この間、島根半島の最西端へ行った。海は神秘的で、山は賑やかだった。そこは出雲神話のゆかりの地であり、“日本昔話”のような懐かしさを感じた。旅をして感動するたびに、この世界に生まれてこれてよかったなと思う。私は主に色鉛筆で絵を描いており、その理由はグラデーションが出やすいためである。その色彩はすべて日本の自然と風景が教えてくれた。ここ最近感じた“生命賛歌”を奏でるように描いたので、ぜひご高覧いただけると幸いです。
井階麻未

繊細で多彩な色鉛筆を使いながら華麗と壮大を目指しているわけでは決してない。ひとたび筆を取れば無窮動の如くに天地を繋ぎはじめる。
そこに滾るものは2012年に福島にはいり、2014年に沖縄・久高島を訪ね、命の連関を自らの表現の根底として自覚したことにある。蚕が繭を紡ぐがごとき井階の豊かなグラディエーションに今を生きるノロ(祝女)の姿を感じる。
島田誠

会場:1F trois
会期:2019年7月6日(土)~7月17日(水)11:00-18:00
※最終日は16:00まで