2021年最初の展覧会「渡辺信子:色彩と空間の向こうの向こう」を1月8日より開催しています。

un・deux・trois(アン・ドゥ・トロワ)3つの会場すべてを使ってのほぼ1か月にわたる展覧会です。

会場の様子や渡辺さんのメッセージなど展覧会紹介ページはどうぞこちらのリンクをご覧ください

 

un

 

地階unのテーマカラーは白。

純白の

そして微妙に色合いのちがう白の布を木枠に張りかぶせた

大きな作品が並びます。

ギャラリーの白い壁から浮き出たかのような

白い作品たちの静かな迫力に包まれるようです。

そしてまた正面奥の壁に展示された一群の作品の

中空へ駆け上がっていく力強くも清涼な躍動感をお感じになってください。

渡辺さんの綿密な展示構成で

この安藤忠雄建築の空間全体がアレンジされ

天井やカーテンまでもが作品に見えてくる不思議があります。

 

trois

 

1階troisのテーマカラーは赤です。

直線的でシャープなイメージの布の作品

そして立体作品が展示されています。

形はシャープですが

布のテクスチャーが持つ柔らかい陰影が

独特の深みをたたえています。

こちらも壁全体

空間全体がひとつの作品をなしているようで。

この空間的味わいも布作品の肌理(きめ)も

とても写真でお伝えできるものではありません。

ぜひ会場でご覧いただけることを願っております。

 

deux

 

一転してdeuxには

色とりどりのあざやかな色彩の小品が並びます。

形もさまざまな作品たちが

楽しげにダンスをするように壁一面を飾ります。

そして展示室の奥には

巻いた布か紙がめくれたような立体作品が数点

真鍮のスタンドの上に。

 

deux2

 

この立体作品

何でできているように見えるでしょうか。

何とステンレス

金属なのですね。

滑らかな表面がとても繊細に光を受けて

窓のそばに展示されているのですが

日射し

時間によって驚くほどちがった表情をみせます。

 

duo2

 

こちらは展示作業中のひとコマ。

作品制作のパートナーでもある植松奎二さんと

お二人はいつも一緒で

作業をご一緒していても

お二人のお互いへの信頼の深さが伝わってきます。

 

talk

 

1月9日には池上司さんを聞き手にお迎えして

作家トークが催されました。

近年のフランス、中国、韓国での展覧会

そして昨年の川村記念美術館の展示の写真を見ながら

渡辺さんが作品を解説

池上さんはいくつかの切り口で

渡辺さんの作品を鑑賞する仕方を示されました。

 

1月23日には

渡辺さんのピアノ演奏会が会場で催されます(要予約)。

 

マスクの着用

消毒など

みなさまにご協力をいただきながら

会場は常に換気をおこない

感染症対策を心がけております。

みなさまのご来廊を心よりお待ちしております。

(スタッフT)

2021年が始まりました。

この年がみなさまにとって、よいお年でありますように、

こころをこめてお迎えさせていただきます。

よき出会いがありますように。

 

* * * * *

 

このたびのお正月飾りは、

 

植松永次さんの「庭になる星」と「smile」、そして伊津野雄二さんの「掌の中の森」。

 

IMG_0820cs

 

IMG_0987cs

 

IMG_0818cts

 

* * * * *

 

それでは、新年最初の展覧会、渡辺信子展でお会いしましょう。

 

現在deuxとtroisで林哲夫書店と摘星書林をそれぞれ「開展」中の林さんと戸田勝久さん。

お二人のギャラリートーク「本くらべ ハンター坂の晝さがり」が12月12日に催されました。

本を偏愛し、画家のみならず装幀家としてもご活躍のお二人が、おのおの自慢の蔵書9冊+お軸を一幅持ち寄って語り合うという趣向です。

戸田さんと林さん①

先攻後攻ジャンケンで戸田さんの番からとなりました。

一冊目に選ばれたのは龍膽寺雄(りゅうたんじ ゆう)の短編集『塔の幻想』。

こちらは戸田さんが本格的に本づくりに携わった最初の一冊だそうです。

戸田さんは、耽美と幻想の世界を描きつづけた山本六三さんの教室に二十代で入門、山本氏や仏文学者・生田耕作さんらの深く関わる出版社「奢灞都館」(サバトやかた)にご自身も関わっていくことになります。

生田氏が編んだ『塔の幻想』に、戸田さんは挿絵を制作、広政かおるさん(生田夫人)と共に装幀も手がけました。

塔の幻想

そして後攻の林さん。

本を愛し、本を愛する人を愛す林さんが最初に挙げたのは、最近亡くなられた、ご縁のあった方々への追悼の2冊、評論家・坪内祐三『変死するアメリカ作家たち』と川島昭夫さんの寄稿する雑誌「ソムニウム」でした。

川島昭夫さん(京大名誉教授)はイギリス文化史の大家ですが、無類の古本好き、古本祭りの初日に行けば必ず会うという京都では有名な「古本おじさん」だったといいます。

「尊敬する、大好きな人でした」と林さん。

そしてその後、林さんはロードス書房、街の草、口笛文庫、花森書林など、それぞれのお店で手に入れた名品・珍品・大掘出し物を紹介しながら、神戸・阪神間の古書店をめぐるツアーへと私たちをいざなうのでした。

戸田さんと林さん②

昔気質の名物ご店主で知られていた、いまはなき黒木書店(元町商店街)。

気に入らないお客は店から追い出したといいます。

林さんは不思議に気に入られて店でご店主の講義を聞かされることになったそうですが、すると戸田さんが、「まだ幼稚園だった娘を連れて黒木書店に行ったら、娘にミックスジュースを注文してくれましてね、僕の分も。買う本を選ぶのに苦労しましたねぇ」と、楽しい話が次から次へと。

戸田さんと林さん③

戸田さんの生田耕作氏をめぐるエピソードも尽きることがなく、生田氏からもらった訳書(マンディアルグ『燠火』)に勇気をふりしぼってサインをお願いしたというお話。

書斎に泊めてもらったときから目をつけていた蔵書があとで生田氏のご好意で手に入ったという話。

その本(萩原朔太郎『猫町』昭和10年刊)は特注の桐箱に入れて大切に保管していらっしゃいます。

踊り候え

 

林さんのお話にはギャラリー島田とも縁の深い風来舎の伊原秀夫さんがたびたび登場しました。

伊原さんには最近も島田誠の『声の記憶 「蝙蝠日記」 2000-2020 クロニクル』を編集・出版していただいたばかりです。

風来舎から出された鴨居玲の『踊り候え』を手に、伊原さんとの出会いがきっかけとなって本作りに深く関わっていくことになったとお話しになりました。

お軸対決

 

面白い話といえばきりがありません。

好きな方にはたまらない、たいへんな濃密な時間でした。

感染症対策のため定員を限らせていただいたこともあり、ご入場いただけなかったお客様は申し訳ございませんでした。

ぜひまたいつか、このような機会をお二人にもっていただきたいですね。

(スタッフT)

戸田さんと林さん④

ギャラリー島田には、個展としては初登場の戸田勝久さんです。

展覧会紹介ページはこちら

 

今までのご登場は2014年と2015年の二度。

一度目は、2013年に99年目で閉店した海文堂を惜しむみなさんとともに、100周年を祝う(感じる)展覧会として2014年に企画した展覧会、

「海文堂生誕100年まつり「99+1」 http://gallery-shimada.com/?p=1918

二度目は、その海文堂の名物書店員だった平野義昌さんが『海の本屋のはなし —海文堂書店の記憶と記録』(苦楽堂)を出版されたタイミングに企画した展覧会、

「本への偏愛 Partiality for Books」 http://gallery-shimada.com/?p=2972

 

そして、三度目の今回は満を持しての個展ご登場ですが、やはり

戸田さんと言えば『本』!

今回は、deux の林哲夫さんとともに、ギャラリー空間にそれぞれに書店を開店していただきました!

 

展示作業は、軸装を担当された光珠堂さんにもお手伝いいただきました。

DSC06197

DSC06206

お軸なのに、なんだかオリエンタルの香り。貴重なインド更紗が使われていたり、でもとても可愛らしくって…

短冊はクリスマスの絵。12月ならではですね!

DSC06210

こちらは古書コーナー。戸田さん選りすぐりの古書が並びます。

ほかにも、季節柄嬉しいクリスマスカードなどもご用意していただきました。

 

絵の展示は、「回顧展みたい!」とご本人が仰るほどの充実ぶり。

IMG_9114cs

イナガキ・タルホが徘徊した神戸の街にちなんで、神戸の風景もあちらこちらに。

IMG_9171tsb

「いらっしゃいませ。店主の戸田です!」と笑顔の戸田さんがお迎えしてくださいます。

そして、めくるめくどこまでも楽しい戸田節が繰り広げられますヨ。

ファンの方がとても多いのも納得の、チャーミングな戸田さんに、

是非、お出会いくださいませ。

 

戸田さんは、土・日・月・火に在廊されます。

※水曜日は休廊です。ご注意ください。

 

12月12日の

第384回 神戸塾 土曜サロン

スペシャルトークイベント「本くらべ、ハンター坂の晝さがり」
林哲夫×戸田勝久

 

は、満員御礼。おってレポートさせていただきます!

 

(容)

 

 

 

 

ギャラリー島田とは海文堂ギャラリー時代以来のお付き合いとなる井上よう子さん。今年は地階unでの開催です。

 

展覧会紹介ページはこちらのリンクをご覧ください

 

展示風景2

今年も展示室が静謐な青い光で満たされています。

井上さんご自身、今度の展覧会に添える言葉に「光を」と繰り返しお書きになりました。

「光の捉え方が素晴らしいですね」「光を感じました」——お客様の言葉にも光があふれています。

 

展示風景

心細い夜を過ごしたあとで、私たちが夜明けの光に感じる希望。

つらい一日の終わりに、暮れ時の残照に感じる安らぎ。

井上さんの描くそんな光の情景が、出口のない不安な時代を生きる私たちに励ましを与えてくれます。

 

「心静かに」

今回、雪の光景が描かれた作品が何点か展示されています。

「心静かに」と題されたこちらの作品は、デンマークのルイジアナ近代美術館のジャコメッティ・ルームの印象をもとに描かれたそうです。

窓の向こうにつづく雪の降り積もる野原。ほんの少し前まで誰かが座っていたような椅子。

静かで奥深い雰囲気に、いつまでも見入ってしまいます。

 

熊谷さん1

展覧会初日には、オープニングイベントとしてギタリスト・熊谷朋久さんのコンサートが開かれました。

井上さんの作品をイメージして作られたオリジナル曲、そして「枯葉」や「ムーンリバー」などのスタンダード・ナンバー。

しっとりと心に染み入るようなギターの音色が井上さんの作品と響き合い、絵と音楽の空間が私たちを優しく包み込みました。

井上さんの作品の砂浜に立ち、青い遥かな空の下で波音に耳を澄ませている、そんなひとときでした。

 

熊谷さん2

2020年最後の展覧会の一つです。

どなたにとっても不安な年であったことと思います。

悲しいことに、まだ終わりは見えてきません。

井上さんの絵の前に立つとき、きっと皆様の心に穏やかな光が投げかけられるはず、そう信じ、ギャラリーで皆様をお待ちしています。

 

※12/9と12/16の水曜日は休廊です。ご来廊の際はどうぞお気をつけください。

(スタッフT)

2020年最後の展覧会が始まりました。

1F deuxでは、「林哲夫書店」が開展しています。

展覧会紹介ページはこちらから。

DSC06111

運びこまれた作品と古書を目の前にして、スタッフも早くオープンした様子を見たい…と心が躍ります。

DSC06112DSC06122

油彩画や水彩画、写真、オブジェ、コラージュなど、技法の多岐にわたる作品をご覧いただけます。

 

DSC06132

古書を並べる店主・林哲夫さん。 木製のアンティークなローテーブルは林さんにお持ちいただいたものです。

DSC06133

小説、エッセイ、画集、外国の絵本…バラエティ豊かな本がずらりと並んでいます。店主曰く、その数は数千ほど。 経年を感じる味わい深さも相まって、一度覗けばずっと本の世界に入り込んでしまうような、探求心や好奇心を湧きたたせられます。思いがけない素敵な一冊との出会いがあるかもしれません。

DSC06134

 

 

林さんは主に土日在廊される予定です。ぜひお出会いください。

同会期中、向かいのtroisでは、戸田勝久さんの「摘星書林」が開展しています。

二つの書店巡りをぜひお楽しみください。

 

(F)

毎年恒例のこの時期の展覧会がはじまりました。

展覧会紹介ページはこちら。

 

石井さんとスタッフ

今年はどんな展覧会になるだろうと、初日には50点と少し展示してオープンを待ちました。

日中はあたたかく、ドアは開け放ち、芳名や受付で使用するボールペンは、使うごとに消毒し、ご来場の方には、マスク着用と手の消毒をお願いして、気を付けて、オープンしております。

 

展示

おかげさまで、初日から三連休とういこともあり、沢山の方にお越しいただいています。

みなさん、静かに、ゆったりと今年の作品に向き合ってくださっています。

女神

今年は、案内状に掲載された2点の作品のように、白、そしてグレーのグラデーションのふんわりとした空気感をまとった女神が何点か登場しています。その他、きらきらと光るクリスタルサンドという素材を使った女神、あたたか光を帯びた土色の女神、など新しいモチーフの今年の作品をお楽しみいただければと思います。

作品

女神は、こどものような、また、母のような、娘のような、それぞれ個性があり、目を開けている人、閉じている人、正面を向いている人、横を向いている人、上を眺めている人、と表情やその存在感は様々です。

目に留まり、心に留まった作品がありましたら、スタッフまでお声がけください。

石井さん

会期中、ほぼ毎日石井さんもギャラリーに来られる予定です。

どうぞ、お気をつけて、今年もお待ちしております。

(スタッフH)

作品選定

青空

展覧会初日は須飼さんの作品の青空と競うような晩秋の青空に。

今年もdeux(ドゥー)とtrois(トロワ)の2つの会場で須飼秀和さんの作品展が始まりました。

展覧会紹介ページはこちらのリンクをご覧ください

夕暮れと電車

今回の展覧会のDM(案内ハガキ)のための画像を須飼さんからいただいたとき、スタッフのみんなが、素敵だねぇ! と声を上げたものでした。

兵庫県をはじめ日本各地の郷愁を誘う風景を描きつづける須飼さんですが、年々その作品世界は深まっていくようです。

朝霧堂本舗

朝霧堂本舗という和菓子屋さんを描いた作品です。

商店街を行きかう人のざわめきも聞こえてきそうな、何ともいえずあたたかな雰囲気です。

「ご店主がとてもやさしくて、それでここの蒸しパンが本当においしくて」

そう笑顔で話す須飼さん。

絵にも地元、明石への愛情があふれていますよね。

水の風景

deuxのひとつの壁に、水辺の風景を描いた数点の絵がかけられています。

港のドックに寄せ、川岸を洗い、運河をたゆたう水は、ときに澄んで、ときに深く、さまざまな水の表情が豊かに描かれています。

ポスト

毎年お楽しみいただいていますミニフレーム作品も展示しています。

赤いポストに手を伸ばしている可愛らしい子供は、須飼さんの小さなお嬢さんでしょうか。

グッズ

カレンダーや絵ハガキなどのグッズ、そして須飼さんの絵本『うなぎのうーちゃん』(福音館書店)も販売しています。

カレンダーは今年も大好評です。

 

須飼さん、そして今年も同会期で開催しています石井一男さんの展覧会を迎えると、今年も終わりに近づいてきたなあと、そんな気持ちになります。

だんだんと寒くなってきたこの季節、心の暖を取りにどうぞギャラリーにお越しください。

きっとあたたかく、懐かしい気持ちになっていただけることと思います。

(スタッフT)

須飼さん

今年も石井一男展の開催が近づいてまいりました。
開廊前より多くの方にお並びいただいた場合、下記のように対応させていただきます。

・初日11月21日は、11:00から入場整理券を配布致します。
11:00より、番号順に10名ずつご入場頂きます。

・まずは作品をゆっくり鑑賞していただいた上で、10分経ちましたら整理券番号順にご希望をお伺いいたします。

・様子を見て、12時頃以降はご自由にご入場いただけますが、

状況により人数制限をさせていただく場合がございます。

なお、感染症対策として、
手指の消毒やマスクの着用をお願いいたします。
当日体調の優れない方や、発熱のある方はご入場をご遠慮くださいませ。

ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

地下展示室unではコレクション展「アートの架け橋 ギャラリー島田コレクションをあなたに」を開催中です。

展覧会の紹介ページはこちらのリンクをご覧ください

DSC05354

こちらの展覧会、実は今年の4月に開催をする予定で準備を進め、案内状も刷り上がっていたのですが、コロナ禍のために延期を余儀なくされたものです。

今回ようやく開催できることをとてもありがたく思います。

 

「架け橋」とは、この展覧会がお客様と作品をつなぐものになってほしいという願いを込めてつけられた名前です。

ギャラリー島田には膨大な数の作品コレクションがあります。

作品がギャラリーにやってきた経緯はさまざまです。そのひとつひとつに物語があり、どれもかけがえのない大切な作品たちです。

DSC05378

ですが一方で、そうしてギャラリーの保管庫に眠っていることが作品の幸福だろうか、という思いもあります。

作品と、作家の方々にとって何より喜ばしいのは、その作品を気に入ってくださった人のもとへ行き、日々愛でていただくことにちがいありません。

 

作品のためのそんな「居場所」を本当に見つけてあげたいというのが「アートの架け橋」のコンセプトです。

たとえば、ご案内DMに「特別ご優待券」をお付けしました。作品を皆様のお手にお渡しする、その役に少しでも立てればという思いからです。

(DMは会場にも設置しております。)

DSC05724

作品を展示しているそばから、わが画廊主が近づいてきて「いい作品だな…」とつぶやきます。

作品を前に、改めてよぎる様々の思いがあるようです。

展示室の壁を文字通り埋めつくしたこの作品たちを見ることは、画廊の歴史を見ていただくことでもあります。

ぜひご覧いただくだけでも、ご覧いただきたく思います。

会期は11月18日水曜日までです。

皆様のご来廊を心よりお待ちしております。