Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1144号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1144号
         神戸ビエンナーレに想う(No2)
1 蝙蝠日記  神戸ビエンナーレに評価すべきこともある
2 神戸塾サロンご案内  神戸塾木曜サロン 琳派400年を巡る
             神戸塾火曜サロン フルート 三本の競演
3 今日の言葉  特定の状況に対して怒ることの出来る能力

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蝙蝠日記  神戸ビエンナーレに評価すべきこともある
神戸のアートシーンを活き活きとさせ、多くの人に身近に感じていただきたいと思うのは
ビエンナーレ主催者も私も同じだと思います。
だからこそ私は5回を見続け多額の市税を投入して生み出されるものを評価し批判して
きたのです。

第4回(2013年)の検証は極めて厳しいものだったようです。その時の外部委員を招いて
の検討・検証委員会の議論こそ開示していただきたいと思います。
私たちが読むことが出来る希釈(うすめられた)された報告書でも様々な改善点が指摘さ
れています。
・理念、目的の明確化  新たに見直す
・組織の見直し
・コンペティション、企画展示の見直し
・収支の改善
・芸術祭としての質を高めていく
・震災文化の発信

これらを受けての開催ですから、相当な覚悟で臨まれたと期待して行きました。
事実、東遊園地での開催、しかも夜間。コンテナでの展示は劇的に減らす。
「ビエンナーレ学校」を重ね、市民参画を促すなど努力もされてきました。
オープニングの日、メリケンパーク会場で吉田泰巳(総合プロデューサ)さんが迎えて
くれました。(偶然ですが)
自ら資料、公式ガイドブックが入った袋を手渡しながら「今回はだいぶ形を変えました」
と言われ私も「楽しみに見ます」と答えたのでした。
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「神戸ビエンナーレ」の特徴はコンペティションが中心であるということです。
アート イン コンテナ国際展:しつらいアート国際展:創作玩具国際展:コミックイラ
スト国際展:ペインティングアート展:グリーンアート展:現代陶芸展の8コンペでしょ
うか。
多くの方が応募してこれらを競うわけですから、その意味は大きいものがあります。
これらが同時に進行していくわけですから、その苦労は並大抵ではないでしょう。
しかし検証にもありましたがコンペであることにより当然、水準にばらつきがどの展示
でもあり全体として雑多な印象にならざるを得ません。
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神戸ビエンナーレの理念を現すテーマは
「出合い(2007)」、「わ(2009)」となり、「きら(2011)」めき始めた神戸が、
これまでの枠組みや価値観を切り「さく“saku” (2013)」そして今年は
「スキ。[su:ki]」です。
冗談みたいですが、すべてが何でもありです。
伝統芸術から現代アートまで。それが特徴でもあり、なにをやりたいのかわからない
とうことに繋がっているのです。
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検討課題の収支のことにふれます。
ここで神戸ビエンナーレ(2013)と愛知トリエンナーレ(2014)、横浜トリエンナーレ(2014)との有料入
場者と入場収入を取り出して比較してみました。左から、有料入場者 、入場収入です。
「神戸」  37,000人   37,660,000円
「愛知」 214,901人  181,511,527円
「横浜」 409,000人 212,000,000円
この比較は事業規模が違うのでフェアーではありませんが桁違いではあります。
神戸ビエンナーレは有料スペースが小さく、無料スペースが圧倒的に広いのです。
従ってどれだけの人を「神戸ビエンナーレ」は集めたのかが問われるようになり、実行委
員会はその数を誇り、そのカウントに腐心されてきました。
2013年は37万人と発表されたようです。しかし上記以外は無料ゾーンのようです。
どの様にカウントされているのでしょうか。
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下記の数字は市のHPでみた公式記録集からのものです。
メリケンパーク会場(無料エリア) 74,289人
かもめりあ(グリーンアート展) 90,268 人(中突堤中央ターミナルです)
元町高架下 50,741人
元町高架下では8箇所が会場となりました。勿論、私は全部を見たのですが、それぞれが
カウントされたように思います。すなわち私は8人とカウントされそれが積み重なっての
5万人とカウントされているのではないでしょうか。

まちなかアートギャラリー、まちなかコンサート、アートマルシェ、兵庫県いけばな展、あるいはKIITOでの企画を初めとして「神戸ビエンナーレ」があろうがなかろうが開催されるものも「旗」が上がれば「神戸ビエンナーレ」の来客としてカウントされる。これらが38,000人。 今、上げただけで25万人がそうしたカウントのようです。
こうしたみんなが「?」と思いながら報告書に書かれ、メディアが無自覚に書くことによ
って既成事実化されていき、なにやら根拠の??な集客数が積み上げられているのです。
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こうした集客数について無自覚に主催者発表を使ってはいけないと思います。
国会前のデモにおける主催者発表10万人、警察発表3万人とはわけが違います。
自費で自分の時間と労力を差し出す人々と、税金を投入されたこうした効果を判定する
数字は意味が違います。

さて、このメルマガを発信しようとしたら「ビエンナーレ入場十万人」という神戸新聞の
大見出しが目に飛び込んできました。
今日の朝日新聞「日曜に想う」(大野博人・論説主幹)でイラク戦争の検証について日本の
情報隠しの現状を書いています。そこで三木由希子(NPO法人「情報公開クリアリング
ハウス」理事長は「まず自分の現実を受け止めなければ。間違いから教訓を引き出せなけ
れば、怪しげなものの上に怪しげなものを積み上げることになります」とある。
(次回へ続く)
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神戸塾サロン
神戸塾サロン300回記念は「第6回古典芸能シリーズ」で「琳派400年を巡る」です。
第298回  10月15日(木) 菓子  講師:太田達  おおた とおる
木曜サロンで定員30名です。ご注意下さい。(ご予約お急ぎ下さい)
ナビゲーターは濱崎加奈子 はまさき・かなこ(公益財団法人 有斐斎弘道館 )
講師紹介、内容、チラシデータなどの詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=261
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すぐに続いて・・・
2015年10月20日(火)19:00開演 18:30開場
会費:\2,000  50名様(残席10席)*ご予約お急ぎください。
出演:フルート 吉岡美恵子、上野明子、角家道子 ピアノ  岩佐えり子
演奏者プロフィール、曲目、チラシデータなどは詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=256
会費は全て「神戸フルートコンクールの存続を希う会」の「ハートフル基金」へ寄付され
ます。
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今日の言葉
特定の状況に対して怒ることの出来る能力は、人間の能力の中でも大切なものの一つであ
ろう。老いてその感情の衰えないことを、私は願う。
加藤周一 朝日新聞1975年11月21日から

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豊かにする芸術活動に助成しています。
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