木下晋

石井は繰り返し、「花」を書いた。ひとときで散り、小さな種を産み、あたえられるままに土に包まれて、また芽吹く花。嵐のように止んではまた襲いかかる病の波に沈黙し、もうだめだと筆を置く。かと思えば美食に喰らい付く。そして取り憑かれたように紙に墨をぶつける。彼の生のなかで、書くことは、ただ純粋に花が咲くように、生きることの延長にあったのだと思う。
そしてまた彼の生の力が、作品を通し、目にして下さる方の心に種を落とすことができればと切に願う。 井川 朋子
墨と鉛筆だけで表現する極限の生死。石井誠は自らの先天性筋ジストロフィーと闘いながら全霊を込めて「生死」を墨で大書した。木下晋は瞽女・小林ハルやハンセン病・桜井哲夫の生死水際の姿を鉛筆で描いた。その二人がフランスへ招かれ旅立つこととなった。しかし2014年11月11日に石井さんは彼岸へ旅立ち、フランス展はテロ問題で先行きが見通せない事態となった。しかし、生と死の深淵を凝視した二人の作家を魂が交錯したこの場で是非、ご覧いただきたく、企画いたしました。                       島田誠
B1F 3/7(土)〜 3/18(水)  12:00〜19:00
*火曜日は 〜18:00、最終日は 〜17:00
■関連企画
第287回土曜サロン 「命を見つめて」作家トークと交流会
3/7(土)18:00〜20:00 申込不要・無料

詳細はサロンのページをご覧ください。