藤崎孝敏展「暁闇」に寄せて

藤崎さんとは1994年に出会いました。

何処までも暗い画面に浮かび上がる貧しい人々や、悲痛で 過酷な運命を背負い、放心し、何かに憑かれたような表情。

ひりひりと心が痛み、触っただけで血が 吹き出すような画面。

何気なくおかれた部屋の隅の酒瓶や香水瓶にすら、ただならぬ藤崎の魂に在り様にみえます。
 

暁闇(近)
正面にある大作は「暁闇」 。

夜明け前の月も星もなき闇はもっとも濃く、その静けさもまた最も深い。暁闇にひとり荒野の石に座するが 如き青年がこちらを凝視する。

その瞳を見よ。その足を見よ。その手を見よ。

孤独な魂をこれほど見事に描ききった作品を見たことがない。

教会のある裏通り

野の花と球根

教会のある裏通り。

廃墟のごとき風景。

教会は荒れ寂れた気配が漂い、

花瓶にあるのは野の花、転がされた球根にも命の輝きもなく、でも強く促す沈黙が支配して、美しい。

オステンドの朝に昇る陽すら静寂のうちにある。

壁面3

壁面1

ギャラリーのコレクション+ 展 コレクターによる藤崎考敏展。

会期、半ばで展示替えもいたします。

是非 お運び下さい。 (蝙蝠)

Olivia

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