私は自身の作品について等をコメントすることは非常に苦手である。言葉で説明できているのならば、己の内なるものを書で表現はしていないだろう。しいて言うならば、書いてしまうのである。書かなければ生き心地が悪いのである。昨年から「土」の文字を書き続けているが、「土」から連想される生きとし生けるものたちへの壮大なエネルギーは私の心から離れないのである。「土」無くして、私たちの「生」はありえない。そして、魂や血が「廻」して今、私たちはこの世に生きているに違いない。死にゆくことが運命ならば、豊かに「土」に還りたいと思うのである。そう、豊かに…そのために私は日々、命を噛みしめながら「生」を書する。

石井誠

2012年7月の第7回手島右卿賞受賞記念展「死すべくして死す」以来の展覧会です。石井さんの死、生を一日の内に完結し、日々新たな生を享ける状態はさらに厳しさをましています。書を超え、芸術を超え、むき出しの命の滴りが石井の書であり、命は血と知が複雑に絡み合って支える。今回は石井さんの大作を中心に石井さんの死生せめぎあった渾身の世界をご覧いただきます。DMの作品、「花鳥風月」は単なる日本的風流世界ではない。筆勢にも形象にも天地(あめつち)であり宇宙(こすも)であることが如実である。
島田誠

B1F 2/22(土)〜 3/5(水) 12:00 〜 19:00
*火曜日は 〜18:00、最終日は 〜17:00