藤飯千尋

ギャラリー島田で発表するようになってから、「Landscape」という展覧会タイトルをつけてきました。
最初は美しい自然の風景に感動した思いを描いていました。
そして同じ風景でも心の在り様によって感じ方が違うことに気づき、風景に自分を投影していくようになりました。
そして今回はさらに「Landscape」の意味合いが変わってきたのです。風景と自分との間に他者が大きく関わってきたように思います。
ヒトはヒトに支えられ、助け合い、勇気をもらいます。でもその一方で世界から紛争や戦争は一向になくなりません。
これもヒトの生み出した行為なのです。目を背けたくなる現実が確かにあり、そして私は自分の無力さを思い知らされています。

それでもなお、絶望・不安と闘いながら、ひとりひとりの他者に対する愛情こそが希
望へつながると信じたいと思っています。
それが制作の根底なのではないかと考えるようになりました。
藤飯千尋

 

自然からのインスピレーションに倣い、自らを問い、過客となり、空を仰ぎ、その涯てへと心を馳せる。
やがてそれは他者への眼差しを誘い、促された画面は動きを孕み、息苦しく胸騒ぐ日々刻々から見上げれば祈りの気配となり光に満ちる。
ギャラリー空間全体が藤飯の存在と写し鏡となり見るものをひと時包み込み、旅の途上にある藤飯の祈りに捧げる謳歌を聴く。
島田 誠

1F deux 2015年11/21(土)〜11/26(木)12:00〜19:00
*火曜日は 〜18:00、最終日は 〜16:00