-祖霊の森-

河本和子展

「祖霊」とは。祖先の神霊のことである。河本さんは初期のころ(なんと28年前)から、そうした情念を感じてきた。そして、劇的な痛苦と困憊に晒された今、その情は「祖霊」に相応しい内実を得た。情念とは、年齢不詳、生死の境界すら自在に超えていくものに違いないが、その魂は蝶と化し、祖霊の森を飛び交い、また鳥となって何億光年の蒼空を翔びつづける。
20年も前の個展に
生と死とせめぎ合い寄せ合い水泡(みなわ)なす渚蹴る充実のわが馬よ
と佐々木幸綱の歌を引き
今回は
発火せよ爆発せよ半透明に発光しつつ疾駆する影
を引いた。どちらも佐々木幸綱「夏の鏡」収録の「充実のわが馬よ」よりから。
渚蹴り、疾駆する悍馬のごとく鮮烈なイメージを与えながら、河本和子の花々も街も空も変幻の炎の照射に包まれて豪奢に輝く。

◆B1F deuxにて 12:00~19:00
※火曜日は~18:00、最終日は~17:00まで。

■会場の様子 ※画像をクリックすると拡大して表示されます。

会場の様子1 会場の様子3
会場の様子5 会場の様子7
会場の様子2 会場の様子4
会場の様子6 会場の様子8