■□■□ 2017年12月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1383号 12月1日

■□■□ 2017年12月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1383号 12月1日
 
            12月になりましたね
       出会いは繊細な力によって織り上げられていく

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1 蝙蝠日記   小さな声

2 今日の言葉  血まみれの童話から 
  仲間たちは列をくみ 同じ時を登っていった とこしえのすみかへ
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1 蝙蝠日記
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11月25日(土) 石井一男展が始まりました。
ギャラリー島田では26回目となります。
こうありたいと考えた展覧会の形が出来てきたように思います。
相変わらず多くの方にお求めいただいて、驚きます。
須飼秀和展は昨日、終わりましたが、ほとんどの作品がお客様の元へ。
金井和歌子展も陶の秀逸な造形による子どものユーモラスな姿が楽しませて
くれています。

11月27日(月)
異文化交流と<まちなか=住まい>文化の可能性
〜計画都市・神戸のジレンマを越えて〜
3時間にわたるシンポジウムはなかなか刺激的でした。 
ゲストのカロ―ラ・ハインさんはオランダ・デルフト工科大学教授。
デルフトといえばフェルメール、そしてゴッホ。私はそこから
神戸の文化の話に入りました。

11月28日(火)
ベオグラードから山崎佳代子さんをお迎えしてのサロン。
11月の二つのサロンが戦争をテーマにしたものでした。
「父たちの戦争」では南輝子(歌人・画家)さん、玉川侑香(詩人)
所薫子(アートスペースかおる)さんが、それぞれ全く違う在り様での父た
ちの戦争を語りあい、とてもいい会でした。

そして山崎さんの「食物と戦争と記憶 ―パンと野イチゴ」は季村敏夫さん
とそして来られていた扉野良人(京都・徳正寺)さんにも並んでいただき、
バルカン半島の戦争の記憶に、私たちの父母たちの体験した戦争、そして神
戸や東北の大震災の記憶を織り込んだ、ひそやかな、美しい時を過ごしまし
た。
このサロンは、石井一男さんの絵に囲まれていました。
ここにも、語りかける小さな声があります。

山崎さんからのお便り(メール)の中の言葉にありました。

石井一男様の絵画に出会うことができたことも、なによりの収獲でした。
聖なるもの、清らかなものは宗教を越えてある、宗教につうじてあると深く
思ってきましたが石井一男の世界は、それをまさに語りかけてくれます。
   

そして 12月
私たちの戦場が始まります。
こんなにも多くの作品をお届けしなければなりません。
そして、2018年の40周年に向けての、気の遠くなるような準備が待っていま
す。
 

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2 今日の言葉
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血まみれの童話―デサンカ・マクシモビッチ

それはある農民たちの国のこと
山がちのバルカンで
苦しめられて死んだ
生徒の一隊が
ひとひのうちに

同じ年にみんなが生まれ
同じ学校の日々が流れ
同じ式に
いっしょに招かれ
同じ種痘をみんなうけ
同じ日にみんな死んだ

それはある農民たちの国のこと
山がちのバルカンで
苦しめられて死んだ
生徒の一隊が
ひとひのうちに

死の瞬間の
五十五分前
教室の机にむかって
小さな一隊が
同じ難しい問題を
解いていた「旅人が
歩いていけばどれだけ・・・」
などと

みんなのあたまは
同じ数字でいっぱいで
ランドセルのノートには
無数の五点や二点が
意味もなく並んでいた

同じ夢と
同じ秘密に
祖国への愛や恋心を束ね
ポケットのなかに握りしめて
そしてだれもが思った
ずっと
これからもずっと
青い空の下を駆けていくんだと
この世の問題をみんな
解きおわるまで

それはある農民たちの国のこと
山がちのバルカンで
いさぎよく死んだ
生徒の一隊が
ひとひのうちに

少年たちは列をくみ
手をつなぎ
そしてさいごの授業から
処刑場へしずかに向かった
死など何でもないかのように
仲間たちは列をくみ
同じ時を登っていった
とこしえのすみかへ

(山崎佳代子「ベオグラード日誌」P57-61)

サロンで朗読されました。

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