2019年最初の展覧会、1Fは、個展としてはギャラリー島田初登場の、高安醇さんです。
展示作業は、まずは、予め高安さんが計画しておられた配置図をもとに、皆で作品を並べていきました。
作品を梱包材から開放(解放!)するたびに、鮮やかな色彩がとびだしてきて、会場にも、私達の心にも、とても新鮮な空気が授けられるような、気持ちの良い瞬間の連続。
配置図の通りにいったん並べ終わると、配置がえです。
いつもそうですが、会場がホワイトキューブではなく、形も光も複雑なため、作品を目の前にしてから、ベストな配置を探ることになります。
高安さんとも、作品一つ一つを、あっちがいいか、こっちがいいか、お隣がいいか、離したほうがいいか、高いか、低いか… 相談しながら、並べ方を考えて、空間を作っていきました。
耳が聞こえない高安さん。初めてお会いするということもあり、どのようにコミュニケーションしていくことになるのか、想像がつかず、ちょっぴり不安もあったのですが、
いつも通り、口で喋ったり、ジェスチャーしたり、筆談したりして、ご一緒にじっくり配置を考ることができました。
高安さんと、インターンのOさん。
壁に釘を打って作品をかけていく際には、微妙な高さも何度も調整していきました。
B1F の栃原敏子さんにも、相談にのっていただいたりしながら… Pen2(ペンペン)さんとその娘さんもお手伝いくださいました。
壁に作品をかけて空間を作っていくのは、キャンバスに色をのせて描いていくことに、きっと近いのだな、とは展示作業の時にいつも思うのですが、今回はそれともちょっと違う(もう少し深い?純粋な?)感覚… 作品は色であり、その色達を空間に置いていくような感じがして…
ふと思ったのは、色への信頼がとても強い、のではないか、ということ。
傍にいると、高安さんの”色”との絆が感じられ、とても心地よく、と同時に背筋が伸びるような、そんな感覚を味わったのでした。
そんなわけで… deuxとtroisの二つのスペースが、高安さんの作品で豊かに染め上げられております。
ぜひ、みなさまに体験していただきたいです。ご来廊、お待ちしております。
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