■□■□ 2017年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1332号 6月29日
Robert Frank展の魅力を伝えたい
続々とサロン&トーク&OP
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1 蝙蝠日記 写真家 Robert Frankの魅力
2 神戸塾 火曜サロン
3 展覧会案内 マキコムズ展
4 トークサロン 平田達哉 自作を語る
5 今日の言葉 未知の相手にむかって手紙を書く
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1 蝙蝠日記
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ワクワクとみんなで独創的に作るプロジェクトに関わっています。
そのサロンを第327回 神戸塾火曜サロンで開催します。
総合プロデューサー、林寿美さんからのメッセージをどうぞ。
〇〇〇
「Robert Frank: Books and Films, 1947-2017 in Kobe」について
林寿美(インディペンデント・キュレーター)
「面白い企画ですね、関西でもやれたらいいのに」。ほんの軽い気持ちで関
わることになったのが、スイスの写真家ロバート・フランクの展覧会でした。
なぜ面白いかと言えば、そこで展示されるのが美術館などで目にする額縁に
入った写真作品ではなく、ロール状の新聞用紙に刷り出されたイメージだと
いうこと。しかも、展覧会の終了時にそれらはすべて破り捨てられて、美術
市場に流れることはないというのです。金銭的価値を持たない=美的価値を
持たない、ではないということを堂々と示しながら、作品展示としてのクオ
リティを担保するという新しいスタイルの展覧会だと思えました。
そもそも、この展覧会が生まれるきっかけになったのは、フランクの写真
の価格が高騰し(1点が約8,000万円の値が付くものも)、美術館が作品を所
蔵者から借り出す際の保険料が払えず、かつてのようにロバート・フランク
写真展を行うことがほぼ不可能になってしまったという現状でした。また印
画紙に焼き付けられた写真は、絵画に比べてかなり脆弱で劣化が早く、保存
を考えれば、所蔵する美術館で公開される日数も年にほんの数週間に限られ
てしまいます。優れた写真であればあるほど、人の目に触れる機会を失うと
いうこのジレンマを、フランク自身が憂い、美術書を専門とするドイツの出
版者シュタイデル社のゲルハルト・シュタイデルとともに企画したのが、こ
の展覧会なのです。
「アメリカを広範かつ豊富な写真で記録する」ことを目的にグッゲンハイム
奨励金をもらい、フランクがアメリカ全土へ撮影旅行に出かけたのは、1955
年、31歳の時のことでした。走る車のなかから、あるいはバーのカウンター
に座ってシャッターを切り、市井の人々の暮らしやその土地固有の風景をと
らえた写真は2万8千枚を超え、そのうち83点を収録した写真集『The Americ
ans』は、今も現代写真史における金字塔として知られています。展覧会では
この『The Americans』の収録作品をはじめ、故国スイスからニューヨークへ
移住する際に携えてきたポートフォリオ『40 Photos』、大都市ロンドンとウ
ェールズの炭鉱地区の人々を撮影した『London / Wales』、身近なものや友
人に目を向けた『Partida』など、これまでフランクが手がけてきたイメージ
の数々を一挙に展覧します。さらには『The Americans』で成功を収めた後、
いったん写真を離れて取り組んだ映画の仕事、レイアウトや製本にもこだわ
った写真集もあわせて紹介されます。
2014年にカナダ、ハリファックスのノバスコシア美術デザイン大学で始ま
ったこの展覧会は、現在、世界50ヶ所を巡回中です。日本では、昨年11月に
東京藝術大学の学生との協働の下、同学の陳列館で開催されました。そして
国内でもうひとつとなる会場は、今年開港150年を迎えた神戸。学生や市民、
地元の企業や団体など、みなさんでともに作り上げる展覧会になるよう、鋭
意準備中です。どうかお楽しみに。
【Robert Frank: Books and Films, 1947-2017】
会期:2017年9月2日(土)〜22日(金)
会場:デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)
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2 神戸塾 327回 火曜サロン
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「写真家 Robert Frankの魅力とプロジェクトの現代的意味」
7月4日(火)18:30(開場18:00)
会費¥1000(全額プロジェクトへ寄付いたします)
電話 メール FAX でご予約下さい。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=358
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3 展覧会案内
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「マキコムズ展 Face ☆ かお・顔・カオ」 7/1(土)〜7/6(木)
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マキコムズは、2014年からカワサキマキとマスダマキコの2人で活動している
ワークショップユニットです。実物大のキリンを子どもたちと描いたり、移
動しながら参加型のパペットシアターをやったり、鳥の帽子をつくったりと、
大人も子どもも面白いことにマキコんじゃおうという気持ちも込めています。
ユニークな展覧会で、みんなとワークショップも あれあれ、見たことある
顔も・・・
http://gallery-shimada.com/?p=4529
7月1日(土)12:00〜ライブペイント、17:00〜オープニングパーティー
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武内ヒロクニ展 29日(木) 16:00までです。
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お見逃しなく
http://gallery-shimada.com/?p=4487
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4 トークサロン 平田達哉 自作を語る
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トークサロン 平田達哉 自作を語る
聞き手 島田誠
7月2日(日) 15:00 展覧会場にて *無料 *予約不要
http://gallery-shimada.com/?p=4483
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5 今日の言葉
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この歳になって、何となくわかってきたのは、「書く」といおう行為はど
こにいるか知れぬ未知の相手にむかって手紙を書くということ。わたしにと
ってそれがだれかは今もわからないのだが、かって瞼にえがき探しもとめた
生父もその一人だったのだろう。
窪島誠一郎「日暮れの記」 あとがきより)
27日(火) 上京
「日暮れの記」の出版をお祝いする会に行ってきました。
上の言葉は「あとがき」からですが、帯に抜き出された言葉でもあります。
私が時折 言ってきた「投瓶通信」と同じ意味ですね。
ここの生父は水上勉さん。
信濃デッサン館 38年 無言館 20年 のお祝いでもありました。
「戦没画学生の絵画展」の最初の展覧会は「50年目の戦場」と言われた阪神
大震災の1995年、海文堂ギャラリーでした。
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