2022年2月「阪神淡路大震災から27年」

津高和一さんのこと

ギャラリーの用件でイギリス在住のフェルナンド・モンテスさんを訪ねた帰途。
ソウル経由で神戸の震災を知り、大阪空港で対岸の神戸が燃え盛るのを見た。
翌日、西宮から徒歩で神戸に向かった。その西宮で津高先生ご夫妻がお亡くなりになられたことは知る由もなかった。
前月の20日ころに奥さまからのお電話で津高邸にお伺いして作品を求めた。ご夫妻に促されてのことでした。
その作品が今回のDMに使われている作品「響」です。私が購入することを決めて、それからサイン・日付を入れられたと思います。
私にとってのこの作品は絶筆であり、遺言であるように受け止めています。
その後の作品の行方やお墓のことなど様々なことは吉田廣喜さんが導かれました。
そして、今回、様々な陶の作品、その小品、断片なども珍しいものです。
大作は親しくさせていただいてきた三木谷良一さんの奥様からお借りさせて頂きましたが、サンパウロビエンナーレの出品作や様々な来歴のあるもので、蘇るものがあり、目が離せなくなります。

 堀尾貞治さんのこと
ギャラリー地階、正面のパティオ上部の壁面にある作品が2005年の横浜トリエンナーレで、会期中に会場奥の壁に毎日赤白のストライプをスタッフが塗り続けてきたその作品の一部で、終了後、堀尾さんが持って来てくださり、今の場所に展示し続けているものです。
もう17年に及ぶのですね。
「あたりまえのこと」が尋常ならざるものとして「ある」ことを、豊富な資料とともにご覧ください。
こうして膨大な資料を拝見していて、気がつきましたが、どの写真も笑顔がいいですね。怖い、あるいは怒っている姿は一枚もありません。

東北大震災へ
神戸の大震災から、「アート・エイド・神戸」が誕生し、被災地から生まれた芸術を大規模に東京で、そして福岡で発表しました。
そして2011年の東日本大震災。財団法人「神戸文化支援基金」に倣って「アーツエイド東北」を立ち上げた。
2012年1月、加川広重が巨大絵画「雪に包まれる被災地」を仙台メディアテークで発表。神戸での3回に及ぶ巨大絵画プロジェクトにつながった。
その後、縮小した規模になりましたがフランスのモルターニュ・オ・ペルシュで山田晃稔さん・迪子さんご夫妻が中心となり「11 / 3 / 11  FUKUSHIMA」を開催、加川広重の巨大絵画のレプリカも展示され大きな話題となりました。

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