まだ春の頃、ことごとくイベントが中止になり行き場を失った花々が、花屋さんから届きました。桜、カーネーション、フリージア、薔薇、チューリップ、ストック、菊…。花束ではなく組み合わせもなく、各々が新聞紙にくるまれて、両手にも抱えきれないほど。

花たちはわずかにくたびれており、それでも、その下に鮮烈なイノチがハッキリと見えて、やはり美しかった。わたしは花に癒され、花に励ましてもらいました。

その日から思うのですが、書は、花ではないのですか。
沢村澄子

 

沢村澄子は異端の書家である。異端というのは正当との激しい葛藤があってのことであり、技法のことではない。異端は問う。君は悲しくはないか。時には燃え、時には沈む。それが奔放の沢村の泥道を均し痕跡を整えてきた。それが美しくあるのは「そのうちに秘めてきた漲るもの」があってのことで、それが私を捉え、私の言葉を封印する。
島田誠

会場:B1F un
会期:2020年10月10日(土)- 10月21日(水)
11:00-18:00 ※最終日は16:00まで