月別アーカイブ: 2015年10月

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1152号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1152号
      
         せわしない読書       
              
1 蝙蝠日記 読書週間か・・
2 展覧会案内  松原政祐個展―生きているものたちへの讃歌  明日から
         根垣睦子個展                明日から
3 火曜サロン 300回記念 秋の古典サロンシリーズ 2015
        林宗一郎  「能」
4 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団・四人のフルーティストの饗宴
5 もう一つの蝙蝠日記 
2 今日の言葉      ええ、偏っていますが、何か

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  知らなかった
読書週間が始まっていたことを。
知り合いの教授が「読書三昧ですね」と訪ねてきた。いいぇいいぇ私のは隙間読書です。
朝の夜のベッド。書斎での調べ物。気に入りのカフェでの30分。移動の車中。
そうそう眠れぬ夜の二度寝の前。
細切れ、並行、途中放置など。
付箋、線引き、PCへの記録保存などとせわしないことです。

トンカ書店で「本と本屋とわたしの話し」を求めたことを書きました。
素敵な冊子で、撫でるように大切に読みました。
最新号No9を読んでいて「ほんのこぼれ話」、草ひばりのうた、に目がとまりました。
立原道造の「のちのおもいに」のことです。

夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に 
水引草に風が立ち 
草ひばりのうたひやまない 
しづまりかへつた午さがりの林道を 
私も若き日に暗唱していた美しくも感傷的な詩です。
宮井京子さんは、この「草ひばり」についての思い違いについて書かれているのですが
私も「草雲雀」という鳥の歌声だろうと信じきって(というよりもなにも考えず)いましたが 
クサヒバリは蚊ほどの大きさしかないコオロギだが、その虫の奏でる「なんとも言えぬ甘
く繊細な音楽」が珍重され、右のような極小の籠に入れたものが売られていたという」
(文春新書「書評家<狐>の読書遺産」から)
「本と本屋とわたしの話し」は発行人が宮井京子さん
〒580-0016  大阪府松原市上田4丁目3−19−207
トンカ書店でお求めいただけると思います。
http://www.tonkabooks.com/
▲▲                       
画廊通信に書いている蝙蝠日記の最新版「ふりかえってみれば」は下記でお読みいただけます。
亡くなられた伊勢田史郎さんのことを書いています。
http://gallery-shimada.com/koumori/?p=493
■■
松原政祐個展―生きているものたちへの讃歌  明日から
謙虚な中に傲慢を見る。流されるままに生き描いて来たのが実感であるが、
普遍的な真理を少しでも描けたであろうかと考える。  松原政祐
作家の言葉の全文は下記で
http://gallery-shimada.com/?p=3319
会場風景は下記で
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5973
根垣睦子個展                明日から
日本人の持つ「侘び(わび)」「寂(さび)」の心を、シルバーポイントという西洋の古典
技法によって様式化し、空間の緊張と弛緩を目ざしています。
見えているものが真実ではなく、実の世界より虚の世界にリアリティを感じている私は、
虚の世界で遊ぶことで癒され、実の日常へ戻ります。  根垣睦子
作家の言葉全文と島田の言葉は下記で
http://gallery-shimada.com/?p=3323
会場風景は下記で
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5965

▲▲
神戸塾サロンが300回を迎えました。
2000年に始まり今回が300回を数えることになりました。延べ1万人が参加された
ことになります。
300回記念を「秋の古典サロンシリーズ 2015」と銘打って「菓子」「能」「講談」を
公益財団法人有斐斎弘道館 (ゆうひさい・こうどうかん)に協力いただいて開催します。
第2回は人気の観世流能楽師、林宗一郎氏による「能」です。
11月12日(木) 19:00から  (火曜ではありません、ご注意下さい)
http://gallery-shimada.com/salon/?p=261
会費:一般2,000円(ASK会員1,500円)  定員30名
昨年は4回にわたる「能」をすべて満席のなかで語り、演じてくださいました。
ご予約お急ぎ下さい。
ギャラリーで能? 不思議ですね。昨年の第1回の会場風景をご覧下さい。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5052

▲▲
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団・四人のフルーティストの饗宴
神戸国際スルートコンクールが結んだ縁で実現した夢のようなコンサートが
実現しました。
四人のフルーティストたちの神戸への想いと企画した「神戸国際フルートコンクールの存続を希む会」の熱い志を満席で応えたいと思います。 11月10日(火)18:30開演 ¥2500 (当日¥3000)
東灘区民センターうはらホール
詳細は下記をご覧下さい。
http://www.kobe-bunka.jp/new/concertgebouw20151110/
ご予約、お急ぎ下さい。(当日、受付わたし可)

■■今日の言葉
民主主義の要諦は多様性にある。
一人一人、望むままの生き方が保障されるのは、それぞれが違っていてよい、
違っているからこそよいという価値観が保たれていなければならない。
それにはまず自らは多様なうちの一人でいることだ。
 だから空気など読まない、忖度しない。おもねらない。孤立を恐れず、むしろ誇る。
偏っているという批判に「ええ、偏っていますが、何か」と答える。
そして私が偏っていることが、結果的に、あなたが誰かを偏っていると
批判する権利を守ることになるんですよと言い添える。
 他の誰のものでもない自らの言葉で絶えず論を興し、そうして民主主義を体現する存在として新聞はありたい。
      神奈川新聞 論説委員 石橋学 2015年10月16日 からの部分

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1151号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1151号
      
            膝で歩く 
              
1 蝙蝠日記   石原吉郎を読みながら考える
2 今日の言葉  一瞬に一生をかけることもある

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  
膝で歩くとはどうゆう状況か。
昨年、書肆山田から刊行された、畏友、季村敏夫の詩集の題である。
戦後、シベリアの強制収容所で重労働を強いられた抑留体験をもつ石原吉郎によっている。
季村さんから「膝で歩く」ことは教わっていた。そして細見和之さんが「石原吉郎―シベ
リア抑留詩人の生と詩」(中央公論新社)を上梓し、それを季村さんが神戸新聞の「ひょう
ご選書」で「抑留8年の強制労働。運の悪い男、不幸な人間とされ、じっとたえ、そのこ
とで受けた傷。だが石原が背負う傷は、ある瞬間、ある崇高さを生みだす」と書いていま
す。
季村の評は、詩人の評にとどまらず、今の社会政治的な状況を関っての論及です。

季村さんの「膝で歩く」の部分から

どこにひきかえすのか抑留され
凍ったトチにつながれたどの兵士も
足のうらは役にたたず
肘と膝がしらで這う姿勢で
身を保つしかなかった
二足歩行をいまだに信じている精神よ
膝を組みかえてみよ
それだけで一変する思考がある
シベリア強制収容所から生還した詩人は
足のうらと地面との
わずかなすき間に
悔恨の杭をうちこみながら語った
▲▲                       
今朝、これを書こうと思ったのは石原が1959年の10月27日(56年前の今日)の
「シベリア・ノート」に下記の言葉を見つけたからです。
 シベリアでどのような限界状況にいたかということはこの際問題ではない。またその際
何を考えていたということも今となっては問題ではない。問題は、現在の私自身が、シベ
リアの経験を「どう受け止めているか」ということである。「石原吉郎」P243
▲▲
しばしば季村敏夫さんから剛直球のような紙礫(かみつぶて)が飛んでくる。詩や文学の
分野での厳しい切磋琢磨は緊張を孕み、曖昧さを許さない。だからこそ厳しい峻別のうえ
に残されるのが確かなものとして在る。
▲▲
読みながら、ずっと念頭にあったのが同じ抑留を経験した香月泰男のことでした。
香月は抑留2年を経て1947年帰国。シベリアシリーズは50年代に始まり60年〜70年代
と描き続けられました。
石原は戦争犯罪人として8年の抑留をへて1953年帰国。
しかし石原を待ち受けていたのは、強制収容所でのなまの体験は、ほとんど問題ではない
といえる過酷な現実だったのでした。 「石原吉郎」P174
どちらも帰国してからシベリア体験を作品化するまでに時間を経ます。そして紡ぎだされ
たもの。その違いが見えます。
私がギャラリーとして紹介した、同じ戦争体験を描いた坂本正直さんのことも忘れること
はできません。
http://www.gallery-shimada.com/01/schedule/exhibition/sakamoto_1305.html ▲▲
重い深夜の読書から目覚めれば青天の朝でした。
ベッドで新聞を広げるといつも真っ先に読む鷲田清一さんの「折々のことば」が
香月泰男だったのに驚きました。
そしてTOP記事は拘留20年の青木恵子さんと朴龍晧さんの釈放でした。
■■今日の言葉
一瞬に一生をかけることもある。
一生が一瞬に思える時があるだろう。
香月泰男 展覧会図録「<私>の地球」から
蝙蝠から
その図録を手にしながら二人の作家のことを考えています。
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1150号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1150号
      
         希望はどこにあるのか
              
1 蝙蝠日記   自分にむけて
2 展覧会案内  山本有子個展 24日から
3 今日の言葉  怒るときに怒らなければ

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  希望はどこに
そんな希望のないことも頭をよぎるこのごろです。
本屋をとりまく状況がそうであったように、ギャラリーを巡る環境の激変をヒシヒシと
感じています。
どういうわけか危機に奇跡的なことが起こってその事態を乗り越えてきたのですが
今回もなにかが起こるのでしょうか。
加藤周一さんの「希望を失わないかぎり負けることはない」という言葉を、いままでは
多くの人を励ますために私も語ってきたのですが、いまはその言葉を自分にむけなければ
ならないようです。
■■
山本有子個展  始まりました。
薄く流し込むように自然の広がりと生命感を心象として写しとってきた山本有子は技
法上の転換を迫られることにより新しい世界へと踏み出すこととなった。 どこか遠く
からくるインスピレーションではなく、今、リアルに「在る」ことに向かい合うことに
よる発見を見つめることだという。
遠近の複眼的視野を得たことは、かけがえのない位置に立ったということだ。
作家の言葉をどうぞ
http://gallery-shimada.com/?p=3303
なかなか素敵な展示ですね。島田容子がご案内しています。
http://gallery-shimada.com/blog/
▲▲▲▲▲
ギャラリー島田コレクション as museum
こちらもお見逃しなく。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5940
最初の画像の白い塊のような作品が、イギリスで奇蹟のごときことを起こした
山内雅夫の作品です。
11月14日から山内雅夫展です。
■■今日の言葉
怒るときに怒らなければ、人間の甲斐がありません

小宮山量平さんの最後のエッセー集(2006年)『地には豊かな種子を』の帯(表)にある言葉で
す。太宰治が、河盛好蔵という大編集者宛ての手紙に記しています。
蝙蝠から
この前に紹介した言葉
くたびれたら すこし やすもうよ やすんだらむっくりおきて またあるこうよ。
は『地には豊かな種子を』の帯(裏)の言葉だったのです。。

公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1149号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1149号
           小さな声を聞く

1 蝙蝠日記   小さな声を聞く
2 展覧会案内  石井一男展 (予告)
         須飼秀和展 (予告) 
3 アジール島田 今日、最終回
4 今日の言葉  五千年後の列島に静かに落ちる雪

登録、解除は下記からお願いいたします。
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  追いつかない
毎日、読みたいものが溢れて困る。
本屋に寄りたくない。
書評も読みたくない。
買わずにおれないから。
並行して少しずつ呼んでいる分厚い本がある。
お寄せいただくものも限りない。
とりわけ小冊子、マイナーな定期刊行物で心こもったものは出来るだけ読んで感想を伝え
たいと思うけどそれも追いつかない。

休みの日にギャラリーまわりをしながらトンカ書店に立ち寄った。
開店10周年の記念企画を続けていた、多くの知り合いが協力している「ざっくばらんな
古書店」と銘打っているけど不思議な魅力を発散しているところだ。
http://www.tonkabooks.com/
海文堂書店のことでは大変お世話になっている。
案の定、いろんな人に出会ったり、いろんなものに捕まったりして、いろいろと買ってし
まった。
そのなかに「本と本屋とわたしの話」というとても粋な冊子に一目でほれてNo1から
No7までを買おうとしたら頓花(トンカ)さんが、島田さんこれも届いたところですと
取り出したNo8,No9も買った。都合、¥1400円也。
隅々まで気持ちの籠った丁寧でいい作りです。お気楽に三冊目を読み始めたら、気になる
詩人の名前が出てきて驚いた。
以倉紘平さん。
50年前にこの詩人の書き下ろした詩に(当時)気鋭の作曲家、中村茂隆さんが作曲した「二
月のテーブル」を神戸大学グリークラブを指揮していた私が初演をした。これは私の青春
を彩る精魂を込めた思い出の曲で再演をされてきました。
5年前にまったく思いがけず石井一男展の会場で以倉紘平さんのお名前と出合いました。
以倉さんの奥様、星子さんとの出会いでした。その劇的な再会は拙著「絵に生きる、絵
を生きる」のP232-233に書いています。
そうした縁で以倉紘平さんのダンディーな詩集「フィリップ・マーロウの拳銃」も読んで
いたのです。
そしてまた。
「アートエイド神戸」の活動をともにした伊勢田史郎さんのお別れ会が10月12日が生田
神社会館で行なわれた席で以倉紘平さんと50年ぶりに再会したばかりだったのです。
それから僅か1週間のことです。
この小雑誌の以倉紘平さんの詩は「今日の言葉」で。
▲▲
「本と本屋とわたしの話」に限りません。多くの送られてくる、呟きのごとき本にこそ聞
き逃せない声、見逃せない文と出会うのです。
「雲の戸」(山本萌)「紫明」「信濃デサン館ニュース」「山村サロン会報」もっと小さいニ
ュースレターなども。出来るだけ目を通そうと心がけていますが、嗚呼、時間が足りない。
■■
展覧会案内
お問い合わせが増えてきましたので、予告です。
石井一男展、須飼秀和展 二つのギャラリー島田で同時開催です。
石井さんのDMのために作品を選びました。新しい世界へと拡がりつつある予感がします。
うれしい兆しです。須飼さんも変らぬ誠実さで充実した作品を発表します。ご期待下さい。
2015年11月28日(土)から12月9日(水)です。
初日対応など詳細については改めて。
http://gallery-shimada.com/?p=3275
■■
今日です。アジール島田 
10月22日(木)19:30―  ギャラリー4
「なんでも聞いて・・・」
「神戸ビエンナーレ」「お金の集め方」「組織の作り方・壊し方」などなど
http://www.nonogallery.com/gallery.html
お申し込み、お問い合わせは
TEL&FAX : 078-392-2880
■■
今日の言葉
五千年後の列島に静かに落ちる雪を思ってみる
その頃も日暮というものがあるだろう
しかし
灯の入った玄関で
外套(コート)の肩先にかかる雪を払うしぐさや
外の雪を感じつつの夕餉や
帰宅を案じるこころというものはあるだろうか
以倉紘平詩集『地球の水辺』より「雪の降る日」
蝙蝠から
「本と本屋とわたしの話し」 3
とっておきのフレーズ:愛唱詩篇からーその1

公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1148号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1148号
      
アンドレイ ヴェルホフツェフ展 ―My Dream 
        
今日の言葉  この島こそがニライカナイではないか

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  私の朝は早い
それでもだんだんと遅くなってきている。
このシツコイメルマガも仕上げは早朝である。
メルマガはギャラリー島田のHPとスタッフブログと連携しながら完成させる。
私が書いているように見えるがチームとしての発信です。
下書きすませ、昨夜、ブログの完成を待って「イギリスの奇蹟」を夜に発信したのですが
朝、PCを立ち上げるとスタッフから大切な情報が落ちていることが指摘されていました。
■■
アンドレイ ヴェルホフツェフ展 ―My Dream  今日からです。
愉快な会場風景とスタッフに紹介をどうぞ。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5933
何故、冨士山なのかアンドレイの言葉です。
http://gallery-shimada.com/?p=3286
昨年に続いてのアンドレイの登場ですが、幼いことからの労苦と今に至る物語を下記で
http://gallery-shimada.com/?p=1602
アレゴリー(寓意)に溢れた会場風景をどうぞ
http://gallery-shimada.com/blog/?p=4453
若き日々の苦労を知るだけにその才能を日本で開花させて欲しいですね。
鬼才アンドレイと是非、お出会い下さい。
■■
今日の言葉
「東の海の向こうには、ニライカナイ(海のかなたの聖地)があるといわれている。
しかし、この島こそがニライカナイではないかと思えてくる」
大重潤一郎
蝙蝠から
今日のことですが
大重潤一郎 遺作「久高オデッセイー風章」上映会へのお誘い
(2回の上映ですが、13:30の上映は満席となりました)
「神戸まちづくり会館」(元町4丁目) 2Fホール 
午後3時半から映画を撮影した堀田泰寛さんと大重さんとご縁のある人によるトーク(無
料)があり午後5時20分から第2回目の上映となります。この回はまだご覧いただけます。
####################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1147号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1147号
      イギリスからのうれしいニュース
        
1 蝙蝠日記 奇蹟のごときこと それは希望 
2 展覧会案内 ギャラリー島田コレクション as museum
アンドレイ ヴェルホフツェフ展 ―My Dream 
3 オリヴィエ・ムラン リサイタル 特別ご優待
4 アジール島田 第4回
5 今日の言葉  人智を超えた極限を目指すことを課した生き方は壮絶

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記 
イギリスからうれしいニュースが飛び込んできました。
世界的に実力は評価されていたわけではありませんが
「予想外」「予想以上」の大健闘でしたね。
眠れない思いで緊張して待っていただけに、その結果には感動しました。
??
日本ラグビーの話し??
いえいえ違いますよ。
山内雅夫さんとクリスティーズのことです。

10月14日。イギリス、ケンジントンでのChristie’sのオークションのことです。
ほとんど奇蹟のごときことが起こったのです。
今年に入ってからSotheby’s、Christie’s といった海外のオークション会社からしばしば
コンタクトを受けてきました。
私は海外のアートフェアなどに出展したことはなく、そのコンタクトにも関心は無かった
のです。しかし、今の時代ですから先方もうちを調査した上でのことで何度かこられてギ
ャラリー島田の作家のうち数名がリストアップされChristie’s が最初に取上げる作家として
山内雅夫が選ばれたのでした。
最近はほとんどギャラリー島田(含む海文堂ギャラリ)で、しかも長い休止を置いてしか
発表しないという作家で自分の追及する世界を究めることしか念頭にないのです。

山内雅夫は、私がとても大切にしてきた作家で、高い理想を抱き、誰もなし得ぬ極め付き
の努力を重ねる姿を「絵に生きる、絵を生きるー五人の作家の力」(風来舎)に書きました。
http://gallery-shimada.com/artist/?p=175
▲▲▲
Christie’s が取上げるといっても、海外ではインターネットで検索しても出てきませんし、販売実績もネットや業界のデータベースにもありません。あるのはギャラリー島田のこと だけです。
海外では最初ということで大作は男4人がかりでないと持て無いほど重く、比較的、小さ
い2点を選びイギリスへ送りました。
その評価額もChristie’s が設定したのです。
カタログは「具体」の人気作家を中心に「もの派」と韓国の高名な現代アーティスト。
その間に書くような履歴もない山内雅夫が2点、作品データと評価額だけを1ページに掲載されていました。
▲▲▲▲
時差の関係で15日の朝を、試験の発表を待つようにドキドキしていましたがなかなか連絡
もなく、駄目かと思いながら日本支社に電話すると、2点とも落札され、しかもギャラリー
島田での発表価格よりも高く落札されていたのです。
真っ先に山内先生が絵具代の重圧から解放されることに安堵し、奥様の労苦が報いられる
ことをしみじみと思い及んだのです。
Christie’s がギャラリー島田を選び、山内雅夫を選び、評価をし、買う人は自分の目を信じ、決断する。当たり前のことが当たり前に行なわれた。 そこには純粋に作品を自分の目で、自分の感性を総動員して判断するということ以外の思惑は存在しないのです。
これが奇蹟なのです。
▲▲▲▲▲
明日(17日)からはじまる「ギャラリー島田コレクション as museum」に山内作品は登
場しています。下記の右側のまっ白い作品は山内さん。左の黄色と白の作品は山内さんと認め合った浮田要三さんの作品です。
http://gallery-shimada.com/?p=3279
ギャラリー島田での山内雅夫展2015は11月14日(土)−25日(水)です。
是非ともごらん下さい。
▲▲▲
アート・サポート・センター神戸 後援事業の特別優待
オリヴィエ・ムラン ピアノリサイタル「展覧会の絵」1000円で特別ご優待。
10月28日(水)19:00 開演 灘区民ホール
「フランス流のエスプリの半面、強大な構築力を併せもつ天才。」
日下部吉彦(音楽評論家)が高く評価しています。
日下部さんは50年前の若き日に関西の合唱指揮者の会でしばらくご一緒させていただき
最近、再会することがありました。
プログラム、プロフィールなど詳細は下記を
http://nadakuminhall.net/modules/eguide/event.php?eid=590
一般2000円(前売り) 当日2500円を   1000円で特別ご優待
電話で灘区民ホールへ「アート・サポート・センター神戸から」とお申込み下さい。
神戸市立灘区民ホール ☎078-802-8555
当日、受付受付渡しとなります。
■■アジール島田 第4回
10月22日(木)19:30―  ギャラリー4
「なんでも聞いて・・・」
http://www.nonogallery.com/gallery.html
お申し込み、お問い合わせは
TEL&FAX : 078-392-2880
■■
今日の言葉
「時間の結晶」「思索の結晶」仏教からキリスト教を抱合した「至上のものへの結晶」であり、作家が
生きてきたモニュメント(証)そのものです。
自分を捨て去り、人智を超えた極限を目指すことを課した生き方は壮絶で、その結晶は稀有の光
に輝き、時代を撃ち、時空を超え、無窮の彼方へと繋がっていく。
島田誠 「絵に生きる 絵を生きる」から「白に生きるー山内雅夫」 P74
####################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1146号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1146号
         神戸塾サロン300回記念
        第1回「琳派400年を巡る 菓子」
特別なお知らせ

1 蝙蝠日記   目白押し
2 琳派400年を巡る 菓子
3 三本のフルートの饗宴
4 大重潤一郎 遺作「久高オデッセイー風章」上映会
5 アジール島田 第4回
6 神戸とパリを愛した洋画家・西村功 コレクション大公開
3 今日の言葉  くたびれたら すこし やすもうよ

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記 
神戸塾サロンをはじめ、関っている大切な企画が目白押しです。

神戸塾サロン300回記念は「第6回古典サロンシリーズ」で「琳派400年を巡る 菓
子・能・講談」です。
@@@@@@ 特別にお茶と御菓子でおもてなし @@@@@
シリーズ第1回目は10月15日(木)19:00〜 テーマ『菓子』 
昨秋の京菓子展 http://gallery-shimada.com/?p=2283
にご登場いただきました、太田達さん(「有職菓子御調進所老松」主人)を講師
にお迎えします。
当初は講義と太田さんによる菓子作り実演のみを予定していましたが、
300回記念ということで、さらに、みなさまにお茶とお菓子でおもてなししてく
ださることになりました。
詳細は未定なので、ドキドキですが、ライブ感たっぷり、生きた『京菓子』の講
座となりそうです。

木曜サロンで定員30名です。ご注意下さい。(ご予約お急ぎ下さい)
ナビゲーターは濱崎加奈子(公益財団法人 有斐斎弘道館 )
「能」「講談」など
講師紹介、内容、チラシデータなどの詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=261
▲▲
2015年10月20日(火)19:00開演 18:30開場
会費:\2,000  50名様(残席5席)*ご予約お急ぎください。
出演:フルート 吉岡美恵子、上野明子、角家道子 ピアノ  岩佐えり子
演奏者プロフィール、曲目、チラシデータなどは詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=256
会費は全て「神戸フルートコンクールの存続を希う会」の「ハートフル基金」へ寄付され
ます。
▲▲▲
大重潤一郎 遺作「久高オデッセイー風章」上映会
10月17日(土) 「神戸まちづくり会館」(元町4丁目) 2Fホール 
第1回の上映は満席となりました。
詳細は前回のメルマガNo1145をご覧下さい。
▲▲▲
アジール島田 第4回
10月22日(木)19:30―  ギャラリー4
「なんでも聞いて・・・」
下記は主催者コメント
「神戸ビエンナーレ」でも「お金のこと」「恋愛の悩み」でも、なんでもありや・・・
http://www.nonogallery.com/gallery.html
お申し込み、お問い合わせは
TEL&FAX : 078-392-2880
■■■
10月24日(土)シスメックス株式会社 ソリューションセンター(神戸市西区室谷1-3-2)
神戸とパリを愛した洋画家・西村功(1923-2003)氏は、1971年より神戸にアトリエを構え、
神戸の街と人をこよなく愛し、「もっとも神戸らしい画家」として多くの人に愛されました。
展覧会では、画伯の絵画約60点が一般公開されます。また、絵画の展示とともに、パリの
雰囲気を味わえるロビーコンサートも行われます。
(無料)
2015年10月24日(土) 13:00〜16:00(入場は15:30まで)
詳細は下記で
http://www.feel-kobe.jp/event/2015/10/08084347.html

■■
今日の言葉
くたびれたら すこし やすもうよ やすんだら むっくりおきて またあるこうよ
####################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1145号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1145号
           東遊園地にて
1 蝙蝠日記  ビエンナーレ評価すべきこと(No2)
2 大重潤一郎 遺作「久高オデッセイー風章」上映会へのお誘い
3 今日の言葉  戦争に向かって悲しくも成長していった

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  東遊園地にて
今回の神戸ビエンナーレで一番、充実している東遊園地にもう一度足を運びました。
北野はジャズストリートで賑わい、ここも家族連れやカップルなど多くの人が楽しんで
いました。
また会場の南隣で 日本を代表するイルミネーションが「夜景サミット2015 in神戸」のサ
テライト会場がとしてイルミネーションイベントが開催されていました。
3大イルミネーション「ハウステンボス(長崎県)」、「あしかがフラワーパーク(栃木県)」、「江の島 湘南の宝石(神奈川県)」が登場していました。 ▲▲
この場で、賑わいと光の饗宴の中にいると、否応無しに「ルミナリエ」を思いました。
鎮魂と祈りの敬虔さとは違いますが光はやはり心を照らすのですね。
多くの笑顔と出会いました。
おしいことに「夜景サミット」のイルミネーションは昨日までの三日間なのですね。
神戸ビエンナーレの東遊園地会場は惜しいことに11月1日までなのですね。
▲▲▲
今回はボランティアさん、受付スタッフも親切ですし、いきいきとされています。
意識のもち方が変ったとは感じました。
▲▲▲▲
私の「ビエンナーレを想う」について、「また敵を増やして」と心配される声を聴きます。
今、これからという関係者のみなさんに配慮して、しばらく間を開けさせていただきましょう
もともと「類例のない」から「書かねばならぬ」となったわけです。
でも伝えておかねばならないことはあります。続編は11月に入ってからといたしましょう。
■■
大重潤一郎 遺作「久高オデッセイー風章」上映会へのお誘い
(2回の上映ですが、13:30の上映は満席となりました)
私が尊敬する大重潤一郎さんの「遺言」ともいえる記録映画というか深い思想を孕んだ
映像詩「久高オデッセイー風章」の上映会に取り組んでいます。
大重潤一郎さんはこの映画を7月5日に完成上映会を終え、22日に那覇で永眠されました
享年68歳
内容と経緯については下記のHPをご覧下さい。
http://www.kudakaodyssey.com/
久高島の海の彼方に「ニライカナイ」を見つづけた大重さんは「気配の魔術師」と呼ばれ
ます。
この混迷する現代に翻弄される日常に最も根源的なことを「悠久の時に身を包まれる」よ
うにそっと差し出された大重さんの魂に触れていただきたく、95分のお時間を下さいませ
んか。
10月17日(土) 「神戸まちづくり会館」(元町4丁目) 2Fホール 
午後3時半から映画を撮影した堀田泰寛さんと大重さんとご縁のある人によるトーク(無
料)があり
午後5時20分から第2回目の上映となります。
会費¥1300です
チケットとチラシはギャラリー島田にございます。会場での受付渡しも出来ます。
この機会をお見逃しなく。

■■■
神戸塾サロン
神戸塾サロン300回記念は「第6回古典芸能シリーズ」で「琳派400年を巡る」です。
第298回  10月15日(木) 菓子  講師:太田達  おおた とおる
木曜サロンで定員30名です。ご注意下さい。(ご予約お急ぎ下さい)
ナビゲーターは濱崎加奈子 はまさき・かなこ(公益財団法人 有斐斎弘道館 )
講師紹介、内容、チラシデータなどの詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=261
■■■
すぐに続いて・・・
2015年10月20日(火)19:00開演 18:30開場
会費:\2,000  50名様(残席10席)*ご予約お急ぎください。
出演:フルート 吉岡美恵子、上野明子、角家道子 ピアノ  岩佐えり子
演奏者プロフィール、曲目、チラシデータなどは詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=256
会費は全て「神戸フルートコンクールの存続を希う会」の「ハートフル基金」へ寄付され
ます。
■■
今日の言葉
ぼくたちの時代は戦争に向かって悲しくも成長していったのだ。
野見山暁冶  私の履歴書「いつも今日」P62。

####################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1144号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1144号
         神戸ビエンナーレに想う(No2)
1 蝙蝠日記  神戸ビエンナーレに評価すべきこともある
2 神戸塾サロンご案内  神戸塾木曜サロン 琳派400年を巡る
             神戸塾火曜サロン フルート 三本の競演
3 今日の言葉  特定の状況に対して怒ることの出来る能力

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  神戸ビエンナーレに評価すべきこともある
神戸のアートシーンを活き活きとさせ、多くの人に身近に感じていただきたいと思うのは
ビエンナーレ主催者も私も同じだと思います。
だからこそ私は5回を見続け多額の市税を投入して生み出されるものを評価し批判して
きたのです。

第4回(2013年)の検証は極めて厳しいものだったようです。その時の外部委員を招いて
の検討・検証委員会の議論こそ開示していただきたいと思います。
私たちが読むことが出来る希釈(うすめられた)された報告書でも様々な改善点が指摘さ
れています。
・理念、目的の明確化  新たに見直す
・組織の見直し
・コンペティション、企画展示の見直し
・収支の改善
・芸術祭としての質を高めていく
・震災文化の発信

これらを受けての開催ですから、相当な覚悟で臨まれたと期待して行きました。
事実、東遊園地での開催、しかも夜間。コンテナでの展示は劇的に減らす。
「ビエンナーレ学校」を重ね、市民参画を促すなど努力もされてきました。
オープニングの日、メリケンパーク会場で吉田泰巳(総合プロデューサ)さんが迎えて
くれました。(偶然ですが)
自ら資料、公式ガイドブックが入った袋を手渡しながら「今回はだいぶ形を変えました」
と言われ私も「楽しみに見ます」と答えたのでした。
▲▲
「神戸ビエンナーレ」の特徴はコンペティションが中心であるということです。
アート イン コンテナ国際展:しつらいアート国際展:創作玩具国際展:コミックイラ
スト国際展:ペインティングアート展:グリーンアート展:現代陶芸展の8コンペでしょ
うか。
多くの方が応募してこれらを競うわけですから、その意味は大きいものがあります。
これらが同時に進行していくわけですから、その苦労は並大抵ではないでしょう。
しかし検証にもありましたがコンペであることにより当然、水準にばらつきがどの展示
でもあり全体として雑多な印象にならざるを得ません。
▲▲▲
神戸ビエンナーレの理念を現すテーマは
「出合い(2007)」、「わ(2009)」となり、「きら(2011)」めき始めた神戸が、
これまでの枠組みや価値観を切り「さく“saku” (2013)」そして今年は
「スキ。[su:ki]」です。
冗談みたいですが、すべてが何でもありです。
伝統芸術から現代アートまで。それが特徴でもあり、なにをやりたいのかわからない
とうことに繋がっているのです。
▲▲▲▲
検討課題の収支のことにふれます。
ここで神戸ビエンナーレ(2013)と愛知トリエンナーレ(2014)、横浜トリエンナーレ(2014)との有料入
場者と入場収入を取り出して比較してみました。左から、有料入場者 、入場収入です。
「神戸」  37,000人   37,660,000円
「愛知」 214,901人  181,511,527円
「横浜」 409,000人 212,000,000円
この比較は事業規模が違うのでフェアーではありませんが桁違いではあります。
神戸ビエンナーレは有料スペースが小さく、無料スペースが圧倒的に広いのです。
従ってどれだけの人を「神戸ビエンナーレ」は集めたのかが問われるようになり、実行委
員会はその数を誇り、そのカウントに腐心されてきました。
2013年は37万人と発表されたようです。しかし上記以外は無料ゾーンのようです。
どの様にカウントされているのでしょうか。
▲▲▲▲
下記の数字は市のHPでみた公式記録集からのものです。
メリケンパーク会場(無料エリア) 74,289人
かもめりあ(グリーンアート展) 90,268 人(中突堤中央ターミナルです)
元町高架下 50,741人
元町高架下では8箇所が会場となりました。勿論、私は全部を見たのですが、それぞれが
カウントされたように思います。すなわち私は8人とカウントされそれが積み重なっての
5万人とカウントされているのではないでしょうか。

まちなかアートギャラリー、まちなかコンサート、アートマルシェ、兵庫県いけばな展、あるいはKIITOでの企画を初めとして「神戸ビエンナーレ」があろうがなかろうが開催されるものも「旗」が上がれば「神戸ビエンナーレ」の来客としてカウントされる。これらが38,000人。 今、上げただけで25万人がそうしたカウントのようです。
こうしたみんなが「?」と思いながら報告書に書かれ、メディアが無自覚に書くことによ
って既成事実化されていき、なにやら根拠の??な集客数が積み上げられているのです。
■■
こうした集客数について無自覚に主催者発表を使ってはいけないと思います。
国会前のデモにおける主催者発表10万人、警察発表3万人とはわけが違います。
自費で自分の時間と労力を差し出す人々と、税金を投入されたこうした効果を判定する
数字は意味が違います。

さて、このメルマガを発信しようとしたら「ビエンナーレ入場十万人」という神戸新聞の
大見出しが目に飛び込んできました。
今日の朝日新聞「日曜に想う」(大野博人・論説主幹)でイラク戦争の検証について日本の
情報隠しの現状を書いています。そこで三木由希子(NPO法人「情報公開クリアリング
ハウス」理事長は「まず自分の現実を受け止めなければ。間違いから教訓を引き出せなけ
れば、怪しげなものの上に怪しげなものを積み上げることになります」とある。
(次回へ続く)
■■■

■■■
神戸塾サロン
神戸塾サロン300回記念は「第6回古典芸能シリーズ」で「琳派400年を巡る」です。
第298回  10月15日(木) 菓子  講師:太田達  おおた とおる
木曜サロンで定員30名です。ご注意下さい。(ご予約お急ぎ下さい)
ナビゲーターは濱崎加奈子 はまさき・かなこ(公益財団法人 有斐斎弘道館 )
講師紹介、内容、チラシデータなどの詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=261
■■■
すぐに続いて・・・
2015年10月20日(火)19:00開演 18:30開場
会費:\2,000  50名様(残席10席)*ご予約お急ぎください。
出演:フルート 吉岡美恵子、上野明子、角家道子 ピアノ  岩佐えり子
演奏者プロフィール、曲目、チラシデータなどは詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=256
会費は全て「神戸フルートコンクールの存続を希う会」の「ハートフル基金」へ寄付され
ます。
■■
今日の言葉
特定の状況に対して怒ることの出来る能力は、人間の能力の中でも大切なものの一つであ
ろう。老いてその感情の衰えないことを、私は願う。
加藤周一 朝日新聞1975年11月21日から

####################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE   Info―1143号

□■□2015年10月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1143号
         神戸ビエンナーレに思う(No1)
1 蝙蝠日記   こんなのでいいのかな?
2 神戸塾サロンご案内  琳派400年を巡る 菓子
3 展覧会案内  コウノ真理展。今日から
4 今日の言葉 来たるべき戦争ははじめてのものではない

登録、解除は下記から
メルマガ登録・解除フォーム(バックナンバーリンク)
http://gallery-shimada.com/mailmagazine/

#################################
蝙蝠日記  神戸ビエンナーレ2015に思う
10月4日、日曜の朝。いつものようにベッドで新聞を読み出した。めっきり秋の気配が
窓からさしこむ光にも、その向こうに高く天へとのぼる北野天満宮の樹の緑にも、つい
数週間前にくらべ、ずっと穏やかに感じられ心が和んだ。
いつも朝日から読み出すのだが、今日は神戸を先に手にとった。
7面を開けて「オピニオン」の大きな見出しを見てベッドから落ちそうになった。
「世界に類例のない国際芸術祭」とある。
神戸ビエンナーレ・アーティスティックディレクター、大森正夫さんの文である。
「世界に類例のない」は、この場では最大級の誉め言葉だろう。
まさか、反対の意味ではないだろう。

私は個人的に大森さんに何の悪印象もない。でもやはり言っておかないといけないと思う。
まだはじまったばかりでためらいながらですが。
でも今回は2回足を運んで丁寧に見たのです。
その違和感を何回かに分けて書いていきたいと思います。
▲▲
前回のビエンナーレ(2013)で神戸新聞は大森さんの意見を今回と同じように掲載しまし
た。
そこで大森さんは「正しくないことをあたかも事実であるかのように」書いています。
それは美術出版社の「公式ガイドブック」にまつわる発言です。
「公開質問状」の経緯は別に書きます。
大森さん、実行委員会も反論があればどうぞ。
そして今回です。
私がベッドから転げ落ちそうになった見出しは
「世界に類例のない国際芸術祭」と打ち上げ、神戸新聞はそれをさらに大きく囃したてま
した。
そのことに納得できる方はどれほどおられるのでしょうか?
▲▲▲
その根拠として
「世界ビエンナーレ協会」(IBA) に加盟する日本で唯一の加盟団体とあります。
では「世界ビエンナーレ協会」(IBA)とはどんな歴史があり、重みのある協会でしょ
うか。下記をご覧下さい。
http://www.biennialassociation.org/newsletter/
2012年11月に設立されたばかりで歴史も権威も認められないと感じましたがこの書き方は
前回と同じことを繰り返しているように感じます。
そして私が悲しく怒っているのは愛する神戸新聞に対してです。(長い長い年月の読者で
す)だからこそです。
▲▲▲▲
「神戸ビエンナーレ」は当事者の自讃とは裏腹に大きな批判に晒されてきました。
それは他所でも同じ現象は起こるので批判があって当然ですがそれを受け止めながら
改革して行かねばなりません。
しかし前回(2013)を受けての「検証作業」は存続や体制を含めての厳しい議論があり
ました。それは神戸新聞のトップもよく知っておられることです。
しかし、そうした「検証」がメディアによって行なわれることはありません。
「ガイドブック」も「世界ビエンナーレ協会」も読者への情報操作をそのままに、結果的
に権威へと誘導したもので、神戸新聞はさらに、それに一層、加担して見せたのではない
ですか?
哀しいです。
▲▲▲▲
第1回の
締めくくりとして情報公開が足りないことを指摘しておきます。
私が厳しいことを指摘しているのは事業予算が約3億でその大部分が税金であることから
来ています。にも拘わらず、神戸ビエンナーレの情報公開は極めて不十分です。
過去の4回の報告書も極めて大雑把な自賛的な報告になっています。
事業規模が違うので比較するのも酷ですが取上げた他都市との情報公開のあり方の余の違
いに驚きます。
横浜トリエンナーレの徹底した情報公開 詳細 英文も
http://www.yokohamatriennale.jp/archive/pdf/yt2014report.pdf 愛知トリエンナーレ 2013年 情報公開詳細  英文も
https://aichitriennale.jp/2013/item/triennale2013_houkokusho.pdf parasophia(京都) 情報公開詳細
http://www.parasophia.jp/wp-content/uploads/sites/5/2015/08/parasophia2015administrative_report.pdf
良く探していただければ「記録報告書」が掲載されています。
どのように入場人員がカウントされているのは、入場収入や使途なども含めて公開されて
います。
神戸ビエンナーレは2013年の公式HPが2015年に上書きされているように思います。
どちらにしても「検証報告書」は神戸ビエンナーレのHPからでは読めず、神戸市のHPで見ることになります。
しかもその「検証報告書」は外部の評価委員を招いた「検証・評価」の厳しい議論を希釈
(薄める)したものです。
ビエンナーレのHP内で、過去の記録と結果報告が連続のものとして公開されることが必
要だと思います。
それに比しての神戸ビエンナーレはこうです。
http://www.kobe-biennale.jp/
■■
次回では、その理念や実態について書きたいと思います。
みんなで盛り上げる努力をしているのにと不快に感じられる方もおられることを承知で
書いています。
各種メディアは何百万の目にふれ、この読者は3000人に過ぎません。
書かねばと背中を押したのはあの「類例のない」という大見出しでした。

昨日は「松谷武判の流れ MATSUTANI CURRENTS」のオープニングに行ってきました。
初期作品から充実した新作まで、そしてパフォーマンスと充実した素晴らしい展覧会
です。まだブログで上げられていませんが、お待ち下さい。
西宮大谷記念美術館―松谷武判の流れ MATSUTANI CURRENTS
是非、お運び下さい。
http://otanimuseum.jp/home/exhi/matsutani15/matsutani15.html
ギャラリーに急いで戻り、展示を見て、それから劇団どろ創立50周年記念公演「肝っ玉おっ母とその子供たち」(ベルトルト・ブレヒト)をアートヴィレッジセンター(新開地)を 見に行きました。
「どろ」の代表の合田さんとは「アートエイド神戸」でいろいろ活動し、主役の濱崎加代子さんともオペラ歌手として昔から知ってますが、堂々たる肝っ玉おっ母ぶり。 音楽は何度も演奏を依頼してきたイトウユミさん。この劇の挿入歌がなかなかいいのです。
3時間という長時間ですが、魅させるドラマで、この時代にこそ!という意気込みが伝わり
ました。
http://gekidan-doro.jimdo.com/公演情報/
あと3回公演があります。お運び下さい。
■■■
展覧会案内  コウノ真理展。今日から
5度目のご登場、お馴染み、コウノ真理さんです。
なんとも小粋な作品と展示ですね。
今日からですが展示風景をご覧下さい。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5921
前回はまだ手探りと「試み」という感じが残りましたが、それがきっちりと作品化
され、空間全体をそのセンスで完成させました。
作家と私の言葉は下記で。ギャラリー島田Deuxそのものが作品になっています。
http://gallery-shimada.com/?p=3256

■■■
神戸塾サロン
神戸塾サロン300回記念は「第6回古典芸能シリーズ」で「琳派400年を巡る」です。
第298回  10月15日(木) 菓子  講師:太田達  おおた とおる
木曜サロンで定員30名です。ご注意下さい。(ご予約お急ぎ下さい)
ナビゲーターは濱崎加奈子 はまさき・かなこ(公益財団法人 有斐斎弘道館 )
講師紹介、内容、チラシデータなどの詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=261
■■■
すぐに続いて・・・
2015年10月20日(火)19:00開演 18:30開場
会費:\2,000  50名様(残席10席)*ご予約お急ぎください。
出演:フルート 吉岡美恵子、上野明子、角家道子 ピアノ  岩佐えり子
演奏者プロフィール、曲目、チラシデータなどは詳細は下記でご覧いただけます。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=256
会費は全て「神戸フルートコンクールの存続を希う会」の「ハートフル基金」へ寄付され
ます。

■■
今日の言葉
来たるべき戦争は
はじめてのものではない。そのまえに
いくつもの戦争があった
前回のが過ぎたとき
勝者と敗者がいた。
敗れたくにでは下層のひとびとが
飢えた。勝ったくにでは
飢えた、やはり下層のひとびとが。
ブレヒト「ドイツ戦争案内」から

####################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393