Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1157号

□■□2015年11月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1157号
        神戸ビエンナーレに想う No4
1 蝙蝠日記  もっと魅力あふれる神戸のために
2 山内雅夫展  今日、展示をはじめます。見逃さないで!!!!
3 神戸塾サロン300回記念  「能」 ご予約お急ぎ下さい
4 韓由美展   今日 16:00までです。
3 今日の言葉  生き残るということは「死にそこなう」ことである

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蝙蝠日記 やいやいゆう
連載の形で神戸ビエンナーレを考えていますが、多くの方が関り、それなりに良きものを
目指して頑張っておられるのに、私の指摘はそうした思いを傷つけ、不快に思われるでし
ょう。「やいやいゆうな」が神戸の風土と言われています。その「やいやいゆう」のは、
しんどいことですが、ずっと私の役割として引き受けていることです。

前回に続き、もう少しそれぞれについて触れておきます
・・・[コンペティション]―グリーンアート展(ハーバーランド)・・・
モザイクへと繋がる二つの商業棟を高い天井が覆う巨大空間にコンペで選ばれた6作品が
展示されています。東入り口側にはビエンナーレと何の関係もない何時来ても人気のある、高さ4mほどの動く玩具があり、その隣に禿鷹墳上の巨大なオブジェ「春望」。これは良 かったですが、あとは探すのに苦労しました。(案内コーナーの人も一緒に探してくれま
した)
箱庭的グリーンアートで、この空間と、もともとある植栽に太刀打ちできていません。
ここは通路ですからカウントしようもありません。

・<企画展>ふれあいの祭典「兵庫県いけばな展」(大丸ミュージアム)
毎年おこなわれています。淡路や高砂でも。兵庫県いけばな協会の恒例行事のようです。
・<企画展>大学作品展 15もの大学のゼミや研究室が3回にわけて5大学づつ展示
するのですから紹介ブースにすぎません。
・市役所市民ギャラリーでの4つの企画展
「めぶくアート展」(東北6県被災者応援プロジェクト特別企画)は神戸ビエンナーレの
プレ企画で8月で終わっていたので、見ることはできませんでした。
「成田一徹切り絵展」「神戸市展の市長賞展」など、おなじみで新規性はありません。
・<企画展>も招待作家展など見るに値するものもありますが、いずれも規模が小さく
感銘を受けるものはありません。京都、愛知、横浜とは比較になりませんし「龍野」
「船坂」「丹波篠山」「六甲」には小規模でも印象に残るものがありました。
終わってしまった東遊園地は別ですよ。
関連事業
美術事業(44)音楽事業(44)舞台事業(5)その他事業(25)
ビエンナーレ開催期間中に開催される様々な事業を網羅的に紹介されているだけで、その
ためにわざわざ意欲的に企画されたものは、ほとんど見当たりません。
社会に強いメッセージを伝えたり、境界を越え、限界へと挑むものがありません。
一生懸命、誠実にというのはどんな時でも当たり前にすぎません。
・<イベント>神戸アートマルシェ2015
今年で7回目になります。本来、ビエンナーレとは関係なく行なわれるものです。
・<イベント>Site Specific Dance Performance #5 「動物の謝肉祭」
私も何度か見ている優れた学生によるダンス・パフォーマンスですが必ずしもビエンナ
ーレのためとは言えません。2006年から5回目です。

まちなかコンサートも44事業がならんでいますが、期間中に行なわれるフラッガー(関連)
ということで当たり前すぎて、これは聞き逃せない、見逃せないを思うものがほとんどあ
りません。日常の光景にすぎません。それは毎回、理念を提示することなく「なんでもあ
り」なのですから「なんでも関連あり」なのですね。
連携事業
・CWAJ現代版画展(神戸倶楽部) 第60回で毎年開催されているものです。
・兵庫県下で行なわれている様々な10箇所のアートプロジェクト「アートde元気、ネ
ットワーク推進会議」(メリケンパーク会場)は、単なる紹介ブースにすぎません。
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私は第1回の神戸ビエンナーレ(2007年)を、このメルマガで批判しました。
簡単に振り返ります。

蝙蝠日記「ビエンナーレであってビエンナーレではない」
神戸で不思議な国際美術展が開催されます。神戸ビエンナーレです。
ビエンナーレとは2年に一度のことですから、別に神戸が名乗ってもいいのですが、
『国際』と味付けした街の賑わいつくり観光イベントですから内容は「神戸芸文祭り」
と言ったところです。
よく私も関わっているのかと聞かれますが全く関係していません。
賑わい、元気はいいのですが、片や大切な文化予算はどんどん削られている中で多額の
税金を使ってのイベントはいかにも神戸的ではあります。
幸いにも私の主張は良く知られているとみえてビエンナーレはお誘いも相談もありま
せん。
 神戸文化の体質をそのまま大規模に拡大しているようで、ぼくは目を伏せずにおれま
せん。私がやっているのは種を蒔き、水をやり小さな花や木を育てることですから、
いきなり華美な飾り花を見せられてもね。
http://gallery-shimada.com/cgi-bin/magazine/magazine.cgi?mode=bkview&bk=224
10月2日(2007年)には開幕して見た感想を厳しく批判して書いています。
蝙蝠日記「神戸ビエンナーレ」開幕 行って来ました!
なにしろ仄聞するところ2億5千万円の大プロジェクトです。文化予算が削られる
ばかりのなか、これは凄いことです。
神戸はグルメの街ですから料理にたとえてメニューをみれば
豪華食材(輸入食材を含む)を持ち寄って一つの鍋に放りこんで、暗闇で食する「神戸文
化闇鍋」といったところ。
若者が面白がってよくやります。味は保証しませんが、コンパの乗りですね。
同行したイタリアの友人が盛んに「Povero」と笑ってましたが、私には意味不明でした。
鍋にいれてぐつぐつ煮込んでしまえば豪華食材も形無しですが、さりげなく「刺身の妻」
というか、場違いにしゃれた小鉢に、超高級食材が小さくあしらってあります。まず見逃
してしまいそうすが、これはいけます。皿には「KAVC」とか「CAP」とか書いてありました。
「鍋」ですか。これはなかなか不可解な味ですね。そもそも鍋が錆びていて古そうですし、
闇ですからでつまむ毎に「なんでこんなもんが入ってるんやろう」とか考えてしまいます。
これだけの大枚をはたけば365日、もっと美味なものが供されますが、コンパですから・・
そういえば神戸の文明開化は「文化鍋」ではじまり戦後は「ヤミ市」で始まったので「神
戸文化闇鍋」と納得。本来「文化」が持っている骨や棘も、闇のなかで喉に刺さらないよ
うに丁寧に抜いてあります。骨付き、棘ありを好む方には不向きです。
ただし、余りに豪華で、食べ過ぎるとお腹をこわします。普段、自分で探す気さえあれば、
ほとんどタダか、安価に、落ち着いて食べられますよ。
かくて大変、興味深い、例のない「問題提起型」(皆さん自身でよく考えなさい)のビエン
ナーレが始まりました。一度は行ってみよう!!!
■■  
なんとも毒舌で批判されたほうは「頭にきた」でしょうし、関った人は不快でしたでしょ
う。しかし、今、読み直してみても、私の言葉が下品ですが、今に至るまでの本質に触れていると思います。
それが、公式ガイドブックへのギャラリー島田の掲載拒否へとなり、ギャラリー
島田に留まらず、協力的でないところは掲載しないということへと続きました。
第2回2009年に起こり、2011年、2013年と拡大していきました。
このことについては神戸ビエンナーレ実行委員会と美術出版社に公開質問を出しました。
経緯については下記をご覧下さい。
▲▲▲
その経過と結果については下記でお読みいただけます。
http://gallery-shimada.com/cgi-bin/magazine/magazine.cgi?mode=bkview&bk=892

http://gallery-shimada.com/cgi-bin/magazine/magazine.cgi?mode=bkview&bk=894

http://gallery-shimada.com/cgi-bin/magazine/magazine.cgi?mode=bkview&bk=902 結果は実行委員会は我関せず。美術出版社は完全無回答でした。

次回のNo5で最終回といたします。
「神戸ビエンナーレ」の特徴は「コンペティション」と地元の芸術団体とりわけ「いけば
な」にあります。
この「想う」シリーズは単に批判を目的としたものではありません。神戸のアートシーン
をこのような形で紹介し続けることはやってはいけないと考えています。それが何故かを
伝えようとする試みです。もっともっと魅力あふれる神戸のために。
そのあたりに焦点を当てて考えていきたいと思います。
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山内雅夫展の展示作業が始まります。
展覧会は11月14日から25日までです。

10月14日、イギリスのケンジントンで開催されたクリスティーズのオークションに
招待され奇蹟のごときことを成し遂げた作家です。
2008年には仁川学院に18mの「宇宙軸」というモニュメントを完成させました。
(ネットで山内雅夫 宇宙軸 と入力すると画像がご覧いただけます)
その記念展での会場風景と展示作業風景です。大変さを想像下さい。
http://gallery-shimada.com/blog/?m=200812
今回
滋賀のアトリエから車2台、男4人で。25点ほどの作品を、それぞれ今回の運搬の
ために作った木箱に入れて運びます。スタッフを入れて7人くらいで展示します。
作品を売ることも発表することも念頭になく、ひたすら「間断のない接触の渦中にある」
そこから生まれるものが確実に心に届く。
芸術を愛し、生きることにひたむきであり、その道を歩む、全てのみなさんに見ていた
だき、ゆったりと作品と向かい合う時をお過ごし下さい。それだけを願います。
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神戸塾サロン  本日です19:00から。 残席、わずかです。
展示を終えた山内雅夫空間での「能」。特別な味わいです。

神戸塾サロン300回記念は「第6回古典芸能シリーズ」で「琳派400年を巡る」。
第2回は人気の観世流能楽師、林宗一郎による「能」です。
会費:一般2,000円(ASK会員1,500円)  定員30名
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今日の言葉
生き残るということは「死にそこなう」ことである。死にそこなうことによって、それは生きそこなう。
(石原吉郎『海を流れる河』)
蝙蝠から
細見和之「石原吉郎―シベリア抑留詩人の生と詩」(中央公論新社)に打ち据えられるよう
に読みふけりました。

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
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