野田朗子

ガラスは温度と重力によって一瞬一瞬で表情を変える。その瞬間で表情をとどめることができるのがガラスという素材の特質だ。
そして、最大の特長が光を通すこと。光を抱き込んで自ら輝き、ゆらめく影をつくる。柔らかい顔、硬い顔。丸い顔、鋭い顔。儚さのなかにある強さ。正反対の表情を見せてくれる。
それは、人とよく似ている。人だけでなく植物も動物も、すべての生命の営みに。透明なガラスはまるで心の中を覗き込める顕微鏡のようなもの。
日々の自然のうつろいを心のうつろいに重ねて、いつかの記憶をよびおこす。
その一瞬一瞬をガラスにとどめて、形ある言葉にしたい。
そんな思いで日々制作しています。今回展示する蓮のオブジェは東京藝大大学院から取り組んでいるシリーズです。そのほかお猪口など使える器も展示します。是非ご高覧ください。
野田朗子

野田朗子の作品は硝子工芸としての「用即美」の概念の拡張である。 自然に対する畏敬が壊れやすい、しかし強靭な硝子という素材に命が吹き込まれ、作家の透明な感性に触れる。そこには「用」を超えた神秘との響震がある。
島田誠

1F deux 5/2(土)〜5/7(木)  12:00〜19:00
*火曜日は 〜18:00、最終日は 〜16:00