迂回者の灯台
ある医者は「迂回する能力」と言った。迂回できる者の方が、長い目で見て大きなものを得られる場合があると。
絵に向き合うまで結構な迂回を続けて来た。そして今でも。いつまで自分は迂回を続けるんだと自問する。
そんな毎日の中、自分の描いた絵や、人の描いた絵、人の言葉や、自然の中に、灯台の瞬きにも似た導きの光を感じることがある。それを横目で見ながら心に留めつつ日を送る。
たとえ迂回路であれ、自分がたどり着きたい地点を見失わないようにと思いなら。
泉昭人

泉昭人は海外へ渡り、絵画の深山を彷徨うように巡礼してきた。2017年の個展は「記憶の索引 Index of Memories」。
いま、泉は迷いの森から「ひろっぱに出た」と伝える。赤、橙、青の太い線が交錯し不思議に透明で奥行きのある諧調を成している。私も「広っぱ」に横たわり、沈黙の音を聴き不可視の宇宙を覗いている。
泉の世界へようこそ。
島田誠

会場:1F deux
会期:2019年7月6日(土)~7月11日(木)11:00-18:00
※最終日は16:00まで