様々な情報に接し何度も涙することがあります。その多くは苦境にある人が誰かの助けで立ち上がったり、何気ない言葉に救われたり、人間の善に触れたときです。その反対に人を貶めたり、欺いたり、暴力で服従させたり、といった人間の醜悪さを見聞きした時、苦しめられた人々の気持ちを慮ると猛烈に怒りが込み上げてきます。それらの出来事を元に、まず言葉にしたため、イメージを膨らませ、最終的に主題が決まります。そうして集中しきって描ききります。
藤飯千尋

社会や人間に対する怒り、そこから発する哀しみ。それをぶつけるものとしての藤飯独自の技法を自らのものとしてきた。余りにも純であり余りにも激である。その挑戦の足跡をつぶさに見てきた。そこで立ち止まり、内なる言語とし、それを絵画表現として昇華する試みへと誘って来た。今回の個展に時期を合わせるように世界の終焉を伝える本の装画を飾る。藤飯の予言の前に佇んでほしい。島田誠
※「アメリカ経済の終焉」(若林栄四:集英社)表紙と文中挿画

会場:1F trois
会期:10月27日(土)〜11月1日(木) 11:00-18:00
※最終日は16:00まで