たまに私の娘が小さかった頃に描いたお絵かきを引っ張り出してみる。おおよそ自分ではあり得ない自由、気ままな線の動きに心が掻き立てられる。絵心をリセットされる様な気持ちになるのだ。一方で絵の玄人として自覚している私の絵といえば、その線は意図的で、作為に溢れているようでどうも釈然としない。意識下でコントロールされた仕事はかえって居心地が悪い。技術・経験を重ねるほど本来は解き放たれてゆくはずのものが、知らないうちに自分を縛るような結果になってしまっている。構築してきたものを壊すことが自由になることだと分かっているつもりだがなかなか難しい。せっかく時間と労力を掛けて溜め込んだ財産だという欲もある。結局いつもこの辺りを逡巡している。 平田達哉

会場:B1F
会期:6月24日(土)~7月5日(水)12:00-19:00
※火曜日は18:00、最終日は17:00まで

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