■□■□ 2017年4月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1314号 4月22日

■□■□ 2017年4月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1314号 4月22日 
 
              美術館を歩く

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1 蝙蝠日記

2 美術館を歩く  

3 展覧会紹介 細井美奈子展 今日から

4 今日の言葉
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1 蝙蝠日記
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ステッキを持ち、耳が遠いこの頃。出歩くことが億劫になった。
「スッテッキは素敵」などと洒落ているときではない。
でもバスや電車で、目の前の人が、スット立ち上がる、降りるのかと思うと、
席を譲ってくれたのでした。
概して人々はやさしい。

「国内亡命者宣言」をした詩人と飲んだ。ひそひそと。「共謀罪だね」
私はとっくにリストに入っている。
他人事ではないです。
みなさんも。
また。

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2 美術館を歩く   
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兵庫県立美術館の「新宮晋の宇宙船」の旅。
ゆったりと深呼吸をしながら伸びをし、強張った体もこころもほぐす。
この宇宙船は風や水や光でゆるかか千変万化して誘う。
Gallery Shimada Information 5月号に担当学芸員の遊免寛子さんがエッセイ
を寄せて下さいました。(今日の言葉をお読みください)

そして県美プレミアム「Out of Real」が多彩で面白い。
現実・社会に生きることの自覚を基点に、自らの作品に新たな生命を息づかせ
てきた作家たち。
「繋・関」、「変・語」、「転・現」、「虚・成」、「生・実」、「望・迫」

ギャラリー島田から上記、兵庫県美の展覧会へ先着10名様 ご招待


BBプラザ美術館では時を映す女性像  特集展示:松本宏―エロスの世界―が
開催されています。
コレクションによるものですが、いつもながら正確な解説とともに見せる、学
ぶ展覧会です。
入り口でお迎えする横尾忠則「Yasue」をはじめ、石井一男、高野卯港、西村功
などギャラリー島田のご縁による作品とも出会えます。是非、お運びください。

ギャラリー 島田から10名様、ご招待いたします。


神戸市立博物館の「遥かなるルネサンスー天正遣欧少年使節団がたどったイタ
リア」
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/tokuten/2017_1renaissance.html これは面白かったですね。
私は1983年にはじめてローマに行って以来9回、イタリアへ行っています。
なにより少年使節団の旅を辿ることがイタリアの私自身の旅の記憶と重なって
きます。
「そこに立った。そこで感じた」ことは大変重要なことだと思います。

本展では触れられていない4人の少年使節の帰国後の運命についても若桑 みど
りの「クアトロ・ラガッツィ – 天正少年使節と世界帝国 」を感動しながら読
みましたから。
一層の感懐でした。

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3 展覧会紹介 
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細井美奈子展  1F deux 今日から
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ギャラリー島田Deuxで「細井美奈子展 LOVE PEACE 2017」が始まります。
4/22(土)- 4/27(木)
初登場なのですが、パワフルでユーモラスですね。
時代のうっとうしい空気を切り裂いて「飛べ!」
なにかいいことありそう。
作家の言葉です。
女性は豊かな大地であってほしい、
赤のエネルギーを持ってたっぷりの愛情で
それぞれの人生に素晴らしい花を咲かせてほしい、
http://gallery-shimada.com/?p=4332
スタッフMの妄想コメントもどうぞ
http://gallery-shimada.com/blog/?p=7070

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4 今日の言葉
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「新宮 晋の宇宙船」の旅                 遊免 寛子

 三田にアトリエを構える新宮 晋さんとの出会いは2012年、東日本大震災
の翌年に開催された「元気のぼり」のワークショップでした。「元気のぼり」
とは、こいのぼりの形をした白い布に復興を祈るメッセージや絵を描いて、
風に乗せて被災地に送る新宮さんのプロジェクトです。阪神・淡路大震災の
復興のシンボルである当館でも、こども達がメッセージや絵を描くワークシ
ョップを開催することになり、教育普及担当学芸員として関わったわけです。
その後「元気のぼり」は被災地に送り届けられ、宮城県美術館でもワークシ
ョップが開催されました。筆者も個人的に参加し、新宮さんの作品に対する
姿勢やお人柄に触れることが出来ました。
それから5年、これまでは団体鑑賞の対応やこどものイベントなど日常業務で
精一杯ということもあり、小規模展以外は担当することがなかったのですが、
今回は、係を超えたバックアップを得て「新宮 晋の宇宙船」を担当すること
になりました。美術館を含む博物館では、近年、国立や公立・私立の大規模
館を中心に、教育普及専門の職員を配置する例が増えています。専門的な知
識を持つ職員が継続して活動を行うことはひとつの理想ですが、博物館にお
ける最も基本的な教育普及活動が展示であることは言うまでもなく、その全
体を知らずして十分な教育普及活動が出来るのだろうかと常々考えていた筆
者にとって、この機会はまさに天の恵みでした。
展覧会の準備段階では、風や水で動く新宮さんの作品は屋外にあってこそと
いう評価を拡張すべく、あえて室内の展示に挑戦する新宮さんの情熱や尽き
ることのないアイデアの数々に触れ、昂揚感を味わう一方、美術館の空間を
「宇宙船」を思わせる別世界に変えたいという新宮さんの思いを実現するこ
とは大変難しく、悩みの絶えない日々が続きました。しかし、展示に関わる
多くの方々に支えられ、遂にいつもとは少し異なる不思議な空間が出現しま
した。開幕してからも小さなトラブルは続き、まるで生き物を預かっている
ような気持ちです。それにも関わらず、展示にまつわる悩みや苦しみも含め
全てに喜びを見出している自分にふと気付きました。それは「旅」の感覚に
似ています。どうやら、新宮船長が舵を取る宇宙船のクルーとして筆者もず
っと旅をしていたようです。次はいよいよみなさんの番です。神戸に寄港中
の「宇宙船」に乗り込んで、新宮船長と共に新たな美を探す旅に出かけませ
んか。

(Gallery Shimada Information 5月号「美の散歩道」から)

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