□■□2015年8月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
Info―1121号
八月の島は美(ちゅ)ら海
1 蝙蝠日記 八月の島はひたすら残酷だ
2 Kobe Art Award. 訂正とお詫び
3 夏季休業のお知らせ
4 窪島誠一郎さんのトーク 「絵に生きる」 8月22日(土)
3 今日の言葉 「安全の脅威」ほど平和を堀り崩すキャンペーンに
使われやすいものはない。
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蝙蝠日記 八月の島
灰谷健次郎
ひごろ静かな島だが
八月にはどっと人がくる
空も海も真っ青な
サンゴ礁の島は
茶髪の若い男も女も
自然の彩のうちに
のみこんでしまっている
お楽しみの群れが
いっせい島へきて
潮が干くように
さっと消えていく
わたしにとって
それは景色の一部だ
海に潜って漁をする
わたしの目には
生きているオニヒトデが
なにかを死屍累累に見える
真っ白なエダサンゴに
もういのちはない
その孤高に
わたしは身震いした
八月の島は
どこまでも美(ちゅ)ら海で
八月の島は
ひたすら残酷だ
そこでわたしは生きている
もうすこし・・・・
生かされて
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つい数日前に「さんちか古書即売会」で灰谷さんの自筆原稿「八月の島」を手に入れた。
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今日は広島原爆投下から70年。
「八月の島」は辺野古建設が一ヶ月の政治戦略的休止となった。
戦後70年を迎え政治の劣化をまざまざと日々教えられ、危機へ向かっての日めくりだけが
虚しく繰られていく。
民主主義や人権を安逸に受容してきたことへの責任と負担への自覚を促し様々な法律用語
を覚え、国会議員の質も白日のもとに曝け出してくれています。
・
異常な酷暑も異変の予兆かもしれません。
私たちにとって今こそが「重要事態」なのでしょう。
眠ってはならぬ、黙ってはならぬ。
そこでわたしは生きている
もうすこし・・・・
生かされて
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お詫び
前号のKobe Art Award地域賞の受賞者のお名前に間違いがありました。
. 村井弘昌(むらいひろあき)さまです。大変失礼いたしました。
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ミニアテュール神戸2015 「ホワイボン」。大変、好評をいただきました。
とても気持ちよく、多くの方に見て、買っていただきました。
金子善明展は本日が最終日16:00までです。
7日(金)、8日(土)はスタッフが在廊して作業をしています。
作品の受け渡し、撤収が出来ますのでお寄り下さい。
9日(日)はKobe Art Award.の贈呈式。夜18:30からは大重潤一郎「久高オデッセイー風
章」の試写会を行ないます。
お問い合わせ下さい。
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◇第296回 土曜サロン
没後30年展 鴨居玲と神戸 関連企画トーク「絵に生きる」
2015年8月22日(土)17:00―
窪島誠一郎(信濃デッサン館・無言館館主)をお招きしてお話ししていただきます。
会費 ¥1000 先着40名様(ご予約下さい)
*直前まで夏季休廊の為、ご予約はFaxかメールが確実です。
*展覧会の初日ですが、16:30からはトークの予約者しか入れませんのでご留意下さい。
鴨居玲展についてはこちら
http://gallery-shimada.com/?p=3128
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今日の言葉
第1次大戦のスローガンは「戦争をなくすための戦争」であり、日中戦争では「東洋永遠の平和」であった。(略)
人間が端的に求めるのは「平和」よりも「安全保障感(security feeling)」である。(略)
「安全保障感」希求は平和維持のほうを選ぶと思われるであろうか。そうとは限らない。
まさに「安全の脅威」こそ戦争準備を強力に訴えるスローガンである。「安全の脅威」ほど
平和を堀り崩すキャンペーンに使われやすいものはない。自国が生存するための「生存圏」
「生命線」を国境外に設定するのは帝国主義国家の常套手段であった。
中井久夫「戦争と平和 ある観察」(人文書院) P18,19,20からの要約
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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
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