NYでの国連気候行動サミット(2019.9.23)でのグレタ・トゥーンベリさんのスピーチを受けとめる。

温暖化危機にとどまらず有ってはならないこと、やってはいけないことに抗わない私たちの日々が、政治やメディアの世界で、目くらましに流されていく。地球環境のみならず人が人であることを壊して恥じない。「原爆」「原発」「戦禍」「地震」を身近に体験していながらの私たちがトゥーンベリの怒りへの余りの鈍感さを恥じる。日々、溢れかえる美談に背を向け表現の世界で身を挺する作家たちと私たちも共にありたい。本展は2019年11月12日の第377回神戸塾での港大尋ライブパフォーマンス「トゥーンベリさんへの音楽による応答」を受けての「コレクション+」の展覧会です。

藤井千尋「Resentment~その向こう側」

藤飯千尋「Resentment~その向こう側」

トゥンベリさんが「私たちの家は燃えている」と訴えた通り、この10年の気温は過去最高となり、水の都ベネチアは高潮による浸水に見舞われ、ブラジルの熱帯雨林やオーストラリアの森林が火災で燃えている。今、私たちが成すべきことは廃棄物の処理のことだけではもちろんない。日々、目の前、身の回りで起こり続けている「やってはいけないこと」「やらせてはいけないこと」に抗いつづける強い意志。それを表現している作家、作品をギャラリー島田のコレクションと、依頼作家と構成してご覧いただきます。

 

加藤竜

加藤竜の作品

まずは、まっすぐに応答しているのがベルリン在住で2017年に招聘した加藤竜の「プラスチィックの脅威」、「エネルギー消費大国」。

 

上村・矢原・梅田

上村亮太「Butterfly mountain」・矢原繁長「Future」・梅田恭子「月水月骨」

「アネモネ戦争」のプロジェクトの上村亮太「森の人」「Butterfly mountain」

 

梅田恭子の作品

梅田恭子「跳べ」

大竹作品

大竹茂夫の作品

ずっと危機を訴えてきた藤飯千尋「Resentment~その向こう側」「私たちの地球」、繊細に震え、訴え続けてきた梅田恭子「跳べ」と「Strange  Fruit-Hanging  Tree」、大竹茂夫の人類死滅後の粘菌者の王国、井上廣子「ベーリッツ療養所」など。

 

切断の壁

須田剋太の大書「切断」が、強く促しているようです。
興味深い作品が並びました。

 

東山作品

東山嘉事「非共存の哲学」

BFへの階段でお迎えするのが東山嘉事「非共存の哲学」です。機械文明と人間が一体となり「共存」「非共存」を問いかけた名作ですが、1992年の作です。すでに風化がすすみ象徴的ですね。

ほかに、近藤明、柴田汲、 釣秋桜、ミズタニカエコらの作品もご覧いただきます。

私たちの身勝手さ、欲望の行きつく先を次世代に渡さない。このためには「私が」「あなたが」、果たさなければならないことを「果たす」。そんな思いを伝えたい。

(蝙蝠)