月別アーカイブ: 2016年10月

2016年10月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1265号      10月31日

                                                                                                      □■□2016年10月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1265号      10月31日
              
              30年ごとに
                  
1 蝙蝠日記  まだ見ぬ新しい風景を
       
2 神戸文化祭へどうぞ  11月1,2,3日

3 展覧会案内  内藤絹子展  祈りの言葉 2016
池内悦子展  飛ぶ種 走る潮 

4 今日の言葉 唯も行ったことのない遠くへ行ってみたい

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蝙蝠日記  それも人生 
30年毎に生きる
芦屋の名門「山村サロン」が8月末で閉じた。
私は惜しんで山村雅治さんを招いてお話しを聞いた。
「自分の人生を30年くくりで考えてきた」
学び、書き、道を探す30年
サロンを通じ、社会に貢献する30年。
これからは自由に自分の表現を追求する・・・と。

私は自らを考えた
30歳にしてサラリーマンから海文堂へ
60を前にしてギャラリー島田を創設した。

多くの勤め人の転換期でもある。
■ 
昨日、伊藤ルミさんのピアノリサイタル(灘区民ホール)を聴いた。
演奏が始まる前に伊藤さんが自らを語った。
「私がピアノを始めて今年で60年になりました」
会場が少しどよめいた。「いったいいくつ??」
プログラムノートによれば若き日のソリストとしての活動に限界を感じて活動を中止を決断。
そのあと室内楽の魅力を知り30年がたった。
60年たった今、「ソロ」に挑みたくなったと。

ショパンとシューベルトによる考え抜かれたプログラムで、アンコールのショパンの「ノクタ
ーン(遺作)」とシューベルト「幻想即興曲」に至るまで私たちを魅了した。

プロフィールを読めばすべてが自立独歩であることに気がつく。
どれ一つとして簡単ではないことを自ら切り拓いてきたことが分かる。
コンサートを通じての東北大震災への志縁も125万円に上る。

最後に
「ソロリサイタルは本当に大変ですけれど、皆さんの心の籠った拍手をいただいて、また挑戦
する気持ちになれました」と挨拶された。

みんな三回目の30年(そんなに生きれないにしても)に最も大きな夢を抱いての旅立ちにある。
それは素敵で素晴らしい。

■■
11月1,2,3日、ギャラリー島田は神戸文化祭2016 ーナンデモナイヒオメデトウー
に参加します!
■ 
展覧会案内
内藤絹子展  祈りの言葉 2016
静かに語りかける 声のない声が語る
深く耕された色 風も雨も孕み込んだ大地のごとき面
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6731

池内悦子展  飛ぶ種 走る潮
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6722

■■今日の言葉
夜の底に潜む自由
遠くへ 遠くへ。
唯も行ったことのない遠くへ行ってみたい。
夜の底に届くように。
そこに何があるのか見届けたい。
     桐野夏生「だから荒野」より
ギャラリー 島田での杉本裕子展で「自由」という作品を求められた方から届いた手紙から。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
銀行からのご寄付の場合は必ず、お名前、ご住所などをメール・FAXなどでお知らせ
下さい。
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸
〒650−0003 神戸市中央区山本通2-4-24リランズゲートB1F・1F
TEL&FAX  078−262−8058
HP  http://gallery-shimada.com
MAIL info@gallery-shimada.commailto:info@gallery-shimada.com

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1264号      10月28日

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1264号      10月28日
              
            でも、これが人生ですね
                  
1 蝙蝠日記   でも、これが人生ですね 
       
2 神戸文化祭へどうぞ  11月1,2,3日

3 展覧会案内  内藤絹子展  祈りの言葉 2016  明日 29日から
池内悦子展  飛ぶ種 走る潮   明日 29日から

4 今日の言葉 
「毎日生きづらさと戦うたくさんの『私』がいることをあなたは忘れないで」

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蝙蝠日記  でも、これが人生ですね
前号で平尾誠二さんを惜しんだ。そしてハンター坂のイタリアン「シベリ」で時折お会いした
ことを書きました。
シべリさんはトリノ(だったかかな?)出身でラグビーをしていたと聞いていました。
メルマガを書いた二日あと、北野坂付近でシべリさんの後ろ姿を見かけた。そのとき振り返っ
て彼が私を見つけ、手を大きく上げた、私も応えた。戻ってきた彼と握手をし「平尾さん残念
だったね」と私が言った。
「彼とは高校時代(伏見)からの付き合いだから」と目を潤ませて
「でも、これが人生ですね」と彼が言った。

今日、久しぶりで「シべリ」でランチをして平尾誠二、林敏之などの話をしました。
私がラグビーのことをよく知っているので驚いていましたが、後藤正治さんの著作に教えられ
たものです。
■■
11月1,2,3日、ギャラリー島田は神戸文化祭2016 ーナンデモナイヒオメデトウー
に参加します!

林淳子がレポートいたします。

今年の7月18日(海の日)に新しくオープンしたスペースTroisで神戸文化祭の3日間、
コレクションを中心に、神戸に関連した作家さんや作品を展示いたします。
神戸風景が多いので、神戸の絵が見たい、ほしい、と思っておられる方は是非!
見にいらしてください。
展示作家などは下記で
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6715
関連トークは
11月3日(木・祝) 15:00から
上村亮太さん(アーティストであり、神戸文化祭のお手伝いをされています)と 島田誠、
林淳子で、ゆるゆると神戸文化祭のこと、神戸のことなどお話しようということになりました
ので、神戸文化祭について知りたい、神戸のおもしろい情報を交換したい、など、ご興味ある
方は是非のぞきにいらしてください。(約1時間ほど予定しています。)
■ 
展覧会案内
内藤絹子展  祈りの言葉 2016
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6731
内藤絹子の言葉から
私にとって言葉は光りのようなものです
描く文字には何のつながりもなく、詩でも書道でもありません。
書体、文字の大小も自由。文字(言葉)はわき出てきます。
大事にしているのは制作ノート。
描くテーマのヒントや日々の出来事、作品のデータなどを細かく記録してあります
「我死んだら、埋めず焼かず野に捨てて、やせたる犬の腹を肥やせよ」学生時代、
あいりん地区でであった落書きに衝撃を受けました。
(ここに原点がありそうです)
是非、お運びください。

池内悦子展  飛ぶ種 走る潮
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6722
2007年の当ギャラリーでの初個展から3年毎に個展を重ねてこられました。「ココロつむぎ」
「ココロおくり」「葉々たる風景」そして今回の「飛ぶ種 走る潮」

全ては震災で全てを失ったことから始まったこととだった。そこで和紙と墨と出
会って「何来何去」(ドコカラキテドコヘイコウトシテイルノカ)
と自らを問い続けている。
前回の豊かに立ち上がってきた心象が到達した風景にゆったりと見入っていたい。

■■今日の言葉
「日々を駆け抜ける中で、今も毎日生きづらさと戦うたくさんの『私』がいることをあなたは
忘れないで」
井上よう子 神戸新聞随想 2016年10月19日 「姉の通った病院」から
http://yokoscene.blog.bai.ne.jp/
蝙蝠から
井上さんの「随想」も3回目となりました。どれもいいのですが、この言葉はとりわけ深いもの
を抱き、私たちにも迫ってきますね。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
銀行からのご寄付の場合は必ず、お名前、ご住所などをメール・FAXなどでお知らせ
下さい。
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸
〒650−0003 神戸市中央区山本通2-4-24リランズゲートB1F・1F
TEL&FAX  078−262−8058
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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1264号      10月28日

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1264号      10月28日
              
            でも、これが人生ですね
                  
1 蝙蝠日記   でも、これが人生ですね 
       
2 神戸文化祭へどうぞ  11月1,2,3日

3 展覧会案内  内藤絹子展  祈りの言葉 2016  明日 29日から
池内悦子展  飛ぶ種 走る潮   明日 29日から

4 今日の言葉 
「毎日生きづらさと戦うたくさんの『私』がいることをあなたは忘れないで」

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蝙蝠日記  でも、これが人生ですね
前号で平尾誠二さんを惜しんだ。そしてハンター坂のイタリアン「シベリ」で時折お会いした
ことを書きました。
シべリさんはトリノ(だったかかな?)出身でラグビーをしていたと聞いていました。
メルマガを書いた二日あと、北野坂付近でシべリさんの後ろ姿を見かけた。そのとき振り返っ
て彼が私を見つけ、手を大きく上げた、私も応えた。戻ってきた彼と握手をし「平尾さん残念
だったね」と私が言った。
「彼とは高校時代(伏見)からの付き合いだから」と目を潤ませて
「でも、これが人生ですね」と彼が言った。

今日、久しぶりで「シべリ」でランチをして平尾誠二、林敏之などの話をしました。
私がラグビーのことをよく知っているので驚いていましたが、後藤正治さんの著作に教えられ
たものです。
■■
11月1,2,3日、ギャラリー島田は神戸文化祭2016 ーナンデモナイヒオメデトウー
に参加します!

林淳子がレポートいたします。

今年の7月18日(海の日)に新しくオープンしたスペースTroisで神戸文化祭の3日間、
コレクションを中心に、神戸に関連した作家さんや作品を展示いたします。
神戸風景が多いので、神戸の絵が見たい、ほしい、と思っておられる方は是非!
見にいらしてください。
展示作家などは下記で
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6715
関連トークは
11月3日(木・祝) 15:00から
上村亮太さん(アーティストであり、神戸文化祭のお手伝いをされています)と 島田誠、
林淳子で、ゆるゆると神戸文化祭のこと、神戸のことなどお話しようということになりました
ので、神戸文化祭について知りたい、神戸のおもしろい情報を交換したい、など、ご興味ある
方は是非のぞきにいらしてください。(約1時間ほど予定しています。)
■ 
展覧会案内
内藤絹子展  祈りの言葉 2016
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6731
内藤絹子の言葉から
私にとって言葉は光りのようなものです
描く文字には何のつながりもなく、詩でも書道でもありません。
書体、文字の大小も自由。文字(言葉)はわき出てきます。
大事にしているのは制作ノート。
描くテーマのヒントや日々の出来事、作品のデータなどを細かく記録してあります
「我死んだら、埋めず焼かず野に捨てて、やせたる犬の腹を肥やせよ」学生時代、
あいりん地区でであった落書きに衝撃を受けました。
(ここに原点がありそうです)
是非、お運びください。

池内悦子展  飛ぶ種 走る潮
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6722
2007年の当ギャラリーでの初個展から3年毎に個展を重ねてこられました。「ココロつむぎ」
「ココロおくり」「葉々たる風景」そして今回の「飛ぶ種 走る潮」

全ては震災で全てを失ったことから始まったこととだった。そこで和紙と墨と出
会って「何来何去」(ドコカラキテドコヘイコウトシテイルノカ)
と自らを問い続けている。
前回の豊かに立ち上がってきた心象が到達した風景にゆったりと見入っていたい。

■■今日の言葉
「日々を駆け抜ける中で、今も毎日生きづらさと戦うたくさんの『私』がいることをあなたは
忘れないで」
井上よう子 神戸新聞随想 2016年10月19日 「姉の通った病院」から
http://yokoscene.blog.bai.ne.jp/
蝙蝠から
井上さんの「随想」も3回目となりました。どれもいいのですが、この言葉はとりわけ深いもの
を抱き、私たちにも迫ってきますね。
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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1263号      10月21日

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1263号      10月21日

              平尾誠二さんのこと     
1 蝙蝠日記   残念ですね。  
       
2 お詫び  Facebookの閉鎖について

3 展覧会案内 斉藤祝子展  オマージュ武満徹  26日まで      
      YOSHIO KAWABATA パステル画展 ーJ氏の庭ー  今日から

4 今日の言葉 リーダーは冷徹にならなければならないときがある

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蝙蝠日記  心配していました。
憧れをもって眺めていたラガー平尾誠二さんが亡くなられましたね。
53才ですか。余りにも若い。
痩せて来られて心配していました。

個人的には近くにいるだけで火傷しそうな、でも優しい林敏之さんとは、ギャラリー の
サロンでも熱血講義を、「ぼたんの会」というパーティーでは可愛い歌まで披露していただき
ました。
亡くなられた10月20日は、林さんが興した「ヒーローズ」の会の10周年を祝う会の当日で
したね。(私も10年前の設立の会には参加していました)
http://www.npo-heroes.com/?option=com_content&task=view&id=13&Itemid=36

平尾さんは端正な振る舞いを崩すことなく、色んな場でお会いしましたが少し頭を下げる程
度にとどめてきました。
よくお会いしたのが鰻の「青葉」(三宮)とイタリアンの「シベリ」(ハンター坂)でした。

また人となりについては後藤正治さんの「奪われぬもの」の「ラガー」P143 −192に林さんと
対比するように登場。今回、読み直して平尾さんを偲びました。

漏れてくるご家族との対話にも胸が詰まりますね。

「谷辺昌央 ギターリサイタル ギターのための12の歌」
 満席で、斉藤祝子さんの武満徹へのオマージュ作品に包み込まれるて「沈黙と測りあう」
絶妙の「間」と「響」に惹きいれられた2時間が、アッという間に過ぎていきました。
谷辺さん、作品を語ってくださった斉藤さん、お運びいただいた皆様、ありがとうございま
した。
■■
島田誠個人のFacebookの閉鎖について
気障な写真のついたFacebookはすでにお挨拶をさせていただき、閉鎖させていただきました。
有効なツールであることは承知していますが、私の思考や応答のリズムがこれとはかみ合わず
メルマガや通信、DM、手紙などで膨大な発信をしています。それに関する応答は大切にして
いきます。
誕生日には多くの「おめでとう」メッセージもいただいていたのですね。
ほんとうにごめんなさい。
ギャラリー島田としてのFacebookはスタッフが応答しますので、よろしくお願いいたします。
■■ 
展覧会案内
YOSHIO KAWABATA パステル画展 ーJ氏の庭ー    今日から

2013年の「螺旋への道」2015年の「響き合うものたち」に続く川端ヨシオのパステル画によ
る個展です。
作家の言葉は下記で
http://gallery-shimada.com/?p=4001
螺旋状の原初的な記憶が30年前に夢にあらわれた鯨となり、私たちの記憶や夢ですら背負い
ながら共に航行する。若き日を過ごし青春の日々を刻印した木造の共同住宅から紡ぎだされる
物語。
寄港地も終着港も見えぬままに。それは漂流なのだろうか、脱出なのだろうか、アルカイダへ
の航海なのだろうか。
会場展示風景は下記で
http://gallery-shimada.com/blog/
会場:1F deux
日時:10月22日(土)〜10月27日(木)
■■今日の言葉
林と平尾のチームリーダーとしての資質は対照的だった。平尾は「リーダーは冷徹にならなけ
ればならないときがある」という。試合に出るメンバー選考一つをとっても「情」を踏み殺
さなければならないときがしばしばある。(略)
こうゆう領域は林の不得意分野であったことは容易に想像できる。
「あえていうなら優しすぎるのが欠点」というのが平尾の林評。 「ラガー」P171
蝙蝠から
神戸製鋼ラグビー部で林のあとのキャプテンが平尾。1989年、社会人選手権で待望の初優勝。
キャプテン平尾は表彰状を受け取る役を林に譲る。
「ラガー」での感動的なシーンの一つ。
「ヒーローズ」の会の10周年の日に平尾さんの訃報が届いた。
林さんの胸中を想う・・・

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■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸
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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1262号      10月17日

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1262号      10月17日
     
          O氏音楽書コレクション初公開と
            斉藤祝子さんのこと
 
1 蝙蝠日記  初公開
2 神戸塾  「武満徹メモリアル」谷辺昌央 ギターリサイタル
3 展覧会案内 斉藤祝子展   
        植浦加代子展  
今日の言葉 人は貧しく、水道の乏しい音にも眼をさます・そんな頃に私たちは出会った。

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蝙蝠日記  初公開

O氏コレクションの特徴は全て署名いりであることです。
現在、開催中の「オマージュ武満徹 没後20年 斉藤祝子展」に合わせて初公開します。

武満徹 芥川也寸志 林光 團伊玖磨 三善晃 高橋悠治 近衛秀麿 
ユーディー・メニューイン カール・ベーム リヒテル レオナード・バーンシュタイン 
サイモン・ラトル フィッシャー・ディスカウ プラシード・ドミンゴ ゼッフィレッリ
ジュリエッタ・シミオナート 朝比奈隆 岩城宏之 山本直純 三枝成彰 山下洋輔 
堤剛 藤原真理 中丸三千繪 五味康祐 他 (O氏コレクション以外の署名本のふくむ)

一つの歴史証言としても貴重なものです。

斉藤祝子さんのこと
武満徹の音楽と出会いベルリンからトロントに移り住んだのが2000年。
元町から北野に移りギャラリー島田を始めた私の足跡とも重なります。

斉藤さんがそのころから東京での拠点とされてきた柴田悦子画廊での紹介を下記で
ご覧ください。
http://shibataetsuko.com/wp/?p=8467

斉藤さんは日本とドイツで文化史、民俗学、地理学を学んだ後、ドイツで美術とアート・セラピーを専攻
され、アートセラピストとしても活動されていてとても深いお話しを聞くことができます。
会期中、在廊されています。

是非、お訪ねください。
■■
第321回 火曜サロン 「武満徹メモリアル」
「谷辺昌央 ギターリサイタル ギターのための12の歌
2016年10月18日(火)19:00開演(18:30開場)
会場:ギャラリー島田B1F
会費: \2,000 *残席あります。ご予約ください。

■■ 
植浦加代子展
  
昨日の神戸新聞による紹介です。
https://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/201610/0009583108.shtml

20日(木)まで 
■■今日の言葉
人は声や音なしでは暮らせないように、人は沈黙なしでも生きることはできない。
人は貧しく、水道の乏しい音にも眼をさます・・・そんな頃に私たちは出会った。
焼け跡の向こうから、その人はやって来たように思われた。音の乏しいときに、音を求めて歩
く少年。そのシルエットのような最初の存在から、間もなく私は生まれる作曲家という人の存
在をはじめて身近に知った。
私にとって遅すぎたようだけれど。しかし時は正しく刻んでいた。
私は音楽がそんなに身近に生まれることを、ついぞ知らなかった。
しかもそれがいつも沈黙と隣合っていることも。・・・ 瀧口修造

「音、沈黙と測りあえるほどに」に寄せた瀧口の言葉から

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
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・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
銀行からのご寄付の場合は必ず、お名前、ご住所などをメール・FAXなどでお知らせ
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 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
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〒650−0003 神戸市中央区山本通2-4-24リランズゲートB1F・1F
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2016年9月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1261号      10月15日                  オマージュ 武満徹

  Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1261号      10月15日
     
           オマージュ 武満徹
 
1 蝙蝠日記  武満徹へ捧ぐ
2 神戸塾  「武満徹メモリアル」谷辺昌央 ギターリサイタル
3 展覧会案内 斉藤祝子展    今日から
        植浦加代子展   今日から
今日の言葉  
巨大な鏡の砕片のひとつひとつを、私は再び自分の内部に一枚の鏡として組み立てる。

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蝙蝠日記  
私の大好きな武満徹。
生誕86年(1930年10月8日)没後20年です。(1996年2月20日)
オマージュ 武満徹 が今日から始まります。
http://gallery-shimada.com/?p=3995
斉藤祝子の言葉です。
武満徹さんが亡くなったのを知ったのは、それまで住んでいたベルリンのラジオからでした。
翌年トロントで個展を開いている時に、テーマの「潮流」について私が考えていたことを、
的確に表現している武満さんの文章と「水の風景」というCDに出会いました。
曲そのものを表現するより、曲や題名がいざなう遠いところを描いています。
興味と共鳴の尽きない武満徹の世界が与えてくれるたくさんの贈りものに感謝しつつ。
会場風景をBlogでご覧ください。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6686

■■
第321回 火曜サロン 「武満徹メモリアル」
「谷辺昌央 ギターリサイタル ギターのための12の歌
2016年10月18日(火)19:00開演(18:30開場)
会場:ギャラリー島田B1F
会費: \2,000 *残席あります。ご予約ください。

斉藤祝子さんの武満オマージュ作品に包まれるように武満音楽のスペシャリスト谷辺昌央さん
の演奏をお届けいたします。
武満さんのギター曲といっても、なんという幅広さ。
みんなが知っているメロディーが武満さんのアレンジで聴けばどんな曲になるの?
興味深々ですね。
プログラム
武満徹 没後20年を記念して 、オール武満プログラムです。
http://gallery-shimada.com/?p=3995

武満徹 (1930-1996) 《ギターのための12の歌》より
早春賦 (中田 章)
ロンドンデリー・エアー (アイルランド民謡)
シークレット・ラブ (サミー・フェイン)
星の世界 (チャールズ・C・コンヴァース)
サマー・タイム (ジョージ・ガーシュウィン)
オーバー・ザ・レインボー (ハロルド・アーレン)
4つのビートルズ・ナンバー (ジョン・レノン&ポール・マッカートニー)
ヒア・ゼア・アンド・エヴリウェア
ヘイ・ジュード
ミシェル
イエスタディ

《森の中で》 ギターのための3つの小品・
《エキノクス》失われた恋 (ジョセフ・コスマ)・ 
《フォリオス》から
など 

■■   
植浦加代子展
植浦の言葉に尽きていますが、すべてを自ら作りださずにおれない、その喜びが横溢して
います。
「内なる私のアルカディア(arcadia)」そう、その通りです。
今日15日(土)から20日(木)まで 
展覧会情報です。
http://gallery-shimada.com/?p=3998
会場風景です。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6695
紙材を溶かし均し固める感覚、感触に支えられた表現のプロセス。染め、晒し、重ね、削り・
・・繰り返す行為の間(はざま)で変容する紙の表情 — 未だ飽きず、その魅力に引き込まれて
・います。私なりの質感へのこだわりは、さらに新たなものへ、未知なるものへと表現の独
・創性を求めてやみません。今回は、揉み、縮ませたシワの隆起に色を擦り込み、生命、躍
・動、夢、祈り、願い・・・潜在する心象sceneをその上にとどめました。
内なる私のアルカディア(arcadia) です。
・4年ぶりのギャラリー島田での個展、ご高覧いただければ幸いです。
植浦加代子
■■今日の言葉
私には、音楽のよろこびというものは究極において悲しみに連なるものであるように思える。
その悲しみとは、存在の悲しみというものであり、音楽することの純一な幸福感に浸るとき、
それはさらに深い。
武満徹
非西欧音楽の異種の草原の鏡は、巨大な西欧の鏡とは本質的に異なる原理をもつものであり、
それら多くの鏡が微妙に反射しあう光の屈折の中に身を置いて、私は自分の聴覚的想像力を
更に新たなものに鍛えたいと望んでいる。その後で、夜に向かう黄昏の底にあってなお残照
に映える巨大な鏡の砕片のひとつひとつを、私は再び自分の内部に一枚の鏡として組み立て
たいと思う。それは、たぶんかつての巨大な鏡とは別のものであろう。しかも、それがどの
ようなものであるかをいま予想することはできない。
(武満徹「樹の鏡、草原の鏡」より「Mirror」「武満徹著作集1」(新潮社)よりP235-236)

蝙蝠から
文章家でもあり座談の名手でもあった武満徹の著書(署名本)も会場でご覧いただけます。
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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
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下さい。
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〒650−0003 神戸市中央区山本通2-4-24リランズゲートB1F・1F
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                                                                                                    □■□

2016年9月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1260号      10月12日

                                                                                                      □■□2016年9月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1260号      10月12日
     
           心を残し 心を満たし
 
1 蝙蝠日記  秋めいたこの日  上村さん、落さんと出会いに
2 心を残し 心を満たし  
3 今日の言葉  人生は森の中の一日のようだったと言えたら、わたしはうれしい。

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蝙蝠日記  秋めいたこの日
ところどころの青空ですが、気持ちのいい朝です。
夏衣装へから秋衣装へ。多くの夏物をゴミに。
皆様もお風邪を召しませぬように。

さて、好評の「上村亮太の世界」
ほとんどの方にとって初見で、衝撃でした。
シリーズで続くのですが、これらの作品とは、今日が最後になるかもしれません。
17:00まで。是非、お運びください。

落直子展は明日までですが、浮遊感、多幸感に満ちた旅をゆっくりとお楽しみいただきたいの
です。
落の道行を辿ってこその喜びがあります。
そしてギャラリー を暗くして浮かび上がる万華鏡のごとくに華麗に輝く画面。
明日、⒗:00までです。
■■ 心を残し 心を満たし
「空転した自責」9月27日の下記メルマガです。
9月25日に甲南大学でお話しさせていただいたことで自分を責め。心を残しました。  
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/?p=338
しかし、そのあと多くの感想をいただき、励まされ、労いをいただきました。
そして、心を満たされる論評をいただきました。

坂田晶一さんのブログ「思泳雑記」で詳細に取り上げて下さいました。
島田誠についての30年にわたる観察批評によるもので、私が忘れていた発言までフォロー
されていて恐縮しました。
ならば、やはり島田の語り漏れた「空白地帯」を語る機会が必要ですね。
坂田さん、ありがとうございます。

「思泳雑記」   ある回想ー「託されたことを生きて」ということー
http://bibou726-49.jugem.jp/
■■今日の言葉
人生は森の中の一日

何もないところに、
木を一本、わたしは植えた
それが世界のはじまりだった。

次の日、きみがやってきて、
そばに、もう一本の木を植えた。
木が二本。木は林になった。

三日目、わたしたちは、
さらに、もう一本の木を植えた。
木が三本。林は森になった。

森の木がおおきくなると、
おおきくなったのは、
沈黙だった。

沈黙は、
森を充たす
空気のことばだ。

森のなかでは、
すべてがことばだ。
ことばでないものはなかった。

冷気も、湿気も、
きのこも、泥も、落葉も、
蟻も、ぜんぶ、森のことばだ。

ゴジュウカラも、アトリも。
ツッツツー、トゥイー、
チュッチュビ、チリチリチー、

羽の音、鳥の影も。
森の木は石ゴケをあつめ、
降りしきる雨をあつめ、

夜の濃い闇をあつめて、
森全体を、蜜のような
きれいな沈黙でいっぱいにする。

東の空がわずかに明けると、
大気が静かに透きとおってくる。
朝の光が遠くまでひろがってゆく。

木々の影がしっかりとしてくる。
草のかげの虫。花々のにおい。
蜂のブンブン。石の上のトカゲ。

森には、何一つ、
余分なものがない。
何一つ、むだなものがない。

人生も、おなじだ。
何一つ、余分なものがない。
むだなものがない。

やがて、とある日、
黙って森をでてゆくもののように、
わたしたちは逝くだろう。

わたしたちが死んで、
私たちの森の木が
天を突くほど、大きくなったら、

大きくなった木の下で会おう。
わたしは新鮮な苺をもってゆく。
きみは悲しみをもたずにきてくれ。

そのとき、ふりかえって
人生は森の中の一日のようだったと
言えたら、わたしはうれしい。

あいつの月命日に届いたこの詩集には手紙が添えられ、
「花を持って教会へ会いに来るクマさん親子と、いつも重ねて思いをはせていた詩集です。」
とあった。
こんな贈り物ができる人に私はなりたい。
こんな友人を持ったあいつは誇らしい。
今日はまた花を手に稲刈り終了の報告に行ってきた。
長田弘 「詩ふたつ」 全詩集 P547

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2016年9月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1259号    10月10日

                                                                                                      □■□2016年9月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1259号    10月10日
     
 BATMAN対SPIDERMAN  
 
1 蝙蝠日記   蝙蝠対蜘蛛の対決
2 展覧会案内  上村亮太さんからのメッセージ
3 今日の言葉  人生がよい一日でありますように

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蝙蝠日記  お前は蝙蝠なのか、はたまた蜘蛛なのか

画廊通信9月号の蝙蝠日記のタイトルは「やめときなはれの大合唱」でした。
http://gallery-shimada.com/koumori/?p=540
しかし、本当に言いたいことは、その後の「託されて」でした。
そこをお読みください。
「蝙蝠」は何処にも属さないという象徴でもありますが、メルマガの前号を読まれた方から
早速、紙礫(かみつぶて)が飛んできました。
「本当は蝙蝠BATMANではなく蜘蛛男SPIDERMANではないの?」
 私の口から発せられる粘着性のある糸にみんながからめとられる、そんな図が浮かぶという
のです。
 この指摘には笑ってしまいますが、私は他人にお願いすることが苦手というか嫌なのです。
でも、そんなことでよくここまで生き延びたものです。

■■ 展覧会案内  上村亮太さんからのメッセージ
1986年、初めての個展を自宅の「第二わかば荘」で行いました。「第二わかば荘」は、西武国分
寺戦の小川駅から徒歩15分ほどの所にある、ほぼ崩れかけた木造アパートでしたが、その後、
6回ほどの展覧会をここで行うことになります。
その頃の僕の制作はというと、もっぱら、大きな画面にテンペラや油彩で抽象絵画を描く事で
した。風景をスケッチして様々なイメージを作り画面を構成していました。
第二わかば荘の近くには畑が広がっていて、トウモロコシやキャベツが実っていたり、玉川上
水や野火止用水の林など、武蔵野特有の自然があふれていて、スケッチするロケーションには
事欠かなかったのです。
当初は多彩な色彩を使っていましたが、少しずつ、過剰な部分を削ぎ落し、シンプルなモノ
クロだけの画面に変化していきました。やがて、もう、風景をスケッチする事はなくなり、
ゼロから自分なりのイメージを作り出すようになりました。その時の、画面を作る手だてと
なったのは、絵を描く際の自分の身体の動きのクセでした。それは、「Recollection」というド
ローイングシリーズの制作に繋がっていきます。

神戸に帰って来てからも抽象絵画の制作をしていました。「Recollection」シリーズは、自分の
身体の動きのクセを集約する形になり、さらに大画面になっていきます。ギャラリーポルティ
コにおける、3m×50mの「Drawing Series “Recollection.”の展示で、そのコンセプトはさらに 明解になりましたが、さらなる可能性をもとめて、モノクロだけだった画面に積極的に色彩を
使うようになりました。原色の色面と、身体の動きが一体化して、新しい画面を作っていく事
を考えていました。

やがて、神戸に震災がおこります。震災は神戸の街の形を変え、いろいろな人の人生を変えた
ように思いますが、僕の制作は、震災の前と、その後しばらくの期間とを比べても、それほど
変わってはいませんでした。というか、意識的に変えないようにしていたのかも知れません。
でも、今までにも増して、よりたくさんの制作をするようにしましたし、毎日、かなりの枚数
の絵を描きましたが、結局、その事により、自分の絵の幅がひろがり、変化し、いろいろな事
に心が開いていったようにも思います。
また、この頃から、裏山の六甲山に頻繁に登るようになりました。何かに憑かれたように山の
中を歩き回っているうちに、山の瑞々しい空気や、美しい景色に触れて、その山の風景をスケ
ッチするようになりました。それが「Fire Protect Line」のシリーズを制作していく契機とな
りました。
山の中には、土木工事や林業のために索道のような物が作られていることがあります。その地
帯は樹木が伐採され、空地が帯状に続いているようになっているのですが、その真空地帯のよ
うな空間は、武蔵野にあった野火止用水を想起しました。山火事を防ぐために作られた緩衝地
帯のようなもの。その境界線を表現しようとしたのが「 Forest Fire Protect Line」のシリーズ
です。
これは、後に、フェンスを描く連作の始まりでもありました。また、山には、いろいろな目印
の標木があるのですが、それを描いた「 Rang Pole」シリーズも、同時期に描いています。

その後、一時期、人工島のポートアイランドに住む事になります。ある日、公園を散歩してい
る時に、偶然、ガーデニングフェアーに出会いました。その頃、僕自身はガーデニングには
興味がなかったのですが、何気なく、散歩のついでに見てまわる事にしたのです。会場の中を
ブラブラして、もう、そろそろ帰ろうかなと思った時、目の前に、鉢植えの、枯れかけた花が
大量に放置されているのを見つけました。そのあたり一面、空気がくすんでいるような、ほん
とに不思議な空間になっていました。その花はクリスマスローズでした。花は枯れて、白い花
はくすんだ茶色に、赤い花はくすんだ紫色に変色し、葉は灰色に近い深緑色です。でも、こん
なにきれいな花を見たのは初めてでした。
それから、繰り返し、このガーデニングフェアーに通い、クリスマスローズの絵をたくさん描
く事になり、僕の絵は、さらに変化していく事になります。

今回の「上村亮太の世界 No.1」は、ちょうど、この頃。「Forest Fire protect Line」シリー
ズや、その前後に描いた作品を紹介しています。
この頃の作品も、ほとんど廃棄処分してしまっているので、残っている作品はごく僅かなの
ですが、そのうちの20数点を展示しています。

この後、湊を行き交う船を描いているうちに、動いているものを描くにはどうすればいいのか、
という事を考え始め、それは、はためく旗を描く「 Flag 」シリーズに繋がっていくのです
が、それ以降の作品は、次回の「上村亮太の世界 No.2」で紹介させていただく予定です。
■■今日の言葉
One day

昔ずっと昔ずっとずっと昔
朝早く一人静かに起きて
本をひらく人がいた頃
その一人のために
太陽はのぼってきて
世界を明るくしたのだ
茜さす昼までじっと
紙の上の文字を辿って
変わらぬ千年の悲しみを知る
昔とは今のことである
窓を開け、空の色を知るにも
必要なのは、詩だ。
一日のおまけ付きの永遠
永遠のおまけである
一日のための本
人生がよい一日でありますように
長田弘全詩集から

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2016年10月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1258号    10月8日

                                                                                                      □■□2016年10月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1258号    10月8日
     
           落直子との旅
     
1 蝙蝠日記  お詫びと訂正

2 展覧会案内 
    落直子展 Time Line  今日から
上村亮太の世界 No1
3 今日の言葉  
あらかじめ準備されない旅行とではそのどちらが楽しいでしょうか
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蝙蝠日記  
落直子展 Time Line
会場風景が間違っていました。
大変失礼いたしました。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6669
落さん自身の言葉は
http://gallery-shimada.com/?p=3938

ブログは展示作業風景ですが、かってない展示でギャラリー空間全体が切れ目ない作品に
囲まれているようです。
それは金地に連続線が見たことのない形態を紡ぎだし、山稜を成し、鐘楼を成し、東屋をなし
階段に池に、谷に、尖塔に、一面の花畑に、瀑布となる。
落の一人旅を私もゆっくり旅をし、安らぐ。金色に輝き、天空は美しく夢幻の雲がたなびく。
そこは蓬莱山、はたまた桃源郷。

陽が沈み闇へと向かう
眠りの誘われて、私たちは驚くべき光景と出会う」
ゆっくりとご覧ください。

上村亮太の世界 No1
http://gallery-shimada.com/?p=3950
■■
今日の言葉
ひとつの音楽作品がそこで完結したという印象を与えてはならない。
周到に計画された旅行と、
あらかじめ準備されない旅行とではそのどちらが楽しいでしょうか?
(武満徹「音、沈黙と測りあえるほどに」より「十一月の階梯」「武満徹著作集1」(新潮社)よりP195)
蝙蝠から
皆さんも落直子の思いがけない旅に、ひと時をともにしてみませんか?
不思議な旅を・・・
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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1257号    10月8日

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1257号    10月8日
     
             武満徹に捧ぐ
     
1 蝙蝠日記  武満徹の生誕と没後

2 展覧会案内 
    落直子展 Time Line  10月8日かあら
上村亮太の世界 No1

3 10月になりました
   落直子展 Time Line
        http://gallery-shimada.com/?p=3950 
  力の入った展覧会が続きます。
3 今日の言葉  日本のサイエンスってこらからなかなか大変だな
         大隅良典さん

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蝙蝠日記  10月も充実した展覧会が続きます。
昨日、画廊通信10月号の発送を終えました。
びっしりと内容の詰まった通信です。
ギャラリー 入り口でお持ち帰りいただけますし、蝙蝠日記はHPでもお読みいただけます。
10月号は「やめときなはれの大合唱」です。
http://gallery-shimada.com/koumori/?p=540

表紙は、いつも通信を象徴する写真や作品を載せていますが、10月号は「武満徹ファミリー」
ですが市英昭さんのコラージュ作品で、市さんからいただいたものです。

武満徹の生誕と没後
今日は生誕86年(1930年10月8日)で、今年は没後20年です。(1996年2月20日)

武満徹没後20年 オマージュ  斉藤祝子展は10/15(土)から 10/26(水)です。
http://gallery-shimada.com/?p=3995

武満関係のサロンです。
なかなかお目にかかれないサロンです。
第321回 火曜サロン
「谷辺昌央 ギターリサイタル〜ギターのための12の歌 武満徹メモリアル〜」
ご予約お急ぎください。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6681
■■
10月になりました

落直子展 Time Line
過去現在未来の複数の時間を私が旅をする。
現実と想像の境の向こう側にあるゆっくりと流れる時間軸の世界に入り込んで不思
議な感覚を感じて欲しい。
でもその感覚は誰しも必ず味わった事のあるデジャブ的なもの___。
今回連作を制作しました。
今まで制作したいと思っていた長さのある空間で 作品の流れが展開をして、
画面を追って見ていくことで さらに見てもらっている人にもイメージを膨らませ
て愉しんでもらえたらと思います。 落直子

作家の言葉は下記でお読みください
http://gallery-shimada.com/?p=3938
会場風景は下記で
http://gallery-shimada.com/?p=3950 

上村亮太の世界 No1
http://gallery-shimada.com/?p=3950
■■
今日の言葉
大隅良典さん ノーベル医学生理学賞
日本のサイエンスってこらからなかなか大変だなと私自身は思っている。やっぱり若い人が大
学院、ドクターに進んでくれないというのは憂うべき事態だ
賞金(約9400万円)をもとに奨学金や研究費を提供する仕組みをつくる。しかし、これでは
長くても5年ほどしか支援できない。少なくとも20年〜30年は続くような仕組みを作りたい。

蝙蝠から
山中伸弥さんも同じことを言われ、基金を作られたのではないか。

それにしてもスポーツ振興、とりわけ五輪を巡る狂騒にはあきれ果てるしかない。
私はスポーツは嫌いではない。それにしてもだ。国を上げ、メディアを上げ、すべてを巻き込
んでメダルを競争するのは馬鹿げている。この国はもう狂っているのではないか。
 

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