■□■□2019年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1512号 10月26日
松谷武判プロデュースによる「四人展」
・・・ 今日から・・・
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1 美の散歩道 松谷武判さんのご案内による「四人展」
2 展覧会 三つのギャラリーによる展示をご覧ください
3 本日 Vernissage/オープニング
4 今日の言葉
芸術に出来ることは、心の根底にある理想を失わないことである。
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1 美の散歩道 松谷武判さんによる作家紹介
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堀尾貞治
1958〜`59年頃に神戸で出会う。以後、私はパリ、彼は日本でそれぞれ創作
の道を歩み続ける。
1975年、堀尾さんは、元具体美術グループの坂本昌也さんと初めてパリに
やって来た。
着く早々「松ちゃん、ちょっと街に出てくるわ」と、暫くして私のアトリエ
に戻って来た。
「堀尾さん、どこに行ってたんや」
「わしな、セーヌ河畔を歩けるだけ歩き、今戻って来たんや」
神野立生
1972年にフランスの政府給費留学で渡仏。国立パリ高等装飾美術学院で壁画、
版画の技法を学び、1973年にS・Wヘイターの主宰するアトリエ17 (モンパル
ナス)でヘイター方式の一版多色刷りを習得する。
帰国して、1975年4月、西宮市今津曙町に版画工房開設、アトリエ17版画工
房に因んで凹凸版画工房と名付け、今年4月から45年目になり、現在では日
本で有数の銅版画工房である。
銅版画芸術は、刷り機の圧力の強さにより、デッサンでも油彩画でもない銅
版画が持ち得る重力された美を創造する。
工房では、内外の作家が仕事をし、フランスでもその名を知られている。
ダニエル・ポントロー
Daniel PONTOREAU
都市改造計画で中央市場が郊外に移転した。このパリ中心部に、ポンピドー
大統領(1969−1974)は、国立芸術文化センター、近現代美術拠点を設ける構
想を、幾多の屈折を経て実現させ、1977年、ジスカールデスタン大統領時代
に完成した。
通称ポンピドーセンターである。
同時に、この地区に開廊した現代美術の画廊は100近くを数え、今日まで続い
ている。
その一つ、レイモン・コルディエ画廊(Galerie Raymond Cordier)に所属する
ダニエル・ポントローは、私が鉛筆で黒く制作する作品に興味を持ち、画廊
主のレイモンさんを紹介してくれた。私は作品発表する機会を得、Brigitte
Cardinal(ブリジット・カルディナル)との二人展に招待して貰った。
ポントローは、陶芸の技法で焼いた立体彫刻、オブジェ、インスタレーショ
ンを制作し、韓国、日本の伝統、現代美術に興味を持っている。
2001年、石田浄氏の企画により、大阪、小西儀助商店(今のコニシボンド)の
指定文化財家屋で、ポントロー、書家の田口梅屋、私が展示した。
同時にギャラリーほそかわで小品展を開催。
松谷武判
1966年11月、29歳、フランス政府給費留学で渡仏する。
具体美術協会時代に培った「人の真似をするな、新しい事をせよ」を再思考
し、特に、東洋と西洋の歴史、思想、哲学の比較ができた。
日本の美的価値観を「懐古」ではなく、日本で養った日本の「美」の精神性
を根底に「誰もやらない事」を視覚化した作品を制作している。
私が出会った三人とは長年交流を続けている。
今回、島田さんのご好意で「我が道を歩む」4人の作品を展示いたします。
(ギャラリー島田 通信ゲストコラム 「美の散歩道」から)
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2 展覧会 三つのギャラリーによる展示
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本日10月26日(土)から
松谷武判さんのプロデュースによる「四人展」が始まります。
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ギャラリー島田「TRANS- に向けて」シリーズ No.4
アーティストが招待する「堀尾貞治、神野立生、ダニエル・ポントロー、
松谷武判 四人展」 10/26(土)―11/6(水) B1 un & 1F deux
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ギャラリー島田の三つの空間による展示をご覧いただきます。
http://gallery-shimada.com/?p=6485
ただし、ギャラリー島田の三つの空間 un deux trois のうち
troisでの展示は10月30日(水)18:00までの展示となります。
松谷さんのポンピドゥーセンターでの個展(6月26日〜9月23日)の会場風景
は下記でご覧ください。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=9152
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3 第374回 神戸塾 土曜サロン 「四人展」 Vernissage/オープニング
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本日、2019年10月26日(土)16:00〜
会場:B1 un にて
参加費:無料【予約不要】
ご予約は不要ですが、混雑も予想されます。
行き届かぬ点につきましてはご容赦をお願いします。
1階のtroisでもご歓談いただけます。
お楽しみください。
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4 今日の言葉
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心の根底にある理想に近いイメージは、その人の心の深さであり、何ものに
もかえられない。
このイメージに対してさらに心を動かし、何らかの形に表現するのが芸術で
ある。
理想とするイメージを如何に妥協せず純粋に視覚化するか。
現在、人間社会は、効率や利便性の為、機械文明と情報に追われとどまると
ころを知らない。
芸術に出来ることは、心の根底にある理想を失わないことである。
松谷武判
(2014年 新年の賀状から)
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