「平和」ということ
ふたたび9月11日が巡ってきた。いうまでもないNYのテロのあった日だ。それから全てが軋みだした。ギャラリー島田では昨年に続いて「セプテンバーコンサート」を企画した。誤解を招き易い企画で、テロの死者を哀悼し、アメリカの立場寄りであると誤解する人もいる。勿論、そうではない。戦争そのものを冷静に見つめ、憎悪の連鎖から「平和」のリンクに変えていく訴えである。
今回、「平和へのメッセージ(神戸宣言)」を発表することになった。経緯は、林同春さん(前・華僑総会会長)から、CODE(海外救助市民センター)副理事長である村井雅清さんに宛てられた一通の手紙である。今の時代の危機感を訴え、平和への取り組みをとして「神戸宣言」を出すように強く訴えられた。私は村井さんからの依頼で声明の草案つくりや、呼びかけ人、賛同者への声かけなどを取り纏めた。 ギャラリー島田のメールマガジンで呼びかけたところ、こうした声明自体を疑問視する声を含めて、多くのご意見、ご指摘などをいただいた。一方で、強いエールもいただき、これがもっと大きな力として発展することを期待する声もあった。
でも私が、こういった動きをリードすることはない。それは、自らの生き方を厳しく律している人が発言してこその説得力である。私は無力を承知で小石を投げている。 いつか、一緒にコンサートをしようと約束していたジャズピアニストの板橋文夫さんのライブが実現するが「戦争はイヤだ!!」というテーマは板橋さんが決めたものだ。
私自身は「平和」は小声で、何度も声を出す。みんなが「Do Something」、自分で出来ることを探すきっかけとなればいい。自分にとってはこのギャラリー島田で、このサロンで出来ることに全力で取り組む。
9・11を目前にマイケル・ムーアの「華氏911」(Fahrenheit 9/11)を見てきた。かれの勇気に敬意を表する。いつも真実は隠されている。この神戸においてもだ。若い人も含めて多くの人が見ているのもうれしかった。そして、愚劣さに笑い、泣いた。終わってもなかなか席を立てなかった。画面に次々と文字が流れた。最後にマイケル・ムーアのHPアドレスが出て、その上に、小さく「Do Something」と 出ていた。 この通信を書く参考にインターネットでムーアさんについて調べていたら小沢健二さんが、次のように書いていた。 今のアメリカではなんと「リベラル」というのは蔑称なんだそうだが(日本もどうやらそうなりつつある)、彼は「リベラルであること」に強い誇りと確信を抱き、そのことをけっして隠そうとしない。そして、強い腕力もお喋りな口も持ってはいないけれど、ほんとうのことがわかっている、ごく普通の人々に対して、あなたがたが考えていることはぜんぜん間違っていない、声の大きさと正しさはまったく関係がない、でも口に出さなければ、それはどこにもないのと同じことになってしまう、だからほんの少しだけ勇気を出してみよう、と語りかけるのだ。
「Do Something」というメッセージに全面的に賛同する。
以下 メッセージ 主文のみ 呼びかけ人
「平和」と妹尾河童さんのこと
妹尾河童さんが林五和夫さんとギャラリーを訪ねてくれた。ある用件で河童さんとやりとりしていて、ちょと行き違いがあった。それを気にして河童さんが私を訪ねてくれた。 ほんと面白い人で、「注意魔」である。そしてそれがまた当たっている。「平和」や「戦争反対」は、それをストレートに言ってはいけないのだよ。「そうだ、そうだ」という仲間確認か、そっぽを向く人かに分かれるだけだから。その言葉を使わずに、その思いを拡げていかないといけないんだよ。だからぼくは「少年H」を書いたのだよ。この本は300万部売れ、その4,6倍の人が呼んでいるそうだ。1400万人。凄いなあ。
文士気取り
ともかく書き物に追われてトッピンシャン。なんて冗談言ってる場合ではありませんね。PCの画面を1日に4~5時間は、眼薬差しながら睨んでいます。息抜きにオリンピックのTVを見、映画の画面を見(一本だけ)、書類を読みと、眼を酷使しきって、いまはほとんど朦朧状態です。関わっている本が4冊、頼まれ原稿が色々。もっとも関わっているといってもプロデュースするだけのものもあるので、自分が書くのはせいぜい、5万字くらいなのですが、不得手分野でもあり、書き直しを何度もするので、15万字は書くことになるでしょう。思わせぶりを止めて白状すれば、関わっているのが岩波本2冊、県の検証本、市民検証研究会の検証本です。それにASKサロン100回を記念して小さなブックレットを計画しています。全部を書くものはありませんが、それでもね・・・・
画家の皆さんから、もっと画廊の仕事に専念してよとの声が聞こえてきます。もちろんお客様からも。そういえばこのごろサッカーにも熱を上げているな。浮気者め! 本業の方も力を入れてますよ。勿論、だから削るものとしたら自分の時間と財布しかないのです。
日産の「MURANO」のCMの舞台に
ひょんなことから日産の新車のCMの撮影にギャラリー島田が選ばれて10日、撮影が行われました。別にギャラリーに車が持ちこまれた訳ではなく、「MURANO」で颯爽とギャラリー周りをするという設定です。ちょうど「わたなべゆう展」の初日で、ゆうさんの作品も数点紹介されます。10月8日ころからWeb上の「MURANO」のCMに登場します。誰でもご覧になれますので、覗いて見て下さい。