秋田英男展

秋田さんとは、ハンター坂にあったギャラリー・コローでの個展で出会った。不思議な質感を持つマチエールは、石壁の肌にも、墨蹟の抽象にも見え、その技法について尋ねた。麻に膠を塗っただけで木枠に貼り込まず、そのまま丁寧に自分の色を重ねていく。それは風雪にさらされた石壁にようでもあり、濡れた古木の樹皮のようにも見える。連想したのは僕の持っている画集の表紙にある、初期のころのジャン・デビュフェのマチエールでだけど、瀬木慎一(評論家)が秋田さんに関して同じことを言っているのを秋田さんのHPで読んでおどろいた。

島田 誠

「個展に寄せて」     2010年2月    秋田 英男

日々、白と墨の2色で触れ続けるような制作をしています。 これは筆触を重ねて何かに到達しようとすることではなく、むしろ余分な表現を排し、布に出てきた凹凸に従ってその色や感触を受け入れる、いわば意趣を捨て続ける作業です。
何もない方へと向かっているのかも知れません。しかし目の前に在る画面は、私が関わった事実が露わになった現実であり、ひとたび展示されれば視る方の前に黙って立ちそれのみを証言するものとなります。
私にとって作品の発表とは、この現実と向き合い新たな自己否定へと向かわざるを得ない厳しい場に立つということに他なりません。

秋田英男ホームページ
http://akitahideo.trend-of-thought.biz/

◆1F deuxにて 12:00~19:00
※火曜日は~18:00、最終日は~16:00まで。

■会場の様子 ※画像をクリックすると拡大して表示されます。

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