月別アーカイブ: 2015年6月

Gallery SHIMADA メールマガジン 1107 号

□■□2015年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1107号
       私たちの希望はどこにあるのか

1 蝙蝠日記 私たちなら止められる 
2 サロン  7月7日(火) SUNABA GALLERYで話します
3 今日の言葉 この若い女性の言葉に付け加えるものはありません。

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蝙蝠日記
この国はどこへ行こうとしているのか。
余りの振る舞いの品のなさに恥ずかしさしか残りません。
なりふり構わず、手段を選ばず・・・・

しかしただ呆れたり、嘆いたり、憂さを晴らしたりしていては手遅れになります。
加藤周一さんが私たちの前で、徴兵制へ至ることを指摘されていました。
2003年9月21日、神戸朝日ホールでの「私たちの希望はどこにあるのか 今なすべきこ
と」という講演会でした。12年も前のことで、まさかと思いましたが、そのまさかが
現実になってきました。
▲▲
その講演をブックレットに纏めました。
下記は、その書評です。
http://www.hashimoto.or.jp/dr/bungei/syohyo.kibo.html
ブックレットは品切れですが、お貸しいたします。
ギャラリー島田までどうぞ。
▲▲▲
でも昨日、「希望」の一つを教えてもらいました。
若い女性のスピーチです。
長い引用になりますが、動画でもご覧になれます。
■■
こんにちは。ミキといいます。よろしくお願いします。

いきなり戦争だなんて、大袈裟だとか、またか、とか思う人がいると思います。でも私
は怒り狂ってるわけでも、バカの一つ覚えみたいに反戦を叫んでいるわけでもありませ
ん。たしかに私は怒っているけれど、どうにかそれをぐっとこらえて、怒りをこういう
形に変えて、話を聞いてほしくてここにきています。少しだけ足を止めて話を聞いてく
ださい。

日本は今年、戦後70年を迎えました。「戦争はいけない」そんな当たり前のことを訴え
ることが当たり前になりすぎて、いつしか日本人にとって戦争はどこか野蛮な国の人た
ちが行う、違う世界の出来事となっていったのかもしれません。そして、戦争は悲しい
、泣ける、物語になっていきました。

最近はよく志半ばで亡くなった人の、悲劇のストーリーが映画化されるけれど、あれは
美談なんかではありません。日本人がかつて行った侵略戦争で、人々は憎んで殺し、殺
される論理のなかにいました。それは、悲劇以外の何物でもありません。

だけど、今の生活と、その物語とが、あまりにかけ離れすぎて、まさか日本人が戦争な
んてしないだろうといつの間にか私たちは、思い込んでしまいます。だけど、戦争は70
年前だから起こったんでしょうか。

今の私たちだって、目の前に武装した兵士が現れたら怖いし、突然家族が殺されたら憎
しみを抱きます。ISILの人質殺害事件の時のように、自らの安全や利益のために、自己
責任論といって他人を切り捨てろという世論も生まれます。

今、起こっている戦争は、決して「中東だから」「アフリカだから」という理由で起こ
っているわけではないんです。それぞれの信じる正しさが違っているだけで、大切な人
や自らが攻撃されたとき、恐怖を覚え、憎しみを持つ気持ちにきっと変わりはないはず
です。そうして人々は武器を持ち、自衛のために戦ってきたのでしょう。

今の日本があるのは、別に日本人という種族が優秀だったわけではない。私たちの持つ
人を憎んだり、恨んだり、そういう負の感情を放っておくと簡単に争いが起こるから、
何百年もかけて世界の人々は、暴力的な感情との付き合い方や折り合いのつけ方を、繰
り返し反省し、話し合って、ようやくいくつかの約束事としてかたちにしてきたのでは
ないでしょうか。

その積み重ねの最たるものの一つが、日本国憲法です。そうやって戦争の恐ろしさを受
け継ぎ、平和な世の中を積み重ねていった人々がいたおかげで今、ちょうど戦争をしな
い日本に私たちは生まれてきました。だから、歴史上の今の日本だけを切り取って、武
器を持ちながら戦争に絶対参加しないなんて、そんな理性的でいられるなんて、簡単に
確信を持てません。一度戦地にいけば、いくらでも戦争のきっかけは生まれ、「やり返
せ」と、私たちの感情に訴えてくるはずです。

私たちがすべきことは、その積み重ねを「時代が変わったから」と言って簡単に捨てて
しまうことなんでしょうか。捨てることは簡単かもしれないけれど、私は、先人たちの
思考した歴史を蔑ろにしたくはありません。むしろそれを生かして、犠牲のない世界を
作れると信じたいのです。馬鹿な理想主義者かもしれないけれど、その理想を掲げてい
たいと思うのです。

戦争に参加するなら、武器を作って売るのなら、人を殺すという自覚と覚悟が必要です
。私にはその責任はとても重く感じられます。だけど今、そのことについて本当によく
考えられているでしょうか。

日本だけが、イラク戦争について検証も反省もしていません。それは物資の支援だけで
多くの民間人が犠牲になったことについて自分達には関係ないという、自覚のない参加
をしたからじゃないでしょうか。今、安倍政権は「後方支援」といって、また覚悟のな
いまま、戦争に参加しようとしています。自分は本当に悪いところには手をつけていな
いと思って、その責任の重さに目を背けています。

まずは、過去から振り返ってその責任に向き合うべきでしょう。

テロリストたちはどうしてテロリストになったのでしょうか。彼らの多くは報復を目的
としています。それは戦争が原因だったり、社会への不満があったりします。日本はそ
んな社会作りに加担していなかったでしょうか。協力したアメリカの政策に、落ち度は
なかったでしょうか。本当に向き合うべきなのは、テロリストを生み出した今の世の中
ではないでしょうか。

テロリストは残酷で、武力に頼っていて、彼らもまた悲劇をもたらします。だから、私
は彼らも許せません。自分たちの正しさを押し通すために武力を用いる彼らを私は許せ
ません。だけど、だからこそ、何があってももう武器を持って戦争をしてはいけないは
ずなんです。

9.11以来、対テロ政策として武力行使が正当化されてきたけれど、なにがあっても、ど
の国の人も、アメリカ人兵士の犠牲さえも、許されるべきではないはずです。なぜなら
、戦争はまた憎しみを生み出し、武力の応酬は何の解決にもなりません。これ以上の連
鎖をとめるために、私たちは自らその負のサイクルから降りるべきだったのです。

聞き慣れた言葉かもしれないけれど聞いてください。

戦争は人を傷つけます。子供や未来も傷つけます。戦争は町や人を破壊します。

70年間言われ続けた、戦争の恐ろしさを伝える言葉たちに、新鮮さを感じなくなって蔑
ろにするようになっていませんか。どうか想像してみてください。戦争の恐ろしさと過
去の過ちから目をそらし、武力行使を正当化する私たちと、戦争の恐ろしさを反芻して
学びながら過去を悔いて、武力行使を放棄する私たち。それぞれの道の先には何が待っ
ているのかを。

私たちはかつて後者にいたはずで、そしてこれからも、同じ選択をしていきたいのです
。私は長い長い紛争で何が傷ついたのか、その一端をこの目で見て知っています。

3年前、生きるために親元を離れて治療をするアフガニスタンの子供たちに出会い、数
カ月を共に過ごしました。アフガニスタンでは、長い紛争によりインフラが破壊され、
国内では簡単な治療も受けられない状況にあります。亡くなる子供も少なくなく、治療
をしに来られる子はまだ幸運な方と言えます。怪我や病気があっても彼らはとても元気
で、尊重されるべき命で、決してかわいそうな存在ではありません。

手足がなくても、顔に火傷を負って差別されても、子供たちは助け合い、大抵のことは
自分たちで出来るようになります。けれど時間はそうはいきません。もっと色々な経験
ができたはずの時間が治療やリハビリに費やされています。そして、大切な成長期に親
元にいられないことや、恐怖や憎悪の記憶は彼らの心にしっかりと刻みつけられている
のです。怪我や病は確実に彼らの可能性を奪っています。これが、これこそが、報復戦
争の結果で、戦争の現実にほかなりません。

子供たちがあんな思いを今しているのは、「アフガニスタン人だから」ではなく、憎悪
にかられた武力行使のせいでしょう。それさえなければ彼らがあんなに苦しむ必要はな
かったでしょう。私が出会った子どもたちの人生は、物語でもないし美談でもありませ
ん。アフガニスタン人が傷つくことは普通じゃないし、そんなことはあってはならない
んです。彼らがこれ以上傷つくことを私は許せないし、日本人がそれに加担し、私自身
がその責任を背負いながら、彼らにまたどう向き合っていけばいいのか分かりません。

だから、こういう現実を見たからこそ、なお、私は理想を掲げ続けたいのです。戦争は
なくせるという理想を掲げ続けたいのです。その一歩を日本が、日本こそが踏み出せる
、そう信じています。

きっと、1人目の日本人犠牲者が出たらその憎悪が拡大していくのはあっという間でし
ょう。国の政策も国民の感情も歯止めがきかなくなります。今、もうすでに様々な犠牲
の上に私自身生きているけれど、これ以上の犠牲の上に生きることを、ここでやめまし
ょう。

この法案が通って初めの自衛隊員が亡くなる前に、または、自衛隊員に人を殺させてし
まう前に、こんなバカげた話し合いを終わりにしましょう。私がこの法案に反対するの
は、日本に普通の国になって欲しくないからです。

アフガニスタンには大切な小さな友人たちがいます。彼らやその家族を日本人が、日本
人の作った武器が、傷つけることに私は耐えられません。この国の平和と国民の命を守
るために、友人やそのまた友人が戦地で傷つくことに私は耐えられません。

やられたらやり返す、やられる前にやる、そんな報復合戦に参加し、これから先も誰か
の犠牲の上に自らの平和が成り立っていくことに、私は耐えられません。

私たちの憲法は、今ある普通の国のその先へ行くことができる、先進的で素晴らしいも
のだと信じています。徹底して武力行使をしないことこそが、世界の平和と安全をかた
ち作るものだと信じています。

今、実は反対しているのに、声を上げていない人が私の周りにはたくさんいます。そう
いう人たちに聞いてもらいたい。犠牲者が出てからでは遅いんです。福島の原発事故で
、そのことを痛い程私たちは突きつけられました。法案が通って、人が亡くなった時、
「だからそうだと思っていたんだ」と、「僕の、私の思っていた通りになった」と、優
越感に浸るんですか。反原発を長年訴えてきた先生は、原発事故以降、間に合わなかっ
たと肩を落としていました。そんなことを、また繰り返すんですか。

声を上げるなら今です。

SNSでいいね!が増えても、安倍さんに危機感を持たせることはできないでしょう。彼
は彼の人生における大きな使命を今全うしようとしているのですから。

私たちも、それに見合うだけのエネルギーを注がなくてはいけません。国会前に集まっ
てください。デモで一緒に歩いてください。想像力の乏しい首相には、実態で反対の姿
勢を見せなくては私たちの意志は伝わりません。忙しいのにわざわざ来るからこそ、意
味があるのです。疲れてるけれど、行かなくては、と思うそのエネルギーに驚くのです

彼も私たちと同じ人間ならば、何万、何十万の人が集結したその事実に、向き合わずに
はいられないでしょう。私たちが反対の意思表示にかけたそのエネルギーを目の当たり
にして、無視してはいられないでしょう。

憎悪の連鎖を私たち自身が止めましょう。過ちは繰り返さないと、70年前の犠牲者に私
たちは誓ったはずです。

私たちなら止められる。私たちが止めるんです。2015年6月27日、私は戦争法案に反対
します。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/251003

■■
7月7日(火) SUNABA GALLERYで話します
オーナーはヒグチヒロユキさん。
奇想・異端の画家、松村光秀さんを色々と紹介くださっています。
7月4日から15日までの連続トークイベント「SUNABAトークショー」に招かれて「境界
の作家、松村光秀」その数奇な人生と作品について話します。
時刻:開場 19時00分 開演 19時30分  会費 ¥1500  (予約不要)
会場:スナバギャラリー SUNABA GALLERY
〒556-0005 大阪市浪速区日本橋4−17−15  sunabagallery@gmail.com
http://www.kcc.zaq.ne.jp/dfyji500/sunaba/index.html
 SUNABAギャラリーは若手アーティストを中心として、中堅、ベテラン勢に至るまで幅広
い作家の皆さんの発表の場として、大阪・恵美須町にオープンするギャラリーです。ギャ
ラリー名の「SUNABA=スナバ」とは、子どもの遊ぶ公園にある、あの砂場のことです。作
家、コレクター、ジャーナリスト、さまざまな人々が集ってアートで遊ぶ、砂場のような
場所になればと思って名付けました。(ヒグチ)
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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
 他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393

Gallery SHIMADA メールマガジン 1106号

□■□2015年6月

Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE

  Info―1106号  

         繋がる絆は愛、そして偏愛 

1 蝙蝠日記 痛切な繋がりの主題と変奏です。

2 今はここでしか買えない本 

3 「本への偏愛展」                会場風景

  「卯月みゆき みをつくし料理帖 装画原画展」  会場風景

3 今日の言葉  私の眼のうしろに海がある

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蝙蝠日記 

「売る者」と「読む者」がつながり、「読む者」同士がつながりました。

「売る者」は時には「作る者」ともつながり「作る者」も「読む者」と繋がり

ました。

その場所が「海文堂」でした。

「海の本屋のはなし」の「ちょっと長いおわりに」から(P258)

『海の本屋のはなし 海文堂書店の記憶と記録』(著・平野義昌 /苦楽堂)の刊

行を記念した「本への偏愛 Partiality for Books」展が始まりました。

そして、その絆の正体は「愛」それも自己の存在を賭けた「愛」すなわち偏愛

装画への私の想い、それは、物語(著者)と読者をつなぐ架け橋でありたいと

いうことです。

卯月みゆき(高 田郁「みおつくし料理帖」装画)さんの言葉です。

高田郁さんの心を揺さぶり涙を誘う物語も人と人との痛切な繋がりの主題と変

奏です。

▲▲

愛は普遍的、偏愛は個別的なものでリアルなのです。

私たちの仕事もリアルに愛を語り合う場でありたいと思っています。

▲▲▲

昨日のトーク(高田郁・卯月みゆき・福岡宏泰・平野義昌)は秀逸でしたね。

お断わりした多くの皆様、申しわけありませんでした。

■■

今はここでしか買えない本

『海の本屋のはなし 海文堂書店の記憶と記録』(著・平野義昌 /苦楽堂)は

7月7日発売 です。

でもこの記念展のために特別に制作され、著者の平野さんが言葉を添え署名し

たものをギャラリー島田で販売しています。

お取り置きも出来ますので、ご予約をお待ちしています。

■■

「本への偏愛展」                会場風景

http://gallery-shimada.com/blog/?p=5663
「卯月みゆき みをつくし料理帖 装画原画展」  会場風景

http://gallery-shimada.com/blog/?p=5659
■■

今日の言葉

新しき血

私の眼のうしろに海がある

それをみんな私は泣いてしまわなければならない

この出典については平野義昌さんの本を開いてもらわねばなりません。

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Gallery SHIMADA メールマガジン 1105 号

□■□2015年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1105号  
          海の本屋の話し  
1 蝙蝠日記  何時までも嘆くまい
2  サロン  第294回 土曜サロン「海文堂書店を語る・本への愛を語る」
        もうしわけありません。満席となりました。
3 お尋ね   松浦孝之さん。市場(旧姓:中田)益子さんについて教えて下さい。
        鴨居玲作品、資料などお持ちの方。
3 今日の言葉  被害者の示すべき度量と、加害者の身につけるべき慎み

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蝙蝠日記
「私には懇意にしていた物之本屋を助けられなかった悔いがあり・・・」
「坂村堂よ、もう海文堂のことで何時までもそうくよくよ悩むな」 (高田郁:みをつ
くし料理帖シリーズ『美雪晴れ』より)
私たちも何時までも嘆くまい。平野さんの『海の本屋のはなし —海文堂書店の記憶と
記録』を最後として。

明日(27日)から『海の本屋のはなし —海文堂書店の記憶と記録』(著・平野義昌 /
苦楽堂)の刊行を記念した「本への偏愛 Partiality for Books」展が始まります。
http://gallery-shimada.com/?p=2972
明日の記念トークは発表とほぼ同時に満席となりました。多くの方をお断りすること
になり申し訳ありません。
卯月みゆきさんの「みをつくし料理帖」の素敵な装画をご覧いただきます。
http://gallery-shimada.com/?p=2975
▲▲
「本の雑誌7月号」の特集:これからの「本屋」の話をしよう!で出版ジャーナリスト石橋毅
史さんが「町から本屋が消えるということ」と題して海文堂書店の閉店後をルポしています。
その中に元町の喫茶店の親父さんに一喝される話が出てきます。その気骨ある親父さんは私も
良くしっています。
それは「海という店がたんに消えて困るという話しではないぞ」「神戸の文化をまるごと支え
てきた場が消えたということだぞ」(手元にその本がないので記憶で書いています)
そして一喝されながら石橋さんは妙に爽やかな感じを受けたと書いています。 
▲▲▲
昨日、長い時間をかけて「本への偏愛 Partiality for Books」展の展示を行ないました。
こちらは美術家たちの本へのラブコールです。
今日もまだ「卯月みゆき展」をはじめ展示作業が続き、夜は関係者だけですが、熱く
濃い「刊行委員会によるお祝いの会」が開催されます。
■■
前回が「伊津野雄二の仕事展」
次回が「ミニアチュール神戸2015−ホワイボン」
どれもが大変な準備の上での開催です。
このギャラリーはいったいどうなっているのでしょうね。
■■
お尋ね
今回の展覧会で主要作品を展示する松浦孝之さんの消息をご存知の方
現代アートコレクター、故・中田実郎さんの奥様、市場益子さんの消息をご存知の方
鴨居玲の没後30年展を8月22日から開催します。作品や資料をお持ちの方
どんな情報でも結構ですからギャラリー島田、島田誠までご連絡下さい。
■■
今日の言葉
「被害者の示すべき度量と、加害者の身につけるべき慎みが出会うとき、はじめて和解
は可能になるはずである」(『和解のために』)
・ぼくたちの国では不満が鬱積し、その捌け口として、誰かを、あるいは何かを攻撃する
言論が跋扈(ばっこ)している。だが、それは何も生み出さず、この国を走る亀裂を深め
るだけだ。必要なのは「和解」への道筋なのかもしれない。だが、そのためには、相手
を「理解」しようとする強い思いがなければならないのである。
朴裕河(パク・ユハ)は『和解のために』
蝙蝠から
これは韓国側からの発言です。
これを受ければ日本側では「加害者の身につけるべき慎み」に対する深い思慮が必要です。
個人談話と逃げを打って未来志向としての上滑りの美辞だけは弄してはいけません。
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Gallery SHIMADA メールマガジン 1104号

□■□2015年6月
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  Info―1104号        
          沖縄 慰霊の日
1 蝙蝠日記  日韓国交正常化50年
2 「無伴奏ヴァイオリン名曲の夕べNo.2」 今夜18:00から
3 今日の言葉   ワラビンチャー ヒンギリヨー ヌチドゥ タカラ
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蝙蝠日記  共存共栄の未来を?
6月22日
は日韓国交正常化50年。ギクシャクしていた日韓のトップが、互いに会うこともなく、
それぞれの場で「共存共栄の未来を」、それぞれの都合で謳い上げて見せた。
憎みあい、謗(そし)りあうよりはよほど良い。民間の交流、文化の交流が境界を越え
諍(いさか)いを鎮める鍵を握っている。もともと遠くで互いの血は繋がっているでは
ないか。
▲▲
6月23日
沖縄は今日、沖縄戦から70年の「慰霊の日」を迎えた。
太平洋戦争末期に20万人を超える人(四人に一人)が亡くなった沖縄戦から
70年。旧日本軍の組織的な戦闘が終わったとされる6月23日を「慰霊の日」
と定めた。
最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園で戦没者追悼式が行われます。
私は2003年3月15日、アメリカのイラク侵攻の5日前に沖縄にいました。糸満
市摩文仁には那覇からバスを乗り継いで一人で訪ねました。
その時の蝙蝠日記を読んで下さい。
http://gallery-shimada.com/koumori/?p=103
そこに私が何度も訪れている佐喜眞美術館と畏友、真喜志好一さんが設計した屋上階
段のことも書いています。
今日の沖縄の夕陽はその壁に穿たれた丸い穴を通過して沈みます。
▲▲▲
別の機会には辺野古にも行ってきました。
▲▲▲▲
6月24日
島田悦子が亡くなって6年になります。
そして今、『海の本屋のはなし —海文堂書店の記憶と記録』(著・平野義昌 /苦楽堂)
が出版され、それを記念した「本への偏愛 Partiality for Books」展が27日(土)か
ら始まります。
http://gallery-shimada.com/?p=2972
きっと喜んでいるでしょう。
■■
フランティシェク・ノボトニー「無伴奏ヴァイオリン名曲の夕べ」。
魂を清め、また激しく揺さぶる演奏の場へどうぞ。残席、ございます。
078-262-8058まで。
今夜 6月23日(火)18:00 (開場17:30)会費:\3,000   (ASK 会員\2,000)
http://gallery-shimada.com/salon/?p=227
■■
今日の言葉
 「ワラビンチャー(こどもたちよ) ヒンギリヨー(にげなさい) ヌチドゥ(いのち
こそ) タカラ(宝)」。

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
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本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
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Gallery SHIMADA メールマガジン 1103 号

□■□2015年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1103号        
          本への偏愛 Partiality for Books
1 蝙蝠日記  海の本屋のはなし
2 展覧会案内  硝子絵の小宇宙
3 「無伴奏ヴァイオリン名曲の夕べNo.2」 6月23日(火)  18:00から
4 やむにやまれず私も歩きます。
5 今日の言葉  急にこの日から崖っぷちですという変化の仕方はしない
 
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蝙蝠日記  海の本屋のはなし
昨夜、アジール島田学校で遅くまで話しをして帰宅。昨日届いた『海の本屋のはなし —
海文堂書店の記憶と記録』(著・平野義昌 /苦楽堂)の刷り見本を読みはじめました。

なんせ、私は27年間、海の本屋の経営者でその歴史に関ったものとして複雑な思いを
抱えてきました。
2013年9月末に99年4ヶ月の歴史で閉じた海文堂書店。それは事件と言っても過言
でないほどの衝撃を与えました。なにがそこまで愛書家を惹きつけ、歴史に幕を降ろ
すことをかくも惜しまれたのか。それは単なる「本への愛」を超えた、徹底したこだ
わり、すなわち偏愛といった言葉がふさわしい棚があり、それをまた読者が愛おしん
だのでしょう。
私は平野さんが書かれた内容を知りませんでした。
そして平野さんは私が「海」を離れてから「海」に関られた方です。この本を書かれ
ることを薦めたのは私ですが、どのように書かれても仕方がないと思って、ドキドキ
しながら読み進めました。
▲▲
きちっとした記録を残しておくことの大切さを深く思っていました。
まして本屋です。
私の思いを超えた素晴らしい内容でした。
ああ、良かった。
みんなありがとう。
この本を書いて欲しいと願ったのは全国の困難な書店の現場で努力されているみなさ
んに「希望」を伝えることでした。
第5章に棚を担当したシ書店員の皆さんのインタビューがあります。
多くは私が退社後に入られた方ですが、心を打たれ、文字が見えなくなりました。
▲▲▲
この出版を期に
「本への偏愛 Partiality for Books」を企画しました。
詳しくは下記をご覧下さい。
http://gallery-shimada.com/?p=2972
この関連企画が大ベストセラー「澪つくし料理帖」(高田郁)の装画を担当した卯月
みゆきさんの展覧会です。
これらの関連で企画したトークは発表と同時に満席となりました。
http://gallery-shimada.com/?p=2975
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『海の本屋のはなし —海文堂書店の記憶と記録』(著・平野義昌 /苦楽堂)
はギャラリー島田で著者署名本を先行販売いたします。
■■
チェコの名ヴァイオリニスト フランティシェク・ノボトニーさんに よる無伴奏ヴァイオ
リン名曲の夕べの第2回 です。
伊津野雄二さんの美しい世界に包まれての無伴奏 ヴァイオリン名曲の夕べ。
是非、お楽しみ下さい。
6月23日(火)18:00 (開場17:30)会費:\3,000   (ASK 会員\2,000)
http://gallery-shimada.com/salon/?p=227
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硝子絵の小宇宙 Vol3 始まりました。
http://gallery-shimada.com/?p=2897
皆さんの精進のあとが興味深く、思わずいろいろ聞いてしまいます。
スタッフブログです。
http://gallery-shimada.com/blog/
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やむにやまれず私も歩きます。
ご一緒しませんか?
6月21日(日)   「集団的自衛権行使容認」&「特定秘密保護法」反対 兵庫県大集会・
パレード  14時~ 三宮・東遊園地
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今日の言葉
日常というのは、急にこの日から崖っぷちですという変化の仕方はしない。
暗転はゆっくり、大規模にいくわけで、その過程は見ることができない。
でも敏感に耳を立て、目を見開き、五感を研ぎすませていらば感じることは
出来ると思う。
転換期を語るー戦後70年の視点 辺見庸 2015年2月11日 神戸新聞

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
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Gallery SHIMADA メールマガジン 1103 号

□■□2015年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1103号        
           復讐の女神
1 蝙蝠日記  吸引 と反撥
2 展覧会案内 伊津野雄二の仕事展
        「現代生け花・美術」展
3 「フランティシェック・ノボトニー 無伴奏ヴァイオリン名曲の夕べNo.2」
  6月23日(火)  18:00から
4 「ノボトニー&伊藤ルミ デュオ2015」ご優待情報
5 今日の言葉  戦争よりこの世に立派なことはない
 
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蝙蝠日記 復讐の女神
チェコの名ヴァイオリニスト フランティシェク・ノボトニーさんに よる無伴奏ヴァイオ
リン名曲の夕べの第2回 です。
今回は大変に興味深いプログラムをご用意いただきました。
古典から現代に至る三人の作曲家によるものですか、それぞれが際立った個性とともに
繋がりをもち、生々しい共感と反撥かまた全体を通してフランティシェクの世界を創造
するプログラムになっています。

最初に演奏されるのは
テレマンの幻想曲:Fantasie No1 と No7
テレマンはヘンデルと親友であり、また4才 年下の J.S バッハとも親しく、バッハ の
次男エマヌエルの代父でもありました。 共 に無伴奏ヴァイオリンのための曲を残してい
ますか、その性格は対照的ともいえ、崇高で襟を正して聴くバッハと、リラックスして聴
ける テレマンという感はありますが生涯で何千曲という作品を残したテレマンは単なる
ポップスとは違います。
▲▲
次はバッハの無伴奏ソナタ全3曲中、唯一の長調で、第2楽章のフーガは354小
節からなる長大なものです。「来りたまえ、創造主なる聖霊よ」が主題となってい
ます。
▲▲▲
最後にイザイのソナ タ No2.
イザイ(1958−1931) はバッハの無伴奏パルティータ No.3 を 強烈に意識したソナタ
を 書き、その断章とグレゴリア聖歌の怒りの日の 主題が繰り返し現われます。
第1楽 章 妄執   Obsession
第2楽 章 憂鬱   Melincoria
第3楽 章 影たちの踊り  Danse des ombres
第4楽 章 復讐の女神たち Les fries
それにしても凄いタイトルですし、その曲も迫力に満ちています。
このプログラムはいわば バッハを強力な磁場 として、吸引と反撥といった劇的構成と
なっているように感じます。 
▲▲▲
前回の「無伴奏の夕べ」も、普段は端正な演奏で知られるノボトニーさんがヤン・ノヴァ
ーク(1921-1984)の無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ・ソリス・フィディプス (孤独
な巡礼者)で魂を揺さぶるような演奏を聴かせてくれました。
▲▲▲▲
フランティシェク・ノボトニーさんは「こぶし基金」の前身である公益信託「亀井純子基
金」が1992年に発足した記念式典で演奏してくださいました。それ以来の友です。
無伴奏ではありませんが、端正な演奏でyoutubeでも人気のカッチーニのアベマリアをお
聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=AtBXaVJwx68
▲▲▲▲▲
伊津野雄二さんの美しい世界に包まれての無伴奏 ヴァイオリン名曲の夕べ。
是非、お楽しみ下さい。
6月23日(火)18:00 (開場17:30)会費:\3,000   (ASK 会員\2,000)
http://gallery-shimada.com/salon/?p=227
■■
「ノボトニー&伊藤ルミ デュオ2015  Into deep eternity」
 6月27日(土) 14:00開演 神戸新聞松方ホール
 ベートーベン:ヴァイオリンソナタ 第7番「アレキサンダー」
 イトウユミ:かもめ幻想曲(改定版・初演)
グリーク:ヴァイオリンソナタ第3番   他
18回目の日本ツアーです。詳細は下記で
http://www.rumi-itoh-pianism.com/concert_j/150627_kobe_1.pdf プログラムなどは下記で
http://www.rumi-itoh-pianism.com/concert_j/150625_sumida_2.pdf
「こぶし基金」の理事でもある伊藤ルミさんは3・11の東北大震災以降でのコンサート
 から「アーツエイド東北」への寄付を続けておられ今までに累計120万円となります。
▲▲
ご優待 27日(土)のコンサートにご優待いたします。 ¥4000を¥3000で 20名様
もっとご優待いたします。
23日(火)の「無伴奏」と両方に行かれる方は ¥7000を¥4500で。    20名様
■■
「現代生け花・美術」展 6/17まで
華道壮風会 会主 松井禾風によるグループが思い切った展示をされました。
http://gallery-shimada.com/?p=2894
会場風景は下記です。そのユニークさを容子(やすこ)ブログでどうぞ。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5638
■■
今日の言葉
そして、戦争が考えるところによると、
戦争よりこの世に立派なことはないのだ。
戦争より健全な行動はなく、
軍隊よりあかるい生活はなく、
また戦死より名誉なことはない。
子供よ。まことにうれしいじゃないか。
互いにこの戦争に生まれあわせたことは。

十九の子供も
五十の父親も
おなじおしきせをきて
同じ軍歌をうたって。

蝙蝠から
金子光晴全集 第2巻が 詩 2
ここに金子光晴のレジスタンとしての詩、「鮫」「落下傘」「蛾」
「女たちへのエレジー」が納められている。
上の言葉は「蛾」の最後のフレーズ。
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Gallery SHIMADA メールマガジン 1102 号

□■□2015年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1102号        
         伊津野雄二のしごと

1 蝙蝠日記  お前が海だったとき 
2 展覧会案内 伊津野雄二の仕事 展
3 「フランティシェック・ノボトニー 無伴奏ヴァイオリン名曲の夕
べNo.2」  6月23日(火)
4  ご招待情報  没後20年 具体の画家―正延正俊 展  7名様
5 今日の言葉  見ることのない あしたのために
 
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蝙蝠日記  お前が海だったとき 
今回の展では、伊津野さんのことをもっともっと深く知りたいと願ってときおり訪ね
たアトリエで出会い、夢中になった素描や淡彩、アクリル、制作ノート、そして彫刻
はギャラリー島田のコレクションを交え、多岐にわたる伊津野さんの仕事をご紹介し
ます。アトリエで恵まれた豊かな時を、みなさんとともに分かちたいと思います。

石をかみくだき
貝殻をかみくだき
平らに用意された光る道を
おまえはゆく

ころげるように 山肌をくだり
瀬にあそびながら
一身に陽光をうける
時に深き湖をさまよい
水底に手をふれ 我にかえる

遠くにけものの咆哮と
ことりのさえずりをきき
私の中におよぐ鱗のきらめきは
あこがれの かたち           2010

おまえが海だったとき
生まれたばかりの水面から
そっと その手でおくりものをもちあげ
一日を むかえた

ねむるように うたうように
うたうように  ねむるように
千の腕のなかで
一日は すぎる

おまえが海だったとき
あるきつかれた ものたちのために
貝殻をくだき 岩をくだき
荒野を与えた

うたうように  おどるように
おどるように うたうように
千年の祭のなかの
今日は はじまる         2011 4・21
■■伊津野雄二の仕事 展    今日から
今回の展では、伊津野さんのことをもっともっと深く知りたいと願ってときおり訪ね
たアトリエで出会い、夢中になった素描や淡彩、アクリル、制作ノート、そして彫刻
はギャラリー島田のコレクションを交え、多岐にわたる伊津野さんの仕事をご紹介し
ます。アトリエで恵まれた豊かな時を、みなさんとともに分かちたいと思います。

それにしても展示作業そのものがワクワクする時間でした。
伊津野さんのスピリットに喚起されるように林淳子も加わり、みんなで、こうしよう、
ああしよう。
さあ、美しい空間、ゆったりと楽しい空間が生まれました。まあ、ご覧ください。
http://gallery-shimada.com/blog/
木彫の代表作から、ブロンズ、初めてご覧になる小品、デッサン、アクリル、レリーフ。
そして何より作品毎の制作へのスケッチ帖(伊津野さんの制作の鍵が・・)そして
家具を作っておられたアルバムなど、皆様をアトリエへお招きしたような空気を感じて
下さい。
▲▲
海と言えば伊津野展に続いて
『海の本屋のはなし ―海文堂書店の記憶と記録』(著・平野義昌 / 苦楽堂)の出版を記
念して本への思いを作品とした「本への偏愛 Partiality for Books」を企画いたしまし
た。 2015 年6 月27 日(土) − 7 月8 日(水)
初日18;00から高田郁、卯月みゆきさんなどをお招きして「 海文堂書店を語る・本への愛
を語る」のトークを行ないます。 ( 入場無料・要予約・定員50 名様) 
詳細は間もなくお知らせいたします。                  
■■ 
この美しい伊津野空間でのサロンコンサートは贅沢なひと時です。詳しくは次号で書きま
すが、このコラボレーションの機会は逃さないで下さい。
第 293 回 火曜サロン「フランティシェック・ノボトニー 無伴奏ヴァイオリン名曲の夕
べNo.2」  
6月23日(火)18:00 (開場 17:30) 会費:\3,000   (ASK 会員\2,000)
http://gallery-shimada.com/salon/?p=227
■■
具体の画家―正延正俊 展  西宮市大谷記念美術館  10名様
詳細は前号をお読み下さい。
http://otanimuseum.jp/home/exhi/masanobu15/masanobu15.html
■■
今日の言葉
あしたのために
見ることのない あしたのために
風は たねをはこび
見ることのない あしたのために
雨は大地をうるおす
さあ 友よ 手をかしておくれ
ぼくたちも また
この小さな庭をたがやし
たねをまこう
それは美しい 午後のために
そして見ることのない あしたのために
伊津野雄二

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Gallery SHIMADA メールマガジン 1101 号

□■□2015年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1101号        
       それがアジト(隠れ司令部)ですから
1 蝙蝠日記   アジトでのバトル
2 ご招待情報  没後20年 具体の画家―正延正俊 展
3 森井宏青展   山縣寛子展「蔵書島案内」
  大変、好評ですが明日までです。お見逃しなく
3 今日の言葉  集団指向的社会から個人尊重の市民社会へ  加藤周一
 
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蝙蝠日記  
中島淳のアジトへの出頭命令は6月7日13:00.尋問開始時刻より一時間も早い。
こちらもアジトへの偵察は前日に済ませていたが手配していた映像投影武器の調子が
悪く、逃げ帰ろうかと迷うが武器なしで闘うことに決める。
20名位と聞いていたけど14:00には40名くらいに取り囲まれる。

ままよ、と武器を捨て語り始めた
異端者としての口上
社会変革への試み
社会を変えていく小さな装置をデザインする
話す途中から向こうから矢が飛んでくる。のぞむところ立ち上がって応戦した。
2時間半。
さらに場所を変えて延長戦のバトル
2時間半。

みなさん、お疲れ様でした。
日を間違え、場所を間違えた方、すみません。
もとより、それがアジト(隠れ司令部)ですから。
■■
具体の画家―正延正俊 展  西宮市大谷記念美術館  10名様
「具体」のみならず、戦後の美術史において独特の光彩を放つ画家・正延正俊の没後20
年を記念して、初期から晩年までの代表作を一堂に集め、その知られざる画業を紹介しま
す。正延はいわゆる具体のアクション的な流れからは異質な、絵画の内在的問題に一貫し
て取り組んできました。
http://otanimuseum.jp/home/exhi/masanobu15/masanobu15.html
最近刊行された正延正俊の作品集(解説:加藤瑞穂)を見て、わたしは瞬時にジャン・デ
ュビュッフェの初期作品を連想しました。デュビュッフェはアール・ブリュット(アウト
サイダー・アート)の創始者ですが、自身の作風は大胆に変転していて正延との近似性を
読むことは難しいですが、私が所持しているデュビュッフェ1950年台の小画集の表紙や
1958年の版画『日蔭のエスプラナード』 などのシリーズに同じテーストを感じ、加藤さんにその連想を伝えました。そして調べてみると、何とジャン・デュビュッフェに「ミシェル・タピエ、太陽」(1946)という作品があることを知りました。1957年にミシェル・ タピエが来日して「具体」を世界に紹介しました。タピエがヨーロッパに紹介した展覧会に正延正俊の作品も含まれていたそうですから、私が直感したデュビュッフェとの交差も 在りえたことかもしれません。
■■   
今日の言葉
加藤周一の言葉から
「集団指向的社会から個人尊重の市民社会へ
もう一つ、まァどこの国でもそういう面はあるかと思いますが、殊に日本の社会では集団
指向性が強い。”みんな一緒に”という傾向。横断歩道を渡る時も(笑)みんなで一緒に渡ろ
うとするし、遊ぶ時もみんな同じ遊びをということが多い。文化的にも、あるいは娯楽の
面でさえも、また政治にも付和雷同性がある。何かがあるていど流行しだすと、みんなそ
こへ行く。だから歯止めがない。社会がまずい方向に動き出しても、付和雷同し、その動
きが雪だるま式に大きくなる。これは非常に危険です。その歯止めは個人主義のほかにな
いでしょう。日本では個人主義を付和雷同性の解毒剤として、強化する必要があります。
どうすれば強化できるか、それは文学的な問題でもあります。第一に、個人が自己中心主
義であっては好ましくない。みんながエゴイズムだけに走ると、社会生活はうまくいかな
いでしょう。第二に、それではあまり力をもたないと思う。なぜなら、集団主義がそれを
除こうとするからです。エゴイズムに対しては、どの集団も闘うわけで、それは当然のは
なしでしょう。個人主義というものが、自分の利益の追求だけだったら、生き延びる可能
性はないと思います。エゴイズムのままではだめで、それから変わっていく必要がありま
す。個人主義は、自分自身を乗り越える自由を内容としなければならない。自分のやりか
たで自分自身を乗り越えるということです。与件としての自己を乗り越えたところに自由
を獲得する。それが個人主義の中心問題、というふうに言えるんじゃないかと思います。
それをしないかぎり自己中心主義そのものでは長生きしません。
 哲学の領域で、理屈が少し複雑になるかもしれませんが、個人主義は、「イプシズム」
を破る必要がある。それをどうやって破るかということですが、哲学に興味のないかたは
こういうことを聞いていなくてもいいです。(笑)世界の現実は世界を認識する人の主観に
超越する。その意味で世界の、あるいは認識対象の、意識に対する超越性を認めること、
それを引き受けること、それがイプシズムを破る根本の条件です。私が死のうと生きよう
と、悲しかろうと嬉しかろうと、とにかく太陽は東から上って、西に沈む。太陽が東から
上って西に沈むということは、私の感情にも、私の意識の状態にも、さらには私の意識下
にも関係ない。要するに私の主観に超越します。それが、イプシズムが成り立たないとい
うことの究極の根拠です。したがって、個人主義はイプシズムの枠の外へ出なければなり
ません。
 社会的な面からみれば、いきなり人間主義というのはまずいと私は思います。人間一般
が問題ではなくて、市民が問題です。いわゆる個人主義の主体は、個人としての人間じゃ
なくて、個人としての市民ということになる。別の言葉でいえば、市民社会のなかでの個
人です。市民社会から抽象された人間が個人ではない。個人主義というものが、市民社会
から抽象されて人間概念と直結すると、うまくない。イプイズムを破れない。だから市民
個人でなければならないんで、人間一般個人ではないということです。社会的な面でいえ
ばそういうことでしょう。
 個人主義をそういうふうにつくることは、付和雷同性に対する抵抗です。それは同時に、
価値転換を含んでいる。なぜならそれは、集団指向的な価値に個人指向的な価値を対置す
ることだからです。」
『加藤周一講演集2 伝統と現代』かもがわ出版・1996/9/5.p89,p90
蝙蝠から
「イプイズム」は聞きなれない言葉ですが、「自己満足」、もっと端的には「自慰行為」と
いったことのようです。加藤さんはその言葉を訳さなかったのはこの講演が神戸海星女子
学院大学だったことと関係があるのかな?

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊かにする芸術活動に助成しています。
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□■□2015年6月
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  Info―1100号        
        神戸市から感謝状???
1 蝙蝠日記  何故かな?  
2 attention please!!!  明日のアジトの場所
3 今日の言葉  諸君よ、人一人は大切なり

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蝙蝠日記  何故かな?  
神戸市から感謝されるわけがない。
簡単な連絡があり、分からぬまま「出席」に○をいれてFaxした。
20年間、わたしは一度も市役所に呼ばれたことがない。天敵とさえいわれてきた。
あるとすれば震災後の活動しかない。県からは10年、20年と感謝状をいただいた。
6月5日。
大勢の一人としてだと思いこんで14階、大会議室へ行った。
なにか変だ。
椅子が20脚ほど並んでいるだけだ。
正面を見ると「神戸市篤志者感謝状贈呈式」とある。20脚の椅子の背中に名前があるが
三木谷浩史さんの名(代理の方でしたが)、以外は誰も知らない。
私は市への「篤志者」とは無縁だ。
そこまで考えてようやく分かってきた。
私は市の美術館に何度も絵画の寄贈を行なってきた。私にとってそれは「市」ではなく
「美術館」への寄贈だったのですが。
かくして久元市長から感謝状をいただいた。
これで二度目。
23年前に笹山市長から神戸市文化奨励賞をいただいた。.

純粋神戸っ子として神戸がもっと魅力的は街になって欲しいと歯に衣を着せず発言を重
ねてきたことが排除されてきた理由ですから、そのことそのものが私の存在証明でもあり
ます。
「篤志者」を選ぶのは市ですし、その基準が外部に公表されているわけでもありません。
まして絵画の寄贈ですから、どのように評価されたのかも分かりません。
ともかく「感謝」をするという意思を私に伝えたのは一つの壁を越えたともいえる
かもしれません。
■■
attention please!!! 明日のアジトの場所
「中島淳のアジト談義」にお招きいただき話をします。
私が連行される中島さんの地下組織の司令部の偵察に行ってきました。
6月7日(日)14:00から 参加費 1000円
メガネの三城神戸三宮店(神戸国際会館北隣)・コミュニティールーム(078-241-1001)
ところがさすが秘密司令部、そのあたりを歩き回っても看板も何もない。
スマホの道案内でここですと出ても看板もなにもない。狐に騙されたのか?
電話をして聞いたらそごうを南へLoft(そごう新館)のフラワーロード沿いにアイスクリームの店がありその南に入り口がありシースルーのエレベーターが2基ありそれで9階へ きて下さいという。でもエレベーターの横の行き先案内にメガネの三城の表示もない。
今日、下見をしなければえらいことになるところでした。
メガネの三城神戸三宮店(そごう新館9階)
お店の人に聞くと外に黒い看板が出ていますとのこと。帰りに見ると確かにありましたが
黒い硝子にバックライトで案内が出る。しかし、真夏のごとき明るさのなかで、いかにも
見えづらい。
attention please!!!
■■   
今日の言葉
諸君よ、人一人は大切なり

2014年度同志社大学卒業式祝辞(2015年3月20日)
同志社総長 大谷 實 

 一言、お祝いの挨拶を申し上げます。

 皆さん、同志社大学のご卒業、また、大学院のご終了、誠におめでとうござ
います。学校法人同志社を代表して、心からお祝いを申し上げます。また、ご
両親をはじめ、ご家族の皆様、本日は、誠におめでとうございます。心からお
喜び申し上げます。

 さて、卒業生の皆さんのほとんどは、これから社会に出て活躍されるはず
ですが、私は、今日の我が国の社会や個人の考え方の基本、あるいは価値観は、
個人主義に帰着すると考えています。個人主義は、最近では「個人の尊重」と
か「個人の尊厳」と呼ばれていますが、その意味は何かと申しますと、要する
に、国や社会で最も尊重すべきものは、「一人ひとりの個人」であり、国や社
会は、何にも勝って、個人の自由な考え方や生き方を大切に扱い、尊重しなけ
ればならないという原則であります。個人主義は、利己主義に反対しますし、
全体主義とも反対します。

 同志社の創立者新島は、今から130年前の1885年、同志社創立10周年記念
式典の式辞のなかで、「諸君よ、人一人は大切なり」と申しましたが、この言
葉こそ、個人主義を最も端的に明らかにしたものと考えられます。

 この個人主義について、日本の憲法は、「すべて国民は、個人として尊重さ
れる。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に
反しない限り、国政の上で最大の尊重を必要とする」と定めています。遅れば
せながら、68年前の1947年5月3日に公布された日本国憲法で、個人主義を
高らかに宣言したのです。

 あの悲惨な太平洋戦争の原因の一つであった、全体主義あるいは天皇中心主
義といった国や社会のあり方について、深刻に反省し、「政府の行為によって
再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」て、全体主義・
天皇中心主義の国や社会のあり方を180度転換して、「すべて国民は、個人と
して尊重される」としたのです。憲法13条は、まさに、日本国憲法の根幹を
示すものとして規定されたのでした。

 ところで、諸君も十分判っていると思いますが、安倍首相の憲法改正の意
欲は並々ならぬものがありまして、早晩、改正の動きが具体的になってくるも
のと予想されますが、そのために、自由民主党は自民党憲法草案なるものをま
とめて公表するに至りました。その中で、「個人の尊重」という文言は改めら
れて、「人の尊重」となっています。起草委員会の説明ですと、従来の「個人
の尊重」という規定は、「個人主義を助長してきた嫌いがあるので改める」と
いうものであります。今日の価値の根源となっている個人主義を、柔らかい形
ではありますが、改めようとしているのです。このことは、これまで明確に否
定されてきた全体主義への転換を目指していると言ってよいかと思います。

 先にも申した通り、日本国憲法は、個人主義を正面から認め、人間社会に
おけるあらゆる価値の根源は、国や社会ではなく、一人一人の個人にあり、国
や社会は、何よりも、一人一人の個人を大切にする、あるいは尊重する、とい
った原理であると考えています。

 自民党草案の他の規定を見ましても、個人よりも社会や秩序優先の考えかた
がはっきりと表れており、にわかに賛成できませんが、私は、個人主義こそ民
主主義、人権主義、平和主義を支える原点であると考えています。

 卒業生の皆さんは、遅かれ早かれ憲法改正問題に直面することと存じますが、
そのときには、本日の卒業式において、敢えて申し上げた個人主義を思い起こ
していただきたいと思います。そして、熟慮に熟慮を重ねて、最終的に判断し
て頂きたいと思うのであります。

 結びに当たりまして、卒業生、終了者の皆さんのご健康とご多幸をお祈り
し、併せて、一国の良心としてご大活躍されますことを期待し、また、お祈り
して祝辞とします。

 本日は、誠におめでとうございます。

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        神戸市から感謝状???
1 蝙蝠日記  何故かな?  
2 attention please!!!  明日のアジトの場所
3 今日の言葉  諸君よ、人一人は大切なり

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蝙蝠日記  何故かな?  
神戸市から感謝されるわけがない。
簡単な連絡があり、分からぬまま「出席」に○をいれてFaxした。
20年間、わたしは一度も市役所に呼ばれたことがない。天敵とさえいわれてきた。
あるとすれば震災後の活動しかない。県からは10年、20年と感謝状をいただいた。
6月5日。
大勢の一人としてだと思いこんで14階、大会議室へ行った。
なにか変だ。
椅子が20脚ほど並んでいるだけだ。
正面を見ると「神戸市篤志者感謝状贈呈式」とある。20脚の椅子の背中に名前があるが
三木谷浩史さんの名(代理の方でしたが)、以外は誰も知らない。
私は市への「篤志者」とは無縁だ。
そこまで考えてようやく分かってきた。
私は市の美術館に何度も絵画の寄贈を行なってきた。私にとってそれは「市」ではなく
「美術館」への寄贈だったのですが。
かくして久元市長から感謝状をいただいた。
これで二度目。
23年前に笹山市長から神戸市文化奨励賞をいただいた。.

純粋神戸っ子として神戸がもっと魅力的は街になって欲しいと歯に衣を着せず発言を重
ねてきたことが排除されてきた理由ですから、そのことそのものが私の存在証明でもあり
ます。
「篤志者」を選ぶのは市ですし、その基準が外部に公表されているわけでもありません。
まして絵画の寄贈ですから、どのように評価されたのかも分かりません。
ともかく「感謝」をするという意思を私に伝えたのは一つの壁を越えたともいえる
かもしれません。
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attention please!!! 明日のアジトの場所
「中島淳のアジト談義」にお招きいただき話をします。
私が連行される中島さんの地下組織の司令部の偵察に行ってきました。
6月7日(日)14:00から 参加費 1000円
メガネの三城神戸三宮店(神戸国際会館北隣)・コミュニティールーム(078-241-1001)
ところがさすが秘密司令部、そのあたりを歩き回っても看板も何もない。
スマホの道案内でここですと出ても看板もなにもない。狐に騙されたのか?
電話をして聞いたらそごうを南へLoft(そごう新館)のフラワーロード沿いにアイスクリームの店がありその南に入り口がありシースルーのエレベーターが2基ありそれで9階へ きて下さいという。でもエレベーターの横の行き先案内にメガネの三城の表示もない。
今日、下見をしなければえらいことになるところでした。
メガネの三城神戸三宮店(そごう新館9階)
お店の人に聞くと外に黒い看板が出ていますとのこと。帰りに見ると確かにありましたが
黒い硝子にバックライトで案内が出る。しかし、真夏のごとき明るさのなかで、いかにも
見えづらい。
attention please!!!
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今日の言葉
諸君よ、人一人は大切なり

2014年度同志社大学卒業式祝辞(2015年3月20日)
同志社総長 大谷 實 

 一言、お祝いの挨拶を申し上げます。

 皆さん、同志社大学のご卒業、また、大学院のご終了、誠におめでとうござ
います。学校法人同志社を代表して、心からお祝いを申し上げます。また、ご
両親をはじめ、ご家族の皆様、本日は、誠におめでとうございます。心からお
喜び申し上げます。

 さて、卒業生の皆さんのほとんどは、これから社会に出て活躍されるはず
ですが、私は、今日の我が国の社会や個人の考え方の基本、あるいは価値観は、
個人主義に帰着すると考えています。個人主義は、最近では「個人の尊重」と
か「個人の尊厳」と呼ばれていますが、その意味は何かと申しますと、要する
に、国や社会で最も尊重すべきものは、「一人ひとりの個人」であり、国や社
会は、何にも勝って、個人の自由な考え方や生き方を大切に扱い、尊重しなけ
ればならないという原則であります。個人主義は、利己主義に反対しますし、
全体主義とも反対します。

 同志社の創立者新島は、今から130年前の1885年、同志社創立10周年記念
式典の式辞のなかで、「諸君よ、人一人は大切なり」と申しましたが、この言
葉こそ、個人主義を最も端的に明らかにしたものと考えられます。

 この個人主義について、日本の憲法は、「すべて国民は、個人として尊重さ
れる。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に
反しない限り、国政の上で最大の尊重を必要とする」と定めています。遅れば
せながら、68年前の1947年5月3日に公布された日本国憲法で、個人主義を
高らかに宣言したのです。

 あの悲惨な太平洋戦争の原因の一つであった、全体主義あるいは天皇中心主
義といった国や社会のあり方について、深刻に反省し、「政府の行為によって
再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」て、全体主義・
天皇中心主義の国や社会のあり方を180度転換して、「すべて国民は、個人と
して尊重される」としたのです。憲法13条は、まさに、日本国憲法の根幹を
示すものとして規定されたのでした。

 ところで、諸君も十分判っていると思いますが、安倍首相の憲法改正の意
欲は並々ならぬものがありまして、早晩、改正の動きが具体的になってくるも
のと予想されますが、そのために、自由民主党は自民党憲法草案なるものをま
とめて公表するに至りました。その中で、「個人の尊重」という文言は改めら
れて、「人の尊重」となっています。起草委員会の説明ですと、従来の「個人
の尊重」という規定は、「個人主義を助長してきた嫌いがあるので改める」と
いうものであります。今日の価値の根源となっている個人主義を、柔らかい形
ではありますが、改めようとしているのです。このことは、これまで明確に否
定されてきた全体主義への転換を目指していると言ってよいかと思います。

 先にも申した通り、日本国憲法は、個人主義を正面から認め、人間社会に
おけるあらゆる価値の根源は、国や社会ではなく、一人一人の個人にあり、国
や社会は、何よりも、一人一人の個人を大切にする、あるいは尊重する、とい
った原理であると考えています。

 自民党草案の他の規定を見ましても、個人よりも社会や秩序優先の考えかた
がはっきりと表れており、にわかに賛成できませんが、私は、個人主義こそ民
主主義、人権主義、平和主義を支える原点であると考えています。

 卒業生の皆さんは、遅かれ早かれ憲法改正問題に直面することと存じますが、
そのときには、本日の卒業式において、敢えて申し上げた個人主義を思い起こ
していただきたいと思います。そして、熟慮に熟慮を重ねて、最終的に判断し
て頂きたいと思うのであります。

 結びに当たりまして、卒業生、終了者の皆さんのご健康とご多幸をお祈り
し、併せて、一国の良心としてご大活躍されますことを期待し、また、お祈り
して祝辞とします。

 本日は、誠におめでとうございます。

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