Gallery SHIMADA メールマガジン 1090号

□■□2015年5月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1090号        
           え? 間違いではないの?

1 蝙蝠日記  憲法記念日に
2 展覧会案内 野田朗子展 ―光のなかのガラス 美しい画像公開
3 今日の言葉  奴隷根性を一掃せよ
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蝙蝠日記  PARASOPHIAについて
次号に書くといいながらなかなかかけないのは締め切りの原稿に追われているからです。
「ひとびとの精神史」という戦後史の一端、すなわち震災後の市民社会へと扉を開けた
時代を岩波に書くというのは、とても責任を感じ、この20年を生き直す感すらあります。

PARASOPHIAを書く念頭には「神戸ビエンナーレ」があり、現代においてアートに関る
者としての自覚も問われます。
愛知の五十嵐太郎さん、横トリの森村泰昌さん、京都の河本信治さん、論評する浅田彰さ
ん、吉村良夫さん。
こうした喧々諤々を巻き起こすことこそが、現代アートの巨大プロジェクトの意味である
と言っていいと思います。
突出した表現に模範解答などもとよりないのですから。

例えば森村泰昌さんは京都文化博物館別館で閉館後のプラド美術館のベラスメスの「ラ
ス・メニーナス」と第2次世界大戦時に作品が疎開し額縁だけが残されたエルミタージュ
美術館をテーマにいつもの自身のなりすまし(メタモルフォーゼ)を存分に完璧に様々な
バリエーションで演じてみせ、場ともシンクロして、おもわずあたりを見回しました。
PARASOPHIAの河本信治さんと森村さんのアーティスティックディレクターの違いは
まさにアーティストとキュレーターの違いにあることは良く分かります。
森村さんの2014年の横浜トリエンナーレは、森村さんの作品とおなじように、全体が招
待された作家にメタモルフォーゼした森村さんの巨大な作品でした。

そもそも巨大なアートによるプロジェクトは論争を招くことそのものも大きな目的であ
ると思います。
5月10日までです。お運び下さい。
PARASOPHIAのHPです。
http://www.parasophia.jp/
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野田朗子展 ―光のなかのガラス
野田さんの光を孕み、様々に変容するガラスの美しい姿をお伝えできて
いませんでした。
改めてご覧いただきます。
粒粒が結晶して形を成したような器は、いままで誰もやったことのない独自の
技法によるもので、それが歴史ある日本現代工芸美術展(2013年)初参加で現代工芸
大賞受賞という破格の扱いを成し遂げたのです。
その魅力を島田容子が撮影に挑みました。ご覧下さい。
http://gallery-shimada.com/blog/
この魅力的な作品が、え? 間違いではないの?と思うような価格で発表されています。

余談ですが、後から分かったことですが野田朗子さんのお父様は、私が尊敬し、20年前
の震災から交流がある精神医学者、野田正彰さんです。
野田さんのお招きで関西学院大学で講義をしたことも思い出しました。
野田さんの著書は4冊ほど家蔵していますが「戦争と罪責」(岩波)には「悲しむ力」を
取り戻すために、と書かれ
「戦争の時代、そして戦後を通じて、日本人は自己の行為に直面し責任を感じる能力を失
いつづけてきた」と続きます。
多言を避けますが、「フクイチ」だけでない日本全体がメルトダウンしたような状況に暗
然たる思いを感じます。
憲法記念日の今日、野田さんのこの本を再び手にしたことに感懐を抱きます。
■■今日の言葉
国民は長い間、統治客体であることに慣れ、統治主体としての自覚を欠いたまま半世紀以
上を過ごしてきている。(略)意識改革は一朝一夕に出来ることではない。
滝井繁男(元最高裁判事)
「奴隷根性を一掃せよ」 
憲政の神様と呼ばれた尾崎行雄の「民主政治読本」から
どちらも今朝の朝日新聞からです。
蝙蝠から
主体を欠く私たちは消費者という位置付けを与えられつづけ、すべて経済至上のなかで
マインドコントロールされ続けてきた、そして今もそうである結果でもあります。
生き方全体が客体化され、それを疑わないのです。
異端であることをお薦めします。

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http://www.kobushi-kikin.com/
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■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸