月別アーカイブ: 2016年2月

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1187号  2月28日 

□■□2016年2月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1187号  2月28日  
         1990年の今日に
1  蝙蝠日記  再現不可能な人生の泡沫のドラマ
2  今日の言葉 
一人の死は縁ある多くの人々の心につきささった鋭い鏃(やじり)ともなるのです

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蝙蝠日記  死んでお詫びをする
1990年2月28日。
私より6歳年長。小児歯科専門医で小劇場「シアター・ポシェット」を北野の自邸に建て
解放。脳障害児治療の開拓者グレン・ノーマン博士の人間能力開発研究所ジャパンオフィ
スの理事を務められた佐本進さんが患者の男児が治療中に急死したことから「死んでお詫
びをする」との遺書を残して自殺。

胸騒ぎがして一昨日、朝早くに同じ北野町2丁目にある「シアター・ポシェット」を見に
行ってきました。取り壊される夢でしたが33年になる劇場は、いささかくたびれた姿では
ありましたが朝の冷気のなかに佇んでいました。
いまだに維持されているご遺族に思いを馳せました。

佐本進さんは私の心の師で、神戸の文化の土壌を豊かにすることを夢見る伴走者でした。
佐本さんの遺稿集「天の劇場から」(風来舎)に1983年から亡くなられる前日までの劇場
の全記録(吉田義武編)掲載を添えて刊行し、私は「佐本先生を巡る旅の終りと始まり」
を編集後記に代えて書いています。
出版は伊原秀夫さんが、詳細な記録は吉田義武さんが。「佐本メモリアル実行委員会事務
局長」としての私を前に立てたもので、この本に内実を与えたのはお二人の力です。

遺稿集「天の劇場から」(風来舎)は数冊しかないので、貸し出しとさせていただきます。
ギャラリー島田にお申し出下さい。是非、お読み下さい。
■■
ともあれ十年は再現不可能な人生の泡沫のドラマの一瞬。
 やりたかったこと、できなかったこと、苦しんだ時間、笑った一時、出会った人たち、
去っていった人。悔恨と悲哀、不安と期待、ささやかな喜び、やるせない悲しみ、それら
が満遍なく均等に混じり合い押しつまった、途方もなく長く短かかったこの日々の行程。
その四千日の一節はどこから折りとっても顔をのぞかせる、かの縁日の懐かしい金太郎飴。
折っても折っても出てくる甘さとほろ苦さ、後悔と反省、希望と幻影。それらのすべてに、
どうやら今、ぼくは一人で責任を負わねばならないようである。その苦味や失敗や責めの
日々でさえ誰のものでもなく、ぼくの分にふさわしいものだったと、ようやく今ではっき
りと、ぼく自身に思えてくるからである。
(1972年、三宮に関西初の小児歯科専門医院を開いてからの10年にあたって)
■■
 明確な記憶にないずっと以前から、ぼくの心は、いわれなく、
ひたむきに「弱きもの」に対して魅せられ続けてきたようである。
弱者に対する、たとえようのない共感、愛着心、親近感。
それは、多分にぼくの理念ではなく、思想や信条でもなく、
おそらくは拭い去ることのできないぼく自身のしからしめる
所以なのかもしれない。
多分に強者になりえないという、自分自身の実感と、
虚構や覇者を排すべきであるという明確な自覚は、
今なお、ぼくを暖めつづける体温そのものであり、
かっていささかの苦渋と挫折に色どられた春の日の体感に由来する陰影が、
今日、なお執拗にぼく自身をドン=キホーテさながらに理由なく困難な状況へと
立ち向かわせているようである。 佐本進「わが心のシノプシス」(注)
(注)シノプシス=概要、あらすじ
上記の二つの文は「天の劇場から」のP130−134からの引用です。

かきおくも夢のうちなるしるしかなさめてはさらにとふ人もなし(一休)

私たち、とりわけ私には佐本進さんを失ったのは痛恨です。
でも上記の言葉を思うと佐本さんが自死を選んだことが避けえぬことであったのですね。
■■■
今日の言葉
「いのち一つ消えるということは、一人の死にとどまることを意味しません。死者を忘れ
かけている人々の心の傷は、時とともに癒えるかにみえながら、また新しい傷口となって
血を流しつづけ、一人の死は縁ある多くの人々の心につきささった鋭い鏃(やじり)とも
なるのです」
澤地久枝「いのちの重さー声なき民の昭和史」より 岩波ブックレット126
■■■
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
銀行からのご寄付の場合は必ず、お名前、ご住所などをメール・FAXなどでお知らせ
下さい。
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1187号  2月24日 

□■□2016年2月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1187号  2月24日  
辛夷(こぶし)基金から 
1  2016年度 助成事業の審査会から
2  今日の言葉 たましいから たましいへ つながってゆく
3  辛夷(こぶし)基金へのご寄付のお願い
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蝙蝠日記 「こぶし(辛 夷)基金」とは耳なれない言葉ですね。
Kobe Bunka Sien 基金。Kobushi基金=こぶし=辛夷  というわけです。
現在は公益財団法人「神戸文化支援基金」ですが、財団の前身である公益信託「亀井純子
基金」の理事長だった亀井健さんが2007年3月15日に亡くなられ、そのお別れの日の帰
り道で見た、春の訪れを告げる清楚な辛夷の花と、亀井健さんの姿を重ねています。
いま、ネットで見ると「こぶし」の花言葉は「負けん気の強さ」、誕生花は2月 23日とあ
りました。私は「清楚」からの連想なのですが。
その23日に基金の2016年度の助成事業の審査会が行われました。
9名の理事全員と監事、事務局3名と学生インターン2名。
承認の理事会を含めて5時間に及びましたが11件が決まりました。
採択の結果につきましては2月末までに申請者宛にお知らせの上でHPに掲載いたします。

今までの歩みを簡単に振り返ってみます。
1990年5月に40才で亡くなられた亀井純子さんから寄せられた1000万円から始まりまし
た。
1992年 公益信託「亀井純子基金」
2009年 一般財団法人
2011年 公益財団法人「神戸文化支援基金」
今年2016年は創設から24年目ということになります。

当初は年間100万円の助成から始まり200万円に20周年を機にKobe Art Award(KAA)
で100万円の顕彰助成を始め現在は300万円(年)の事業を行なっています。
2015年3月までに累計で173件29百万円の助成、東北志縁として12百万円、KAA 3百万
円。累計で44,735千円の支援・志縁事業を行なっています。
■■
2015年度から事務局の外部委託を解消し本部に新しい事務局を移しての初めての審査会で
その準備に緊張し、いつもいつも緊張しっぱなしです。
20件の案件を担当理事を決めて議論していきます。
審査の基準は
挑戦的・実験的
計画性
社会性
助成金の使途
などをポイントに審査します。
詳細は下記でご覧下さい。
http://kobushi-kikin.com/index.html
前身の公益信託「亀井純子基金」については下記でご覧下さい。
http://kobushi-kikin.com/about03.html
■■
こぶし基金は日本で始めての市民メセナとして誕生した文化助成基金です。
また同じ意味において、初めて誕生した公益財団法人でもあります。
もっとも簡素な、いわば骨格だけで形成された財団モデルとも言えるかも
しれません。
■■■
わたしは日のはなのなかにいる
わたしはおもいもなく
時(とき)のながれにしたがって
とおい とおい
あなたのことに おぼれている
あるときは ややうすらぐようにおもうけれど
それは とおりゆく 昨日のけはいで
まことは まことは いつの世に消えるともない
たましいから たましいへ つながってゆく
しろい しろい 火の姿である
大手拓次
■■■
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1186号  2月19日

□■□2016年2月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1186号  2月19日  
 
1 蝙蝠日記  さながら実験劇場のように
2 展覧会案内  2月20日(土)から  是非、ご覧下さい。
   木下佳通代展 -「存在に対するメッセージ」から「存在そのものの創造」へ 
   奥田善巳展   
3 特別土曜サロン  「木下佳通代の仕事を改めて振り返る」 20日17:00から 
4 神戸ビエンナーレの「STOP & CHANGE」の現況(是非、お読み下さい)
5 今日の言葉 

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蝙蝠日記 さながら実験劇場のように
2016年の幕開けから充実した展覧会が続いています。
ギャラリー、アート・サポート・センター神戸、財団、それに「STOP & CHANGE」、
加川プロジェクトの記録集の作成、山本忠勝評論集の出版などを並行的に行なうのは
尋常なことではありません。
それぞれをチームのように有機体のように組み合わせながら同時進行をするのですから
さながら実験劇場のような体をなしています。
そしてそれらが若い人たち(学生さんを含む)が中心に担っていることも未来への可能性
を拓くものです。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   ▲
クボタケシ展、松浦孝之展も評判がよく、今後の何かを生み出す確かな予感を得ました。
■■
展覧会案内
力を入れて準備をしてきました。是非、ご覧下さい。

木下佳通代展 -「存在に対するメッセージ」から「存在そのものの創造」へ 
木下佳通代(1939−94)の
本展の企画・構成は森下明彦(メディア・アーティスト、美術・音楽・パノラマ愛好家)
さんにお願いいたしました。
木下佳通代(1939―94年)の仕事を概観いたします。
その意図や作品については下記をどうぞ
http://gallery-shimada.com/?p=3545
会場風景は下記から
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6240

奥田善巳展 
木下佳通代のパートナーであった奥田善巳(1931〜2011)の大作を中心に
概観いたします。
その意図や作品については下記をどうぞ
http://gallery-shimada.com/?p=3540
会場風景は下記から
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6233
■■
特別土曜サロン 第306回
2月20日(土)17:00〜 [無料・要予約、空席あり]
「木下佳通代の仕事を改めて振り返る」
講師:森下明彦(メディア・アーティスト、美術・音楽・パノラマ愛好家)
■■
神戸ビエンナーレ「STOP & CHANGE」について
18日に神戸市の2016年度予算案について発表があり、今朝の神戸新聞に報じられて
いました。
市のHPに文化芸術に関しても触れられていることを確認しました。
http://www.city.kobe.lg.jp/information/about/financial/yosan/28shuyousesaku.pdf 「神戸港開港150年記念アートプロジェクト(仮称)の開催準備(新規)」とあります。
神戸新聞からの連絡では、間違いないようです。
神戸ビエンナーレは次回は開催されないことになったようで「STOP & CHANGE」の目的
は果されたようです。
とりあえずホットしています。
当初から取材を受け、今回もコメントを求められましたがお断りをしています。当事者の
皆さんの気持ちを考えると語ることにためらいがありますし、今後のことは私が語ること
ではなく、多くの皆さんの叡智を集めるところから始めねばなりません。
この活動については、きちっと纏めてお話しをし、記録しておかねばなりません。
お願い
皆さんが取り組んでくださっている署名については、とても貴重なものです。
ともかく2月29日まで進めていただいて「神戸ビエンナーレを考える会」本部(署名簿に
記載)またはギャラリー島田までお届け下さい。
■■■
今日の言葉
人生は森の中の一日

何もないところに、
木を一本、わたしは植えた
それが世界のはじまりだった。

次の日、きみがやってきて、
そばに、もう一本の木を植えた。
木が二本。木は林になった。

三日目、わたしたちは、
さらに、もう一本の木を植えた。
木が三本。林は森になった。

森の木がおおきくなると、
おおきくなったのは、
沈黙だった。

沈黙は、
森を充たす
空気のことばだ。

森のなかでは、
すべてがことばだ。
ことばでないものはなかった。

冷気も、湿気も、
きのこも、泥も、落葉も、
蟻も、ぜんぶ、森のことばだ。

ゴジュウカラも、アトリも。
ツッツツー、トゥイー、
チュッチュビ、チリチリチー、

羽の音、鳥の影も。
森の木は石ゴケをあつめ、
降りしきる雨をあつめ、

夜の濃い闇をあつめて、
森全体を、蜜のような
きれいな沈黙でいっぱいにする。

東の空がわずかに明けると、
大気が静かに透きとおってくる。
朝の光が遠くまでひろがってゆく。

木々の影がしっかりとしてくる。
草のかげの虫。花々のにおい。
蜂のブンブン。石の上のトカゲ。

森には、何一つ、
余分なものがない。
何一つ、むだなものがない。

人生も、おなじだ。
何一つ、余分なものがない。
むだなものがない。

やがて、とある日、
黙って森をでてゆくもののように、
わたしたちは逝くだろう。

わたしたちが死んで、
私たちの森の木が
天を突くほど、大きくなったら、

大きくなった木の下で会おう。
わたしは新鮮な苺をもってゆく。
きみは悲しみをもたずにきてくれ。

そのとき、ふりかえって
人生は森の中の一日のようだったと
言えたら、わたしはうれしい。
長田 弘  全詩集から 「詩ふたつ」 p547 

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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1185号  2月12日  

□■□2016年2月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1185号  2月12日  
 ランボーと孝之  
1 蝙蝠日記   16年ぶりの再会
2 展覧会案内 クボタケシ展  L’ame des poetes   
        松浦孝之展   貞操帯       
3 「STOP & CHANGE」のあとに来るもの
4 今日の言葉  また見つけたぞ。――何を?――永遠を。

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蝙蝠日記  アルチュール・ランボー
2月6日の松浦孝之の初日。16年ぶりに再会しました。
京都芸大を卒業して華々しい創作活動を展開し高い評価を得ながら、突然、連絡が取れな
くなり、ぷっつりと活動を停止した事情が分かってきました。
その不思議さにアルチュール・ランボーのことをふと思ったりしました。

ランボー(1854〜1891)は15才から数年間だけ「酔いどれ船」「イリュミナッシオン」「地
獄の季節」などを残し、あとは筆をとることなく37年の生涯を終えましたが、その詩作群
はいまなお燦然と耀いています。

松浦孝之の[Debanagarai 神々の言葉]や「貞操帯」シリーズはまだ京都芸大在学中の作品。
そのスケールの大きさとユニークさと完成度の高さには圧倒されます。
そして突然の失踪。
そして再会。

その稀有の才能を決して埋もれたままにしないことを約束したいと思っています。
■■
17日まで 二つの重要で魅力的な展覧会です。
クボタケシ展  L’ame des poetes 
http://gallery-shimada.com/?p=3521
これは見ていただくしかないですね。
クボタケシの豊穣でかつ繊細な美意識をお楽しみ下さい。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6204
17:00以後の明りと硝子への映りこみは、はっとする美しさです。

松浦孝之展   神々の言葉
http://gallery-shimada.com/?p=3518
松浦孝之の代表的なシリーズ作品をご覧いただきます。
会場風景です
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6216
1枚目の画像は「神々の言葉」 正面左からエミリー・ブロンテ、ジョセフ・コーネル、ジ
ョン・ケージ、宮沢賢治などの刷られた作品、手前に上記を含む32名の肖像作品を手製の
大画集にしたもの。
最後の画像2点は「貞操帯」シリーズが壁面に、それを版にした作品集とともに展示して
います。
■■
「STOP & CHANGE」のあとに来るもの。
これは反対運動ではありません。私がいままで関ったそうした活動はきちっと根拠を示し、書き発表したうえで改革を求めてきました。 CHANGEしたあとのビジョンは「考察」の最後に少し触れていますが、もっと具体的なも
のとしてあります。
今、発表しないのは、それは後を担うディレクターの使命であり役割だからです。
安易に語ることこそ無責任だと考えています。
ご意見があればいつでもどうぞ。
■■■
今日の言葉
 また見つけたぞ!
 ――なにを? ――永遠を。
 それは、太陽と混じり合う
 海だ。                      
(小林秀雄訳「地獄の季節」より)
 

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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―号外編

□■□2016年2月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―号外編
       今日の午後のひととき
 特別日曜サロンへどうぞ     
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特別日曜サロン 第305回
「インド滞在制作と新作について」
   2/7(日)15:00から [無料]
スライドトーク:クボタケシ
聞き手:遊免寛子(兵庫県立美術館学芸員)
クボタケシの素敵は空間に囲まれて
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6204
展覧会紹介は
http://gallery-shimada.com/?p=3521

もう一つの松浦孝之展も必見ですよ。
http://gallery-shimada.com/blog/

ではお待ちしています。
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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1184号  2月6日  

□■□2016年2月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1184号  2月6日  
 伝説が伝説でなくなる日    
1 蝙蝠日記  でも伝説的な場に
2 展覧会案内 クボタケシ展  L’ame des poetes   今日から
        松浦孝之展   神々の言葉       今日から
3 サロン   日曜サロン クボタケシ+遊免寛子
2 「STOP & CHANGE」続々と。
3 今日の言葉  ほかでもない、あなたであり私たち自身

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蝙蝠日記 松浦孝之の仕事 
京都芸大在学中からスケールの大きい素晴らしい仕事を発表してき、その作品を蒐集して
きましたが、2011年を最後に連絡がとれなくなり、活動もしなくなり、心配してきました。
その後、2回の松浦孝之展を開催し、その都度、消息を呼びかけてきましたが「不明」。
これでは「伝説の人」になってしまうと、ギャラリーの全コレクションをご覧いただきな
がら松浦孝之の仕事の決定版としての展覧会を準備しました。
ところがです
展示作業中に「日常をアートに」の最終回に登場した雨森一彦さんからメールがあり、松
浦さんの消息が分かったのです。
昨夜、連絡がとれ、初日の今日、13:00ころに来られることになり、じつに16ぶりの
再会を果すこととなりました。

松浦孝之のこと
1997年京都芸大大学院卒。まだ在学中に京都市美術館で発表した[Debanagarai 神々の言葉
]に出会いすぐに購入。松浦が尊敬する32人へのオマージュでスケールの大きさとユニー
クな視点による表現への真摯な接近に注目してきた。
版画という技法を使いながら、複数芸術という概念を破棄して木版であろうが銅版であろ
うと原版そのものも刷られた作品と一緒に作品の一部として組込まれ、したがって世界に
一点しか存在しないものとなる潔さ。そしてそれが独特の技法、深い知識に裏付けられた
ユニークな構想力、職人的な完成度によるクオリティーは極めて高い。人間(植物)の生
命の瞬間(生と死の微妙な揺らぎをオカルトや宮澤賢治やエミリ・ブロンテを誘引因子と
して「知」いう上向きのベクトルではなく、「無意識」という下向きのベクトルに導かれる
ように隠喩に溢れ独創的、刺激的な宇宙感に魅了されずにおれない。
■■
2月6日(土)から17日まで 二つの重要で魅力的な展覧会がはじまります。
クボタケシ展  L’ame des poetes 
http://gallery-shimada.com/?p=3521
これは見ていただくしかないですね。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6204
▲「特別日曜サロン 第305回 2/7(日)15:00〜 [無料/要予約]
「インド滞在制作と新作について」
スライドトーク:クボタケシ
聞き手:遊免寛子(兵庫県立美術館学芸員)
二度のインド滞在を経て、ますます豊かなイメージを石に抱くクボタケシの新作展です。

松浦孝之展   神々の言葉
http://gallery-shimada.com/?p=3518
松浦孝之の代表的なシリーズ作品をご覧いただきます。
会場風景です
http://gallery-shimada.com/blog/?p=6216
1枚目の画像は「神々の言葉」 正面にエミリー・ブロンテ、ジョセフ・コーネル、宮沢賢
治などの刷られた作品、手前に上記を含む32名の肖像作品を手製の大画集にしたもの。
最後の画像2点は「貞操帯」シリーズが壁面に、それを版にした作品集とともに展示して
います。

今日13:00ころ16年ぶりに再会する松浦孝之さんが来られます。
■■
神戸ビエンナーレ「STOP & CHANGE」
海外からも続々と、この人もあの人も。そのラインナップを下記でご覧下さい。
http://sck.kobeart.net/advocate
「賛同者」とは「署名活動」を呼びかけてくださる方のことです。
ごご協力下さる方はどうぞ上記サイトからご連絡下さい。
■■■
今日の言葉
・芸術家とは、その内的な感性の鋭さ故に政治に背を向けるのではない。内的
な繊細さが要求されてもいないときに外的な鈍感さを装う、きわめて政治的
な存在なのである。それはほかでもない、制度的に深く政治に加担する存在
だということだ。
混乱に対して共感を示さずにおくことの演じうる政治性に無自覚であるこ
との高度の政治的選択。(蓮實重彦『凡庸な芸術家の肖像』から)
蝙蝠から
 神戸の村的風土を嘆く声をずっと聞いてきました。
ならば、それを変えていくのは、ほかでもない、あなたであり私たち自身でな
ければならないですね。
 

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Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1183号  2月5日  

□■□2016年2月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1183号  2月5日  
不思議な有機体の発光      
1 蝙蝠日記  古い私の頭を飛び越して
2 展覧会案内 クボタケシ展  L’ame des poetes 
        松浦孝之展   神々の言葉
3 サロン   日曜サロン クボタケシ+遊免寛子
2 「STOP & CHANGE」続々と。
3 今日の言葉  欲を持つな

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蝙蝠日記  古い私の頭を飛び越して
コレクション展「日常にアートを」で楽をしようという私のオモイツキは見事に
覆され毎週、ギャラリー空間そのものも展示作品も変えるというなかなか大変な展覧会と
なりました。
もともと建築畑の島田容子は大いに満足して作品の選定にいたるまで完璧に考えて、いか
んなく司令塔(わたしがつけたあだ名)ぶりを発揮してみせたのでした。
ありがたいことに今のギャラリーには必要に応じて駆けつけてくださるスタッフやインタ
ーンで学ぶ優秀な学生さんがおられ、展示作業が大切な体験の機会になっています。

昨日はクボタケシ展の展示作業。クレーン付トラックで搬入、大変興味深く体験。
いい空間が出来上がりました。
並行して地下の撤収作業。そのあと床を磨いてワックスかけ。
建築やさんは厳しいのです。
クボさんをいれて8名もがこうした作業に加わるのですから、まったくもって不思議なこ
とです。
いつもなんらかの作業があるので完全休廊日がほとんどないことになります。

多くの優秀な皆さんがインターンを体験され巣立っていかれます。
皆さんに可愛がっていただいたメラニー・ウェーバー(ベルリン自由大学から神戸大学)さ
んは志望していた東京の美術関係の会社に難関を突破して就職が決まりました。
また新たなインターンさんとして太田梨紗子(神戸大学)さんが来られ、これからまた
ベルリンからのマルティ―ナ(神戸大学)さんをお迎えする予定です。
島田陽の建築事務所にもイタリア、オランダ、チェコ、デンマークなど世界各地からイン
ターンで学びに来られているようです。

新しいつもりで古い私の頭などを飛び越して時代はCHANGEしているのですね。

昨夜は厳しい作業が終わったあと、一時帰国されるメラニーさんの送別、太田さんの歓迎
でひと時を過ごしました。
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2月6日(土)から17日まで 二つの重要で魅力的な展覧会がはじまります。
クボタケシ展  L’ame des poetes 
http://gallery-shimada.com/?p=3521
▲「特別日曜サロン 第305回 2/7(日)15:00〜 [無料/要予約]
「インド滞在制作と新作について」
スライドトーク:クボタケシ
聞き手:遊免寛子(兵庫県立美術館学芸員)
二度のインド滞在を経て、ますます豊かなイメージを石に抱くクボタケシの新作展です。
会場風景は次回に・・・
松浦孝之展   神々の言葉
http://gallery-shimada.com/?p=3518
若くして伝説の作家となった松浦孝之の代表的なシリーズ作品をご覧いただきます。
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神戸ビエンナーレ「STOP & CHANGE」
海外からも続々と、この人もあの人も。そのラインナップを下記でご覧下さい。
まだ未記載ですが窪島誠一郎(信濃デッサン館)さんも賛同です。
http://sck.kobeart.net/advocate
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今日の言葉
私には世俗的な成功より、内なる言論の自由を守りきることの方が重要であった。
でも、私は気の弱い人間である。いささかでも強くなるために、このとき自分に課した
禁止事項がある。それは、欲を持つな、ということであった。
 欲の第一に挙げられるのが、金銭欲であろう。それに次ぐのが出世欲ということになろ
うか。それと背中合わせに名誉欲というものがある。
 これらの欲を持つとき、人間はおかしくなる。いっそそうゆうものを絶ってしまえば、
怖いものなしになるのではないか。
 いかにも私らしい単純な発想だが、本人としては大真面目であった。
本田靖春の遺作「我、拗ね者として生涯を閉ず」(講談社)の最後の一節から。P572
蝙蝠から
後藤正治さんが「探訪 名ノンフィクション」で
もっとも好きなノンフィクションの書き手はだれですか、と問われればこう答えたろう。
本田靖春と。P23
そして「不当逮捕」を挙げている。

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
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