京菓子

有斐斎 弘道館(京都)とのコラボレーション企画をはじめました。
そのうちの一つの試み、「お菓子」の展覧会です。
創作菓子「日菓」の活動で注目されている杉山早陽子さんの「御菓子丸」と、
京文化研究・食文化研究の第一人者で世界中でアートとしての菓子や茶会をプロデュースする太田宗達さんの「御菓子角」の二人展です。
テーマは「祈り」。京菓子の多様な文化的役割を考え、京菓子に込められた「祈り」に、現代に生きるヒントを探ります。
ギャラリー空間を信仰の場と捉えたアートとしての茶会も企画していただきました。
島田容子

菓子は神仏への供えものや人と人との間をとりもつ贈答のものとして、唐果物の時代からおよそ二千年の歴史を重ねてきたコミュニュケーションツールと考えることができると思います。その歴史は、日本が外国に対してオープンとクローズをくりかえしたその歴史に重なります。また信仰においては、国津神と天津神の集合にはじまり、儒教、道教、仏教、キリスト教との混噎が繰り返され、世界でも稀にみる奇跡とも呼べる習合がなされました。終わりなき紛争のくりかえされる混沌とした世界の情勢の中、あえて、
「宗教」ではない「祈り」のかたちを「京菓子」で表現したいと思います。
御菓子角(太田宗達)

[太田宗達プロフィール]
京文化研究ならびに食文化研究の第一人者として講演や執筆を行うとともに世界中でアートとしての菓子や茶会をプロデュースする。「有職菓子御調進所老松」主人。茶人。工学博士。著作に『源氏物語と菓子』『茶道のきほんー美しい作法と茶の湯の楽しみ方』『京の花街―ひと・わざ・まち』他。NHK「きょうの料理」「ようこそ先輩」「美の壷」他出演多数。

祈りが込められた菓子は、なぜか力強く感じる。菓子の役割を考えてみると、茶席菓子、贈答など、人と人との間にある見えない想いを形にし、相手に届けることであり、祈りの菓子の力強さは神仏への想いの現れともいえる。
五穀豊穣、子孫繁栄を祈ることは「昔のこと」と切り離して考えてしまいそうだが、ふと立ち返ると今の世の中にも必要な祈りかもしれない。今に祈るべき想いを菓子で表現し、たくさんの人と味わいたいと思います。
御菓子丸(杉山早陽子)

[杉山早陽子プロフィール]
京都産業大学外国語学部卒業後京都の老舗和菓子店に入社。和菓子店で働きながら、伝統の和菓子に触れつつ、2006年に創作和菓子ユニット「日菓」を結成。日々のお菓子、毎日食べたい和菓子という想いを込めた新しい和菓子の創作を始める。展示、作家とのコラボなど多岐に活動。著書に『日菓のしごと 京の和菓子帖』がある。2014年、本展覧会を皮切りにソロ活動「御菓子丸」を開始。

◆「悔過茶会」(けかちゃかい)
・10/19(日) ①13:00~14:00、②15:00~16:00
・参加費 2000円
・各回限定 10名(要予約)

◆生菓子の販売
・10/18(土)、10/19(日)のみ
・御菓子角と御菓子丸の生菓子、各1個の2個セット 800円
・各日限定10箱

◆干菓子の販売
・展示期間中毎日

1F deux 10/18(土) ~ 10/23(木) 12:00~19:00
*火曜日は ~18:00、最終日は ~16:00