月別アーカイブ: 2015年3月

Gallery SHIMADA メールマガジン 1076号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1076号         
           友よ! ユートピアをもう一度!
             
1 蝙蝠日記 大重潤一郎 魂の旅 (その二)
2 神戸塾・火曜サロン 長編記録映画「友よ! 大重潤一郎 魂の旅」上映会
3 アート・サポート・センター神戸から
4 今日の言葉 自ら燃えなければどこにも光はない

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蝙蝠日記  人が生を受けたことの意味は何か
私は、人はどうして生きるのか、人が生を受けたことの意味は何か・・・・それだけが知
りたくて、ずっと旅してきただけなんです・・・比嘉康雄(写真家)

大重さんは比嘉康雄の志を継ぐために沖縄へ入り、「久高オデッセイ」を撮る。

島は何も語らない ただ黙っている しかし、目には見えない何かが見えるか、耳には聞
こえない何かが聞こえるかと迫ってくるようだ・・・
自分がその映画の中で生き、映される島人もその映画の中で生き、映画を見る人たちや、
観客であるわたしもその映画のなかで生きる、そういう映画を目指しているのではない
か・・・

目を閉じて時と所を忘るれば、神代に近き声ぞ聞ゆる 

「私たちの社会は、効率優先から、いのち(生命)の時代に入った。人々が太古から受け
継いできた文化の根っこを伝えたい」

2004年10月、大重さんは脳出血で倒れた
岩盤の中で変らず流れていく水脈のように、人々の暮らしは歴史の変遷にも動じることな
く自然と融合し、大地に根付いた生活文化、精神文化を培っていることを映像で表現する
ことが、大重映画の創造力の原点となる。

<磁場>という土地のもち力‐―
その土地はそれなりの磁場をもっており<地霊>(ゲニウス・ロキ)というべき自然の力
でもあった。それを感知する「身体性」や「五感」を働かせながら、土地に引き寄せられ
るように遭遇することが、ドキュメンタリー映画には不可欠である。

動物たちは一生着のみ着のままだ。だけど美しくて品がある。人間同士も品を高めあわん
といかん。きれいな心を持つ者同士は品を高めあう

「人間が生きることは人為だけど、自然の移り変わりのような人間の営みもある。それは
信頼にたると思わんか・・・」(大重潤一郎)
険しい顔つきで聞いていた真喜志さんは、グラスの泡盛を一口ふくみ、返事を返す。
「ぼくは辺野古の基地移設の反対運動で、いつも前線にいる。
が、しかしだ・・・・。大重さんの古層の記録は、静かなる運動であっても、ウチナーン
チュの誰もやっていないことだ。ともに、闘ってゆこう!」(真喜志好一)
真喜志さんのことは下記の蝙蝠日記に詳しく書いています。ご覧下さい。
http://gallery-shimada.com/koumori/?p=69

大重潤一郎さんについては下記をどうぞ
http://www.kudakaodyssey.com/

第205回サロンの記録から
沖縄のこと
畏友・真喜志好一さんをお招きして「沖縄を知ること、なすべきことなど」を行いました。
スタッフを加えれば70名を超える人が、坪谷令子さんの話と真喜志さんの映像を交えた
テ丁寧な話に聞き入りました。話の骨子は真喜志好一さんのHPで詳しく知ることが出来
ます。情報公開で入手した公文書から「もうだまされない」と情報を分析し、普天間閉鎖、
辺野古への移転は1966年、44年も前からの米軍の意図であったこと。それらを日本のお
金で、しかも増強されて計画されていることなどを証明され、目から鱗が落ちる思いでし
た。しかし、理解したからといって同情し、労わるだけでは何も変わりません。ウチナン
チューから言えば、私たちヤマトは「心の内なる植民地主義者」にしか見えないでしょう。
それに直接関わることは難しいかもしれませんが、日々、なすべきことは山積しています。
それぞれが、果たすことを果たすしかないでしょう。(4月7日)

辺野古のことが連日、取上げられています。
3月17日には「報道ステーション」に真喜志さん自身が上記のことを説明されていまし
た。
私も真喜志さんに案内されて辺野古にも足を運びました。
沖縄の歴史は、私たちが行なってきた「不正義」が幾層にも刻印されています。
■■■
第289回 火曜サロン
長編記録映画「友よ! 大重潤一郎 魂の旅」上映会
上映日時:2015年4月14日(火)
上映時間:午後6時00分開場/午後6時30分上映(109分)
上映場所:ギャラリー島田B1F
 ◎上映後トーク:島田 誠・坪谷 令子・村井 雅清
会  費:1000円
主  催:アート・サポート・センター神戸
共  催:しみん基金こうべ
     被災地NGO恊働センター
電話またはメールでご予約下さい。
<予約・問合わせ>
 アート・サポート・センター神戸(ギャラリー島田内)
 TEL:078-262-8058 e-mail:info@gallery-shimada.com
■■■
アート・サポート・センター神戸から
昨日、兵庫県公館で「阪神淡路20年―経験と教訓を活かすために」という
フォーラムが開催され、それに先立ちアート・サポート・センター神戸が
知事から感謝状を受けました。思い出せば10年っでは「アートエイド神戸」で
受けました。どちらも1番に呼ばれたのですが、一番感謝されたというわけでな
く、たんにアイエエオ順のなのです。
フォーラムはなかなか興味深いもので、私が感じていることがパネリストの発言と
重なっていました。
■■■
今日の言葉
「深海で生きる魚族のように、自ら燃えなければどこにも光はない」 
大島渚が大重のために渾身で書いた掛け軸

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊にする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸

Gallery SHIMADA メールマガジン 1075 号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1075号         
           友よ! ユートピアをもう一度!
          
1 蝙蝠日記 大重潤一郎 魂の旅 (その一)
2 神戸塾・火曜サロン 長編記録映画「友よ! 大重潤一郎 魂の旅」上映会
3 展覧会案内  BIFROSTの作家達展    大変、好評です
         松塚イェンセン哲子 展   大変、好評です
4 今日の言葉  いのちあるもののつながりをわたしは見た

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蝙蝠日記  20年前に体感した「ユートピア」をもう一度!
このメルマガを読んでこられたかた、ギャラリーの通信を呼んでくださっているかた、
そして私の著書を読んでくださっているかた。
皆さん、お気づきだと思います。
私の「共同臨死体験」あるいは「震災ユートピア」へのこだわりを、この20年ずっと
抱き続けてきたことを。
私にとって大重潤一郎さんも大切にその存在を抱いてきた方です。
2004年10月、脳出血で倒れ右半身まひ、以降も17回の肝臓ガンの手術を乗り越えながら沖縄に住み、記録映画「久高オデッセイ」などを撮り続けておられます。 大重潤一郎さんについては下記をどうぞ
http://www.kudakaodyssey.com/

震災2年後の神戸で、焼けてねじ曲がった鉄骨の塊に長く向き合っていた大重監督。
夕陽を受けて地面に落ちた影を見つめながら「ガレキも語りたいんだよな」とつぶやいた
姿が今も甦ります。表現者の誠実を感じましたが、「消えゆくものにも命を感じ、希望を
見い出そうとした」その姿は、それから18年後の今、自身の人生と作品を語る姿に重な
ります。
 映画は、被災から20年の私たちに、さまざまな気付きを促してくれるに違いありま
せん。(坪谷令子さんの言葉です)

1996年4月20日、私は大重潤一郎さんの「光の島―私は、生命の未来を見つめていた」
の上映会(神戸海洋博物館)を手伝い、1997年、延べ人数二万人を集客した平和イベン
ト「神戸からの祈り」を鎌田東二(宗教学者)や喜納昌吉(音楽家)らと共に、震災を経
験していた者たちを集め、このイベントに深く関わっていた大重さん鎌田東ニさんとご一
緒したことを思いだしました。

2002年3月には大重潤一郎さんの「縄文」の上映会をアート・サポート・センター神戸
で行ないました。第31回サロンで、なんと、これを伝えるメルマガがNo5でした。今回
が1075号。驚きます。今回のサロンがNo289.
http://gallery-shimada.com/cgi-bin/magazine/magazine.cgi?mode=bkview&bk=5
大重さんはユートピアを求めて沖縄へ拠点を移し、ニライカナイ(海のかなたの楽土)へ
思いを馳せる。
大きな母胎のような墓に入って、肉を脱ぎ捨て、きよらかに、骨を洗われ、ニライカナイ
へ、命の源に帰り、いつかまた地上にもどってくる、生と死は、永遠に循環する、それが
久高島の世界観である。
次回のメルマガで、大重潤一郎の魂の旅をお伝えします。
■■■
第289回 火曜サロン
長編記録映画「友よ! 大重潤一郎 魂の旅」上映会
上映日時:2015年4月14日(火)
上映時間:午後6時00分開場/午後6時30分上映(109分)
上映場所:ギャラリー島田B1F
 ◎上映後トーク:島田 誠・坪谷 令子・村井 雅清
会  費:1000円
主  催:アート・サポート・センター神戸
共  催:しみん基金こうべ
     被災地NGO恊働センター
電話またはメールでご予約下さい。
<予約・問合わせ>
 アート・サポート・センター神戸(ギャラリー島田内)
 TEL:078-262-8058 e-mail:info@gallery-shimada.com
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展覧会案内  BIFROSTの作家達展  松塚イェンセン哲子 展   
福祉国家デンマークでのアウトサイ一ダー・アートの事情、作家たち。
http://gallery-shimada.com/?p=2655
多くの方が来られ、とても意味と内容のある展覧会になりました。
お見逃しなく!4月1日16:00までです。
3月24日のサロンは満席となり補助椅子もすべて出し60人を超えました。
ペア・キヨスコ・イェンセン(アーティスト、ビフロスト美術学校創設者)と
パートナーである松塚イェンセン哲子(アーティスト、ビフロスト美術学校美術教師)
さんのビフロストでの取り組みはとてもユニークで示唆に富み、後半の服部正(甲南大楽
人間科学研究所)さんの進行によるトークも日本語、英語、デンマーク語が乱れ飛びなが
ら時間を忘れました。
ペアさん松塚さんには取材も相次ぎ、さらにビフロストの作家たちの展覧会へのお誘いな
どもあります。やった甲斐があり、うれしいです。
■■■
今日の言葉
岬の突端に立って
私は見た

いのちあるものの姿を
いのちあるもののかたちを
いのちあるものの耀きを
いのちあるもののつながりを
わたしは見た

岬の突端に立って
久高のいのちを わたしは見た
いのちの今を  わたしは見た  

1998年に「神戸からの祈り」 実行委員長 大重潤一郎
     実行委員会代表  鎌田東ニ  
大重潤一郎の久高島の記録「久高オデッセイ」に捧げた鎌田東二の詩
「##################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊にする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸

Gallery SHIMADA メールマガジン 1074 号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1074号         
        
        3月17日というながい一日
  
1 蝙蝠日記  言葉を旅する
2 展覧会案内 BIFROSTの作家達展 今日から 4/1(水)まで
        松塚イェンセン哲子 展   同
3 第288回火曜サロン「福祉国家のアートと教育 ―デンマークのビフロスト美術学校の事例から」
4 こぶし基金(公益財団法人「神戸文化支援基金」)からのお知らせ
5 今日の言葉  ファシズムは空気です

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蝙蝠日記  70年前の3月17日
神戸を見舞った最初の大空襲が町を火の海にした。
その日、私は小田実の「玉砕」(岩波書店)を読んでいた。
太平洋戦争末期の南洋の島での壮絶な玉砕。
この日、この本を読んでいたのは偶然にすぎません。
山村サロン(芦屋)の会報2014年後期 Vol.52に山村雅治さんが書いていた
紹介文があまりに素晴らしく、これは読まねばと取り寄せました。
小田さんの「玉砕」とティナ・ヘブラーさんのラジオドラマの脚本、そして
ドナルド・キーンさんの英訳の三部構成です。
http://www.odamakoto.com/jp/Seirai/050531.shtml

もう一つ、後藤正治さんの「言葉を旅する」(潮書房)が届き、これも読みはじめ
ました。
表紙は井上よう子さんの素晴らしい装画。井上さんの最近の充実ぶりも素晴らしいです。
石井一男さんのも「ひとことの余韻」で登場します。
http://www.usio.co.jp/html/books/shosai.php?book_cd=3917

この日のテレビ朝日報道ステーションの特集「辺野古移設の裏で…米軍強化の巨大構想に
迫る」で畏友、真喜志好一さんが水先案内をされていました。
辺野古移設は米軍が長年にわたって密かに計画してきた巨大軍事基地化の実現であることを真喜志さんは米国の資料によって証明してきたのです。 私はご本人から既に聞いていましたが、この国は「由らしむべし、知らしむべからず」が
まかり通っています。(孔子の意味は違うようですが)
■■■
BIFROSTの作家達展と松塚イェンセン哲子 展は 今日から 4/1(水)まで
神戸からデンマークに渡り、デンマーク人の夫と二人の子を持つ。二つの言語と二つ
の文化。大人と子供。自分たちと障害のある人たち。神様の世界と人間の世界。日本
とデンマークであっても驚くに当たらない。事は起こったのではなく松塚に内在され
ていたものが外在化されただけである。アーティストにとっては障害は表現の形であ
って松塚の架けた虹の架け橋をキラキラと輝きながら渡ってくるのです。 島田誠

この二つの展覧会は連環しています。BIFROSTの作家達とは何なのか
下記をご覧下さい。
http://gallery-shimada.com/?p=2655
松塚イェンセン哲子 の言葉です
http://gallery-shimada.com/?p=2658
ギャラリー島田の二つの空間が不思議ワールドになりました
会場風景です。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5386
■■■
力の入ったサロンです。多くの方にお聞きいただきたいです。
第288回火曜サロン「福祉国家のアートと教育 ―デンマークのビフロスト美術学校
の事例から」
2015年3月24日(火)18:30〜20:30  ※予約不要、無料
出演:服部正(甲南大学文学部人間科学科准教授)<進行役>
片山みやび(アーティスト、美術造形教室アトリエトロッポ講師)
鈴木慈子(兵庫県立美術館学芸員)<通訳兼任>
ペア・キヨスコ・イェンセン(アーティスト、ビフロスト美術学校創設者)
松塚イェンセン哲子 (アーティスト、ビフロスト美術学校美術教師)
詳細は下記で」
http://gallery-shimada.com/salon/?cat=3
■■■
こぶし基金(公益財団法人「神戸文化支援基金」)からのお知らせ
3月17日に2015年度の文化活動助成の選考会を行ないました。
選考会
申請受理19件、うち一件を要綱を満たさないことを伝えて選考外としました。
申請に基づき選考委員9名が5項目について三段階評価を事前に実施
それらを案件毎に集計し、選考資料としました。
全案件について担当理事を決め事前調査を求め、選考は担当の報告と申請書類
評価一覧をもとに時間をかけて選考を行ない、再度、各自、10案件を選定し、
さらに議論を重ねました。11事業で総計200万円の助成を決定しました。
結果については財団HPに掲載いたします。(3月末予定)
当基金の累計助成額は
173件 \42,735,058となりました。(東北志縁、Kobe Art Award.含む)
こぶし基金については下記で
http://kobushi-kikin.com/
■■■
今日の言葉
「ファシズムは空気です。その空気を読み取る事が重要です。
 今の状況を放置すれば、この公園で遊んでいる子どもたちは、10年ぐらいで兵
隊になるでしょう。その時、『お父さんや、おじいちゃんは何をしていたの?ど
うして私は兵隊にならなきゃいけないの?』と孫や子どもたちに問い詰められる
でしょう。 そうならないために、私たちは闘うのです」
金城実(沖縄の彫刻家)

「##################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊にする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
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■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸

Gallery SHIMADA メールマガジン 1074 号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1074号         
        
          日本は59位  

1 蝙蝠日記  新潟絵屋での石井一男展
2 展覧会案内  サイモン・エヴェリントン展 ―DEMONS―
3 公益財団法人「神戸文化支援基金」からのお知らせ
4 今日の言葉  「世界報道の自由度ランキング 2014」で、日本は59位

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蝙蝠日記 
前号をお読みいただいた読者の方から、ご意見を2通いただいた。ここまで
読んで下さっているかと思うと、うれしくもあり、また身も引き締まる。
その一つはROKU FARM ATALATAのこと。私はただおしゃれで美味しいレストランに
行っただけの感想に過ぎないのですが、日経新聞のKさんから、そこを調査し、可能性と
課題を纏めたレポートをいただきました。
記事は「日経グローカル No263」(2015年3月2日号)です。
震災やその後の被災者支援を経験して、人々の絆や食、一次産業の大切さを痛感した6人
が、農業、漁業生産の6次産業化を通じて地域の再生を後押ししようと開設した。
従業員84名のうち34名はなんらかの障害がある人を雇用しているそうです。
様々な支援や知恵が寄せられているにしても実験店舗をこえて自立した経営にたどり着
くのは容易でないです。「日経グローカル」はその当たりの課題を指摘しているのです。

二つ目は「今日の言葉」で紹介した鷲田清一さんの「価値の遠近法」について、「五つの
言葉は「四つ」であるとういうご指摘をいただきました。本に当たってみると、その通り
でした。ありがたいご指摘でした。再掲いたします。
価値の遠近法
・絶対なくしてはいけないもの、見失ってはならぬもの
・あったらいいけどなくてもいいもの
・端的になくてもいいもの
・絶対にあってはならぬもの     これを見分ける能力
鷲田清一 「東北の震災と想像力」(講談社)cより p228
▲旅の途中
新潟絵屋を訪ねるのは初めてだけど、とてもそんな気がしません。石井一男さんは
12年前まだ無名といったころにお世話になり、林哲夫さん、梅田恭子さん、木下晋さん、WAKKUN、森本秀樹さん、伊津野雄二さんなど12名の作家が重なっています。 新潟絵屋はNPO法人という独特の運営形態をとっておられる。非営利というだけでは
利益のでないギャラリー島田も同じことなのですが。

新潟絵屋での石井一男展は4月2日(木)―-10日(金)に開催されます。
企画は大倉 宏さん。大倉さんの紹介文です。
 石井一男さんの出品作の画像が、ギャラリー島田から送られてきた。
 3つは石井さんのあの「女神」の絵だったが、もう1点「ひとり」と題された違う絵が
あった。白く四周を縁取られた画面に暗い海面らしきものが覗き、波がひとつ、尖った峰
をつくっている。その上方、しぶきが霧になったのか、白いものが流れる中空を小さい鳥
のような人が飛んでいる。
 新潟絵屋での前回の個展は12年前。その時は旗野秀人さんの企画で、私は少し話した
だけだったけれど、石井さんのお人柄ならぬ、お「ひとり」柄が印象に残った。49歳まで
未発表だった画家石井一男の抱え続けた「ひとり」は、島田誠という他者の力で開かれた。
開かれても、なお変わらぬ「ひとり」がここにいるとそのとき感じた。それから12年、
その後の石井さんの絵も、人も見ぬままに、島田さんの依頼を受けて久々の個展を開くことになった。
 絵の「ひとり」を見ると、やはり、石井さんは変わっていないと感じる。変わらないこ
と、変われないことの辛さをかみしめながら、生きている。(大倉 宏)

翌日のこと、帰路のバタバタ。駆け込んだギャラリートークなど、書きたいことはまだま
だあるのですが。
■■■
サイモン・エヴェリントン展 ―DEMONS―
素材感も形態も異形、違和と言っていい。確たる存在感で迫るものがある。
NIGHTMARE(悪夢)に襲われDEMONS(悪霊)に縛られる。 しかしサイモン・エ
ヴェリントンの異形の作品はDEMONSそのものというよりEXORCISMUS(除霊)
されたような不思議な静謐感に満ちている。 みなさんはこの空間で、憑依(取り付か
れる)されるのだろうか、覚醒されるのだろうか。島田 誠
会場風景は下記で
http://gallery-shimada.com/?p=2645
■■■
こぶし基金からのお知らせ
2015年度の芸術文化活動の助成選考会を3月17日に行ないます。
例年2月に行なっていて募集時にもその様に記載していましたが諸般の事情があって
1ヶ月、遅れることになりました。ご了承下さい。
■■■
今日の言葉
国際的なジャーナリストの団体「国境なき記者団」が2月12日に発表した「世界報道の自由度ラ
ンキング 2014」で、日本は59位となり更に順位を下げた。2010年は11位と世界でもトップクラ
スの自由度を誇っていたのにである。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/11/world-press-freedom-index-2014_n_4771424.html

泣き笑いして
「##################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊にする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸

Gallery SHIMADA メールマガジン 1073号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1073号         
        
          3・11の日に

1 蝙蝠日記  東北大震災から今日で4年 
2 展覧会案内  梅田恭子展 明日までです。
3 今日の言葉  価値の遠近法  鷲田清一

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蝙蝠日記  国境の長いトンネルを抜けると雪国であった
東北大震災から今日で4年。戦後70年。阪神淡路の震災から20年。
様々に心騒ぐ日々が重なります。
改めて身の振りを問い直しながら向き合っていきたいと思います。
でも微かでも灯りを灯すか灯台守でありたいと、今朝、改めて願ってます。
▲旅の途中
仙台空港へいつもの仙台司製茶の佐藤晋さんが迎えに。定点観測のように名取市閖上
ゆりあげ)に。さらっとした気配りがうれしく、いつも数時間をご一緒しています。
今回はロク・ファーム・アタラタ ROKU FARM ATALATAへ。ここは蕎麦レストラン、パン工房、ブッフェ、マルシェ、東北六県アンテナショップなどおしゃれなお店が同一 敷地内に、こだわりの食材や 障害を持った方たちも働いている。環境のこと、生き方、
職や農のことを深く考えさせるおしゃれで実験的な場でした。
22世紀に向け、ていねいにゆっくりと暮らすことの美しさや豊かさを、多くの方と共有
する場として6次産業のモデルと位置づけられています。
http://www.atalata.com/

佐藤さんに仙台駅まで送っていただきJR仙石線で多賀城へ。リーハーサルを見せていた
だく前に市内をタクシーでいろいろ震災被害について聞きながら回って15;30ころに多賀
城市文化センターへ。加川広重さんをはじめ、多くの方と旧交を温めました。
竹下景子さんの朗読は神戸で14回、東北で3回、復興支援コンサート実行委員会(神戸)
に協力する形で関ってきました。
竹下さんの朗読は抑制された心情が溢れて素晴らしいものでした。
▲ 
仙台で泊まって翌朝、大宮経由で新潟へ。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」は川端康成の「雪国」の冒頭。
清水トンネルだと言われている。まさにそのトンネルを出たとたんに雪景色を見
ました。
砂丘館で大倉さんと15:00に会うので市内を散策し「にいがた文化の記憶室」と会津八一
記念館へ。
「にいがた文化の記憶室」では「二人の詩人 堀口大学と西脇順三郎」を見ました。
堀口は長谷川潔に挿画を、西脇は自ら描くことを終生、楽しんだ。堀口は長岡ゆかり
西脇は小千谷市出身。西脇の影響を受けた詩人たちが所属する「神戸詩人クラブ」
に属する詩人14名が検挙される「神戸詩人事件」などを思い出しました。
西脇の弁です。
「私が長年描き続けたということは、おそらく、絵を描くことによって私の中にある絶望
的な魂を慰めてくれたからであろう」随筆「私の画歴」から
私にとっての堀口大学はなんと言っても処女詩集「月光とピエロ」です。清水脩が男声合
唱組曲として1949年に初演された名曲で、私はこの曲を30回を下らず指揮をしたのです。
(私の合唱歴30年の大半は男声合唱の指揮でした)
最初のころはこの詩がマリーローランサンとのアポリネールの悲恋だと知らずに青春の
失われた恋という解釈で振っていました。

砂丘館で大倉宏さんと初対面。
砂丘館は(旧日本銀行新潟支店長役宅)で新潟市の所有、大倉さんたちが管理・運営を任
されています。とても質のいい展覧会を企画、9:00−21:00という長い時間を市民に無料
で開放されているのです。
まあちょっと見て下さい。
http://www.sakyukan.jp/
ここで来年7月にギャラリー島田で個展を予定している蓮池ももさんと打ち合わせをしま
した。もう一年近く前に大倉さんからファイルが届いて神戸での展を薦められていました。
驚くほど豊かなイマジネーションと描写力をもった作家で招くことは決めていたのです
が、それでも実際に作品を見て、作家とお会いしてと思っていました。とても楽しみです。

朝7時のニュースでは北陸は猛吹雪だそうです。
なかなか新潟絵屋までたどりつけません。
これも次号に続きます。
■■■
今日の言葉
価値の遠近法
・絶対なくしてはいけないもの
・見失ってはならぬもの
・あったらいいけどなくてもいいもの
・端的になくてもいいもの
・絶対にあってはならぬもの     これを見分ける能力
鷲田清一 「東北の震災と想像力」(講談社)cより p228

Gallery SHIMADA メールマガジン 1073号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1073号         
        
          3・11の日に

1 蝙蝠日記  東北大震災から今日で4年 
2 展覧会案内  梅田恭子展 明日までです。
3 今日の言葉  価値の遠近法  鷲田清一

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蝙蝠日記  国境の長いトンネルを抜けると雪国であった
東北大震災から今日で4年。戦後70年。阪神淡路の震災から20年。
様々に心騒ぐ日々が重なります。
改めて身の振りを問い直しながら向き合っていきたいと思います。
でも微かでも灯りを灯すか灯台守でありたいと、今朝、改めて願ってます。
▲旅の途中
仙台空港へいつもの仙台司製茶の佐藤晋さんが迎えに。定点観測のように名取市閖上
ゆりあげ)に。さらっとした気配りがうれしく、いつも数時間をご一緒しています。
今回はロク・ファーム・アタラタ ROKU FARM ATALATAへ。ここは蕎麦レストラン、パン工房、ブッフェ、マルシェ、東北六県アンテナショップなどおしゃれなお店が同一 敷地内に、こだわりの食材や 障害を持った方たちも働いている。環境のこと、生き方、
職や農のことを深く考えさせるおしゃれで実験的な場でした。
22世紀に向け、ていねいにゆっくりと暮らすことの美しさや豊かさを、多くの方と共有
する場として6次産業のモデルと位置づけられています。
http://www.atalata.com/

佐藤さんに仙台駅まで送っていただきJR仙石線で多賀城へ。リーハーサルを見せていた
だく前に市内をタクシーでいろいろ震災被害について聞きながら回って15;30ころに多賀
城市文化センターへ。加川広重さんをはじめ、多くの方と旧交を温めました。
竹下景子さんの朗読は神戸で14回、東北で3回、復興支援コンサート実行委員会(神戸)
に協力する形で関ってきました。
竹下さんの朗読は抑制された心情が溢れて素晴らしいものでした。
▲ 
仙台で泊まって翌朝、大宮経由で新潟へ。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」は川端康成の「雪国」の冒頭。
清水トンネルだと言われている。まさにそのトンネルを出たとたんに雪景色を見
ました。
砂丘館で大倉さんと15:00に会うので市内を散策し「にいがた文化の記憶室」と会津八一
記念館へ。
「にいがた文化の記憶室」では「二人の詩人 堀口大学と西脇順三郎」を見ました。
堀口は長谷川潔に挿画を、西脇は自ら描くことを終生、楽しんだ。堀口は長岡ゆかり
西脇は小千谷市出身。西脇の影響を受けた詩人たちが所属する「神戸詩人クラブ」
に属する詩人14名が検挙される「神戸詩人事件」などを思い出しました。
西脇の弁です。
「私が長年描き続けたということは、おそらく、絵を描くことによって私の中にある絶望
的な魂を慰めてくれたからであろう」随筆「私の画歴」から
私にとっての堀口大学はなんと言っても処女詩集「月光とピエロ」です。清水脩が男声合
唱組曲として1949年に初演された名曲で、私はこの曲を30回を下らず指揮をしたのです。
(私の合唱歴30年の大半は男声合唱の指揮でした)
最初のころはこの詩がマリーローランサンとのアポリネールの悲恋だと知らずに青春の
失われた恋という解釈で振っていました。

砂丘館で大倉宏さんと初対面。
砂丘館は(旧日本銀行新潟支店長役宅)で新潟市の所有、大倉さんたちが管理・運営を任
されています。とても質のいい展覧会を企画、9:00−21:00という長い時間を市民に無料
で開放されているのです。
まあちょっと見て下さい。
http://www.sakyukan.jp/
ここで来年7月にギャラリー島田で個展を予定している蓮池ももさんと打ち合わせをしま
した。もう一年近く前に大倉さんからファイルが届いて神戸での展を薦められていました。
驚くほど豊かなイマジネーションと描写力をもった作家で招くことは決めていたのです
が、それでも実際に作品を見て、作家とお会いしてと思っていました。とても楽しみです。

朝7時のニュースでは北陸は猛吹雪だそうです。
なかなか新潟絵屋までたどりつけません。
これも次号に続きます。
■■■
今日の言葉
価値の遠近法
・絶対なくしてはいけないもの
・見失ってはならぬもの
・あったらいいけどなくてもいいもの
・端的になくてもいいもの
・絶対にあってはならぬもの     これを見分ける能力
鷲田清一 「東北の震災と想像力」(講談社)cより p228

Gallery SHIMADA メールマガジン 1072 号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1072号         
         トンネルを越えると美しい雪景色

1 蝙蝠日記    大切な予感
2 展覧会案内  梅田恭子『白道ノ下』         
         石井誠・木下晋「生と死を凝視して」  
         会場風景、見どころ、などスタッフがご案内
3 今日の言葉 天地にわれひとりゐて たつごとき

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蝙蝠日記  
3月5日。仙台空港着
多賀城市文化センターでの加川広重「雪に包まれる被災地」を背景に
「かたりつぎ」(朗読・竹下景子さん)の公演に立ち会ってきました。
竹下さんが神戸での朗読の会を始められて東北へと繋がって15回。
その全てに立ちあわせていただきました。
そして1月17日にKIITOでの加川プロジェクトではゆっくりとお話を
お聞きすることが出来ました。
▲6日は新潟へ入りしました。
漠然と宮城と新潟は近いと思っていたのですが、仙台から大宮へ出て、上越新幹線で
新潟へ3時間を超える旅でした。
近いと思ったのは福島の隣県だからですが越後山脈が隔てているのですね。
でもトンネルを越えると美しい雪景色。
新潟では珍しい晴天に恵まれました。
「新潟絵屋」で4月2日から10日まで石井一男展が開催され
新潟の作家、蓮池ももさんが7月にギャラリー島田で開催します。
新潟訪問記は次号で書きます。
とても大切な出会いだった予感がしています。

新潟空港からの帰路はANAのプロペラ機。おもいがけずバタバタしました。
重い荷物を抱えてギャラリーへ着いたのが17:00.18:00からトークサロン、19:30
から交流会。
山口県から菊川画廊さん、熊本からなかお画廊さん。作家は埼玉、東京、大阪から
とても大切なものを抱いて、この場に引き寄せられるように集いました。
お客さまもなぜか遠方の方が多いように感じます。
■■■展覧会から
3月7日に始まっています1F梅田恭子展とB1F 「生と死を凝視して」石井誠さんと木
下晋さんの二人展。
初日の18時からはオープニングトークと交流の時間が持たれました。
雨の中、多くの方にご参加いただき、そして、梅田恭子さん、石井誠さんのパートナー井
川朋子さん、木下晋さんの巡り合わせの不思議を、それぞれのお話をお聞きしつつ、感じ
る時間となりました。

鉛筆、墨、ドローイングと銅版という表現手法も、大胆、精緻、寡黙といった表現言語も
まったく異なる三人の作家が奇しくも此処に引き寄せられるようにここに同じ場を得た。
共通するのは「命をみつめて」いること。それも凝視するように。初めて邂逅するこの場
で魂の深い呟きに耳を澄ませ、目を凝らして下さい。

皆さん、異口同音に「とてもいい展覧会ですね」と伝えてくださいます。
いただいた感想に
3人の作品は、それぞれに「対するもの」を問うているのですね…見ようと
しなければ見えないですし、聞こうとしなければ聞こえないのですから。
とありました。
耳を澄ませ、目を凝らして下さい

梅田恭子 『白道ノ下』- ドローイングと銅版画
ギャラリー島田Deux 1F
2年と4ヶ月ぶり、3回目の展覧会です。
林淳子から
案内状は、二種類作成しました。絵が同じ3号サイズで、タイトルは「吐糸 ひ」と「吐
糸 ふ」。
並べると、まるで糸電話で語りあっているように、つながってみえてきます。
梅田さんの作品タイトルは、それぞれの作品に寄り添うようにそっと置かれた言葉のよう
で、絵とともにとても響くものがあるのでどうぞ一緒にご覧ください。
今回は、パネルにキャンバスのドローイングの作品、銅版画、モノタイプ(一点もの)の
版画、竹紙に刷られた版画作品、約40点が
展示されています。埼玉から来られている梅田さんは会期中在廊されています。残すとこ
ろあと4日になりましたが、
是非お出会いください。

いつものように、壁にはルーペが用意されています。顕微鏡を覗き込むように、絵をみる
というのも梅田さんの世界ですね。
みる人と作品の距離が近づいて、絵の中の小さな声も聴こえてきますように。
http://gallery-shimada.com/?p=2611

島田容子ブログと会場風景です
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5342

梅田恭子さんのHP http://umedakyoko.com
1F deux 3/7(土)〜12(木)  12:00〜19:00
*火曜日は 〜18:00、最終日は 〜16:00

石井誠・木下晋「生と死を凝視して」 > 3/7(土)〜 3/18(水)
墨と鉛筆だけで表現する極限の生死。石井誠は自らの先天性筋ジストロフィーと闘い
ながら全霊を込めて「生死」を墨で大書した。木下晋は瞽女・小林ハルやハンセン病・
桜井哲夫の生死水際の姿を鉛筆で描いた。その二人がフランスへ招かれ旅立つことと
なった。しかし2014年11月11日に石井さんは彼岸へ旅立ち、フランス展はテロ問題
で先行きが見通せない事態となった。しかし、生と死の深淵を凝視した二人の作家を
魂が交錯したこの場で是非、ご覧いただきたく、企画いたしました。
http://gallery-shimada.com/?p=2632

島田容子によるサロンの報告とブログによる会場風景です。
是非、ご覧下さい。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=5354
■■■
今日の言葉
天地にわれひとりゐて たつごとき
このさびしさを きみはほほゑむ
法隆寺夢殿にて   秋艸道人(会津八一)
蝙蝠から
「にいがた文化の記憶館」で出会った言葉です。
石井一男さんの展覧会の打ち合わせて新潟入りしていました。
すぐに石井さんの「一人立つ」を思い、書きだしてきました。

「##################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊にする芸術活動に助成しています。
http://www.kobushi-kikin.com/
本基金へのご寄付は、公益財団法人への寄付として寄付控除の対象となります。
・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸

Gallery SHIMADA メールマガジン 1071号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1071号         
           今から宮城・新潟へ

1 蝙蝠日記   宮城から新潟へ
2 展覧会案内  梅田恭子『白道ノ下』  3月7日(土)から
         石井誠・木下晋「生と死を凝視して」  同
3 土曜サロン 第287回 土曜サロン「命を見つめて」作家トーク と 交流会
3 「加川広重巨大絵画プロジェクト2015―フクシマ」 報告書(簡略版)
3 今日の言葉 人がふたたび人となる国はないのか

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蝙蝠日記  北へ
今日から宮城入りします。
今夕、多賀城市文化センターで加川広重「雪に包まれる被災地」を背景に
「かたりつぎ」(朗読・竹下景子さん)協力:「アーツエイド東北」が開催されます。
東北入りも、もう何回になるのかな? 10回目でしょうか。

仙台泊で翌日は新潟へ入ります。
「新潟絵屋」で4月2日から10日まで石井一男展が開催され
新潟の作家、蓮池ももさんが7月11日から23日までギャラリー島田で紹介します。
大倉宏(美術評論家)さんはNPO法人「新潟絵屋」代表で「砂丘館」という
由緒在るアートスペースの館長で、「伊津野雄二作品集―光の井戸」(芸術新聞社)に共に
文章を寄せさせていただきました。

お会いするのは初めてなのですが、もうずっと前からお会いしているような感じが
あります。そして調べてみるとギャラリー島田に登場する作家たちが12名もいて、20回
を越える展覧会を数えるのにも驚きました。
石井さんは2003年にいちどお世話になっています。
野外彫刻庭園の仕事を一緒にした中村文治(造形作家)さんも結婚して新潟にいるので
蓮池さんを交えて賑やかに集うこととなりそうです。

7日からギャラリー島田での展覧会がはじまる梅田恭子さんも絵屋での展覧会(2014年11
月)を終えられたばかり。その初日のトークになんとか間に合うように神戸に戻ります。

旅の友は、新しいPCと執筆のための資料です。
20年前の大震災の時にNGO・NPOのリーダーとして奮闘され2000年1月に殉死するよ
うに58歳でマラリアで亡くなられた草地賢一さんについて書き始めています。
■■■展覧会案内■■■■■■
梅田恭子 『白道ノ下』- ドローインクと銅版画
1F deux 3/7(土)〜12(木)  12:00〜19:00
*火曜日は 〜18:00、最終日は 〜16:00
とても大切にしている作家で、ご案内は林淳子が書いています。
http://gallery-shimada.com/?p=2611
梅田さんの作品を語ることはなかなか難しいのですが、下記で私の評もお読みいただけま
す。(プロフィールのなかの「絵に寄せられた言葉」にあります)
http://umedakyoko.com/

石井誠・木下晋「生と死を凝視して」 3/7(土)〜 3/18(水)
昨年2月20日から北海道の入院先とスカイプで結んで充実した個展をされた石井誠さん
ですが昨11月11日にその生を終えられました。
「生死」を凝視する二人が初めて会する展覧会です。
http://gallery-shimada.com/?p=2632
■■■
第287回 土曜サロン「命を見つめて」作家トーク と 交流会
「命を見つめて」作家トーク と 交流会
3月7日(土)18:00-20:00 無料・予約不要
出演:
木下晋(作家)
梅田恭子(作家)
井川朋子(石井誠パートナー)
島田誠 <進行>
鉛筆、墨、ドローイングと銅版という表現手法も、大胆、精緻、寡黙といった表現言語も
まったく異なる三人の作家が奇しくも此処に引き寄せられるようにここに同じ場を得た。
共通するのは「命をみつめて」いること。それも凝視するように。初めて邂逅するこの場
で魂の深い呟きが聴かれればいい。

「加川広重巨大絵画プロジェクト2015」報告書(概要版)について
http://kagawaproject.com/
Topページの下部に「加川広重巨大絵画プロジェクト2015」報告書とあります。
簡略版ですが、全ての企画について写真とともに報告を掲載しています。
このプロジェクトの全容を是非ともご覧下さい。

ご賛同いただいた皆様は「企画概要」のPageにお名前を掲載させていただいています。
誤記や不掲載がございましたらご指摘下さい。
最終報告書は2015年7月ころに刊行する予定です。
■■■
今日の言葉
霧深い山の森から
樹木を切り出し
男たちは舟を作った
果てしない水を軽やかに渡り
高い波にも消えぬ
船を男たちは
作った

この光の向こうに
あらそいのない
世界はないか
諍いのない
国は無い
のか

小さくてもいい
貧しくても
遠くてもいい
草が
草となり
花は花となり
人がふたたび人となる
国はないのか

国はどこかに
無いのか

男たちは舟を浮かべる
満月の夜に潮は満ちて

堀江漕ぐ
伊豆手の船の舵つきめ
音しばたちぬ水脈速みかも

水脈速み(みをはやみ):書肆山田 山崎佳代子

「##################################
公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊にする芸術活動に助成しています。
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・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
・郵便振替口座:公益財団法人 神戸文化支援基金 00950-0-322393
他行から振込みの場合は店番 099 当座 0322393
■発行元 ギャラリー島田・アートサポートセンター神戸

Gallery SHIMADA メールマガジン 1070 号

□■□2015年3月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE
  Info―1070号         
         知らなければ罪にならない

1 蝙蝠日記  騙されていた
2 展覧会案内 中山トモ子展 移りゆく四季に
3 後藤正治「言葉を旅する」 3月5日発売
3 今日の言葉 自分だけの“死の厳粛”を味わうのだ。

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蝙蝠日記  騙されていた
新聞もTVもラジオも嫌で目も心も汚れる気がして・・・
幸い、私には本がある。
読みきれないほど、読みたい。読まねばならない、調べねばならない本が。
様々な冊子や広報誌やDVDや・・・

幸せなことに敬愛する加藤周一さんの講演や対談などの多彩な音源や映像をいただき
毎日、すこしづつ見聞きしている。
ようやく心の安定を得る。

知らなければ罪にならない。
法によって規制されていても「知らなかった」といえば罪には問われない。
それは今の政治献金といういわば些細なことについてのことだが、
「罪を問わない」「騙されていた」というこの国の伝統には呆れるほかない。
この国を代表する大人たちの姿が子どもたちを壊している。

偶然だが今、聞いている加藤さんの講演
2005年11月30日講演「二つの学生時代〜戦争または平和とともに〜」(早大大隈講堂)
で、戦前、戦後にわたる加藤さんの学生時代を語っている。

「だまされていた」という一語の持つ便利な効果におぼれて、
一切の責任から解放された気でいる多くの人々の安易きわまる態度を
見るとき、私は日本国民の将来に対して暗澹たる不安を感ぜざるを
得ない。
「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も
何度でもだまされるだろう。
と語ったのは伊丹万作さん(「映画春秋 創刊号」1946(昭和21)年8月)
伊丹十三さんの父君。
多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えて
だまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだ
といつた人間はまだ一人もいない。
とも言う。
■■■展覧会案内■■■■■■
中山トモ子展ー移りゆく四季に  3月5日まで
はじめてなのに、いつか来たような記憶に包まれたり
風の匂いを感じながら、季節の移り変わりを楽しみ、歩く日常の散歩。
季節の色が緑から黄色に変わりゆくさまに魅せられ描いています。
中山トモ子
なんとも素直に描く喜び、生きることへの感謝と幸せが溢れていることでしょう。
会場には一足先に春爛漫。
http://gallery-shimada.com/?p=2580
会場風景は下記で
http://gallery-shimada.com/blog/

後藤正治「言葉を旅する」(潮出版社)が3月5日に刊行されます。
その表紙挿絵は井上よう子さんの書き下ろしです。
思えば私の著書「絵に生きる絵を生きる」(風来舎)の出版記念トークに
後藤正治さんと白石一文さんが話してくださいました。
今、白石さんは新聞連載「記憶の渚にて」で井上よう子さんを指名された
のです。ご縁を感じ、うれしいですね。
■■今日の言葉 
私たちは限られた人生の中で、ひたすら安らかに平和に生きつづけたい。
そして、そのために最も必要なものは、社会や人々と深くつながり、私故人ではなく
私たち全体としてよりよく生きることではないか。全体で生きると本気で決心したとき
病者として孤立していた私たちは不治の病を克服する常ならぬ力を獲得し、さらには
そこを超えて究極の死を手にすることができる。最後の最後の瞬間、たった一人でこの
世界に別れを告げる。自分だけの“死の厳粛”を味わうのだ。
白石一文「神秘」(毎日新聞)P535

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公益財団法人「神戸文化支援基金」(こぶし基金)は兵庫・神戸の文化の土壌を
豊にする芸術活動に助成しています。
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・みなと銀行 北野坂支店 普 1656831 公益財団法人神戸文化支援基金
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