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■□■□ 2017年6月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1330号 6月22日

■□■□ 2017年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1330号 6月22日 
 
                テオな人  

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1 蝙蝠日記   生きている時代と向きう
      
2 展覧会案内  平田達哉展
         武内ヒロクニ展

3 今日の言葉  青春を 歳月のなかで組織する
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1 蝙蝠日記
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神戸学院大学で若者と向き合って話しをしました。
演題は「より自由な神戸でありたい――ギャラリー島田の三つの取り組み」
でした。
その前の6月10日に甲南大学で「NPO法人想像文化研究組織」の主催で「現代
アートと<いのち>のテーマでお話しさせていただきました。
それに応答するように坂田晶一さんの「思泳雑記」が、詳細に報告を書いて
下さいました。
「テオ」な人―「生きている時代と向き合う」
http://bibou726-49.jugem.jp/

発言する、書くという行為は「投瓶通信」、すなわち受け手を想像しないの
が基本だと思います。

この「思泳雑記」では、私の20年以上前のことなど、詳細に読み込んでのこ
と。よくぞ、ここまで。

お読みいただければうれしいです。


フランティシェク・ノボトニー 無伴奏ヴァイオリンソナタの夕べ 
素晴らしかったですね。
格調を気魄が空間を満たし、聴き入った人たちの拍手が地鳴りでした。

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2 展覧会案内 
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6月24日(土)から二つの展覧会が始まります


東京からお迎えする
「平田達哉展」 6/24(土)〜7/5(水)
とても好きな作家です。
http://gallery-shimada.com/?p=4483


私に悪態をつく
「武内ヒロクニ展」 6/24(土)〜6/29(木)
http://gallery-shimada.com/?p=4487
このハチャメチャをこよなく愛しています。

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3 今日の言葉
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年をとる
それは青春を
歳月のなかで組織することだ
(ポール・エリュアール)

◆●◆
詳しくは「思泳雑記」をお読みください。
エリュアールのLiberte(自由)が好きで、ここでも最近、紹介しました。
プーランクの合唱曲も大好きです。

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■□■□ 2017年6月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1329号 6月18日

■□■□ 2017年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1329号 6月18日

            スマホを銃に持ち替えて

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1 蝙蝠日記   14,000分を背負って
      
2 神戸塾 326回 火曜サロン 無伴奏ヴァイオリンソナタの夕べ No.4
               6月20日(火) ご予約 お急ぎください。

3 Fundraising Concertのお知らせ

4 今日の言葉   紐が緩い間に、それを解かなければならない
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1 蝙蝠日記   14,000分を背負って
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神戸学院大学での「トップランナー特別講義」で話してきました。
「ゆったりと、語りかけるように」と、準備していったのですが、156人も
の学生さんが・・ 90分。
私はこの若者たちの234時間を預かっているのだと想うと、「座って、ゆっ
くり」どころか、立ち上がって熱弁となってしまいました。

演題は「より自由な神戸でありたい――ギャラリー島田の三つの取り組み」

学生さんへの課題(レポート)は
「持続する志(こころざし)」
変転する人生において、これだけは貫きたいと思うこと。そして自分を導い
てくれる人や、本や、アートとの出会いについて語ってください。 

12:45拍手に送られて授業を終え、別室で佐藤雅美学長や関係者のみなさん
と、お弁当をいただいていると、全員の200字ほどの感想文のコピーが届き
驚きました。課題(レポート)は一週間後だそうです。
楽しみですが156名分ですか!
234時間の重み。聴いて下さった若者たちにどこまで、伝わったでしょうか。

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2 神戸塾 326回 火曜サロン
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「フランティシェク・ノボトニー 無伴奏ヴァイオリンソナタの夕べ No.4」
日時:6月20日(火)19:00 (開場18:30)
会費:一般¥3,000 / ASK会員¥2,000

端正にして深い精神性を感じさせるチェコのヴァイオリニスト、フランティ
シェク・ノボトニーさんがバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティー
タ ロ短調を中心に、バッハ以前から、近代に至る緊密なプログラムを「ギ
ャラリー島田の精神と空間」を思いながら構成されました。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=352

その空間には、まさに絵画の無伴奏といってもいい現代絵画としてのドロー
イング展です。

是非、お運びください。

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3 Fundraising Concertのお知らせ
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コンサートを聴いて「こぶし基金への寄付」を
「フランティシェック・ノボトニー & 伊藤 ルミ デュオ2017」
日時:6月25日(日)14:00開演
会場;神戸市立灘区民ホール
特別価格:¥3,000 
アート・サポート・センター神戸を通じてチケットを購入された方に限り、
財団へのご寄付とすることが出来ます。
(受領書発行のために必ず住所 氏名をお書きください)
伊藤ルミ理事による新しいFundraisingの試みですが、
いままでに¥1,389,400の寄付をいただいています。
http://www.rumi-itoh-pianism.com/concert_j/170625_ko_0509.pdf

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4 今日の言葉
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今なら私たちはまだ物が言える。縛ろうとしている紐が緩い間に、それを解
かなければならない。強く締まってしまえばもはや個人の力で解くことは難
しくなる。
「国外脱出」あるいは「地球脱出」など考えなくてもいいように、縛るもの
を解くのは今のうちだ。

この先に来るのは「憲法改悪」、再び戦争への第一発が撃ち込まれ、後戻り
できない破目になるだろう。スマホ片手の若者も近い将来、スマホの替りに
銃にを持たねばならなくなるのだ。
玉川侑香 「戦前」という風景  文芸日女道 590 巻頭時評から

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■□■□ 2017年6月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1328号 6月16日

■□■□ 2017年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1328号 6月16日 
 
            恥ずかしくはないですか  

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1 蝙蝠日記   静かに聞いてみたい
      
2 若い人に伝えたい

3 今日の言葉  自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ
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1 蝙蝠日記
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このごろ、なかなか眠りに入れません。

読む本にもはいれず。

書斎に入り、ふと手にしたのが「茨木のり子の家」(2010年:平凡社)でした。

電話ひとつだって
おそるべき文明の利器で
ありがたがっているうちに
盗聴も自由とか
便利なものはたいてい不快な副作用をともなう
川のまんなかに小舟を浮かべ
江戸時代のように密談しなければならない日がくるかも

「時代おくれ」の一節 「倚りかからず」(1999年)から


政治家という人に
官僚という人に
メディアの皆さんに
教育に携わる人に
宗教に関わる人に
とりわけ宗教と政治の両方に関わる人に
文化や芸術に関わる人に

心が痛くないですか

そして「清冽」(後藤正治)さんの
凛としたたたずまい を読み返していました。

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2 若い人に伝えたい 
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今日は、神戸学院大学で150名の学生さんにお話しをさせていただきます。
こうした思いを込めて、ゆっくりと話し、応答をしたいと思います。

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3 今日の言葉
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「国家はすべての冷酷な怪物のうち、もっとも冷酷なものとおもわれる。
それは冷たい顔で欺く。 欺瞞はその口から這い出る」
金子光晴の長編詩「寂しさの歌」の序文から。昭和20.5.5 端午の日。
すなわち、終戦の三ヵ月前。
「清冽」(後藤正治)P176 から

「自分の感受性くらい」
ばさばさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難かしくなってきたのを
友人のせいにするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
            茨木のり子

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■□■□ 2017年6月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1327号 6月10日

■□■□ 2017年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1327号 6月10日 
 
           次はどこへ? 精神科ですね  

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1 蝙蝠日記  
      
2 展覧会案内
  「ギャラリー島田コレクション 現代美術家たちのドローイング 」
  「里井純子展」

3 今日の言葉
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1 蝙蝠日記
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音楽が歪んで聴こえる。
何ということだ。
いろいろ検査を受けた。
最後は脳神経科でMRIを。
1989年7月27日、脳脊髄の手術を受けた。
幸い再びの命をいただいた。
その恩人の先生を訪ねた。
先生は満面の笑みで「島田さん、脳はとてもきれいですよ」

では、次はどこで検査をうけましょうか? と聞く。

「精神科ですね」
これは冗談。
でも、いまの日本の状況はあまりに異常で、気が変になりそうです。
そう思いませんか?

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2 展覧会案内 
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「ギャラリー島田コレクション 現代美術家たちのドローイング 」
6/10(土)〜6/21(水) B1F
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ギャラリー島田コレクションによる、奥田善巳を中心とした現代美術家たち
のドローイング展です。
重要な作品が並びました。
http://gallery-shimada.com/?p=4500

緊張感のある、そして端正な空間です。
奥田さんは初めてご覧いただく初期のドローイングも。
1968、1973、1974、1977などのペン、墨、コラージュ、油彩などのドローイ
ング。
松谷武判、元永定正、黄鋭、堀尾貞治、上村亮太、梅田恭子などの印象的な
作品が・・

スタッフブログから
http://gallery-shimada.com/blog/?p=7168
貴重なアーカイブでもあります。

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「里井純子展」6/10(土)〜6/21(水) 1F deux
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2012年の初個展から5年ぶりの個展です。前回のオイルパステルで塗りこめら
れた花の連作は、華麗とは遠い陰影を宿し、ひたむきに押し殺した声を発し
ているように見えた。
そして今回。
「あそびましょ」は無邪気ではない。囁くこえが空、地、森、海、人々へと
木霊し、次第に宇宙へと美しくもまた哀切に交響する。

会場風景です。
http://gallery-shimada.com/?p=4480

展示作業風景から
http://gallery-shimada.com/blog/

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3 今日の言葉
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絵画を今の美術(コンテンポラリー)に位置づけるとするならば、自分と他
者を分けて世界をみようとする固定的な視線への拒否、つまりは「わかりに
くさ」、そして映像的ではない「それがここにある」生々しさ、過去でも未
来でもなく、「今ここにそれを見る」という生々しさが意味を持ってくると
思われる。(中井浩史) 
ギャラリー 301 中井浩史展 資料から  6月11日まで
http://www.gallery301.jp/

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■□■□ 2017年6月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1326号 6月7日

■□■□ 2017年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1326号 6月7日 
 
          フルートコンクールと金昌国さん  

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1 蝙蝠日記  神戸国際フルートコンクールと金昌国さん

2 フランティシェク・ノボトニー 無伴奏ヴァイオリンソナタの夕べ No.4

3 今日の言葉
   大バッハが人生の最期に、このような曲を書いた気持ちがよくわかる
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●訂正とお詫び●
前号の、川西英に「交響樂」という色彩デッサンが残されていてそれはカン
ディンスキーの「印象派(コンサート)」(1991年)の引き写しに見える。
この1991は1911年の間違いでした。

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1 蝙蝠日記  酩酊するフルート
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第9回神戸国際フルートコンクールが、かってない活況のうちに終了しまし
た。一時は中止を発表された中で、劇的に当初の「フルートの街・神戸」ら
しく蘇ったことに関わったみなさまに心から敬意を表します。

第8回まで実行委員長だった金昌国さんは神戸高校の同級で、一時、同じ吹
奏楽部にいて卒業演奏会(神戸国際会館)で、ともにソロの舞台に。私は独
唱でしたが。

その金さんから電話があり、久しぶりに会いました。
二人とも「杖」をついて。

酩酊するフルート
ALL-STAR FLUTE GALA(審査員コンサート)を聴きました。
ところが美しく輝きわたるフルートの音色が酩酊したように不安定に揺れる
のです。
体調のせいなのです。早く整えなければ。

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2 サロンのご案内 
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神戸塾 326回 火曜サロン
フランティシェク・ノボトニー 無伴奏ヴァイオリンソナタの夕べ No.4
日時:6月20日(火)19:00 (開場18:30)
会費:一般¥3,000 / ASK会員¥2,000
予約お急ぎ下さい。

端正にして深い精神性を感じさせるチェコのヴァイオリニスト、フランティ
シェク・ノボトニーを迎えての無伴奏ヴァイオリンソナタの夕べも4回目とな
りました。
バッハのパルティータ ロ短調を中心としたプログラムです。
詳細は下記でお読みください。
http://gallery-shimada.com/salon/?p=352

フラントの言葉です。
ソロのプログラムについて考えるときはいつも、ギャラリー島田の精神と空
間を思います。
伝統的なクラシックの作曲家の中から、ほんの少しモダンさを感じさせる音
楽を選びました。

会場は「現代作家たちのドローイング展」です。
まさに美術と音楽の無伴奏の競演、共演となります。

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3 今日の言葉
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「昨年の夏でしたか、眠れない夜があり、ハノーヴァーの自宅の地下室でフ
ーガの技法のスコアを引っぱり出し、拙いピアノを奏いてみたのですが、ふ
るえるような感動をおぼえました。大バッハが人生の最期に、このような曲
を書いた気持ちがよくわかるような気がしました。フーガの技法を何回か漠
然と聴いたことはあったのですが・・・」
金さんが立ち上げた「東京バッハアカデミー」の旗揚げコンサート(1981年
7月8日/大阪府立労働センター)のプログラムから。36年前のことです。
金さんと会うことになった朝、全く偶然に書棚の本の隙間に「読書アラカル
テ1981・8月」(海文堂書店)を見つけたのでした。

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■□■□ 2017年6月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1325号 6月3日

■□■□ 2017年6月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1325号 6月3日 
 
              未知との遭遇  

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1 蝙蝠日記   『抽象の力』

2 展覧会案内  根木悟展    今日から
         松岡美子展   お見逃しなく
3 今日の言葉
大きな展開=先行世代からの断絶は漱石の存在なしには説明できない。
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1 蝙蝠日記   抽象の力
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川西英に「交響樂」という色彩デッサンが残されていてそれはカンディンス
キーの「印象派(コンサート)」(1991年)の引き写しに見える。二十歳を
出たばかりの大正3年(1915年)、湊川神社近くの相生橋西詰にあったカフェ
・ブラジルでの川西の初個展だった。
カンディンスキーは調性音楽を脱し、無調による十二音技法を創始したアー
ノルド・シェーンベルグの音楽との出会いにより20世紀近代絵画において決
定的な一歩を踏み出す抽象絵画への扉を開けたといわれる。そしてその後、
純粋抽象としての「コンポジション」が生み出されていく。では川西は世界
的にもまだ未知といってもいい前衛芸術を知り、また描いたのだろうか。

6月11日まで豊田市美術館で開催されている岡崎乾二郎の認識―『抽象の力
―現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜』(豊田市美術館)は、川西
英を通じて考えてきた
日本の抽象画の嚆矢である恩地孝四郎との交流などを一気に世界同時軸で読
み解いていて
かつ、画家ではなく夏目漱石の論考が文学のみならず美術の世界においても
革新をもたらしたことを知り、心底、興奮した。

川西英は竹久夢二との深い交流に鍵があり、1920年代の抽象主義とか表現主
義といった「前衛」芸術の動きに強い関心を持っていて、カンディンスキー
が所属していたドイツの芸術グループ「青騎士」が出した唯一の芸術雑誌も
持っていた。近くに住む竹久夢二に感化されてカンディンスキーを知り、そ
の影響によって抽象表現へと向かった恩地孝四郎(創作版画)もまた川西に
未発表の試し刷りを送り、版画家としての高次な意見を求めたり、作品を交
換するなど深く交流している。
1921年欧州大戦後のベルリンでダダイズムや構成主義に触れ、帰国後 前衛
芸術集団「マヴォMAVO」を結成、わが国の1920年代「前衛」活動の中心人物
であった村山知義の貴重なリノカット(lino-cut)の作品も川西のコレクショ
ンにある。
この「マヴォMAVO」も豊田展で触れられている。

私の川西英を巡る文は「KAWANISHI DESIGN WORKS -川西英が手がけたデザイ
ンの仕事」(シーズ・プランニング・神戸市広報課)に「井のなかの蛙が見
上げたもの」(P38)として書いたものから引いています。

Gallery INFORMATION 7月号では『抽象の力』展への季村敏夫(詩人)の論
考を掲載いたします。

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2 展覧会案内 
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根木悟展  今日から  6月8日まで
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これは1つの、抽象絵画の理想だと思う。「さらに加えれば、たった一本の
描かれた線が、あらゆる社会的 ーー 道徳的な意識をもった芸術にもまして、
より人類のためになり、魂を高揚させ、人間の心にひびき、人間を変革させ
ることができるのだ。純粋なただの形、色、調子、動きの中に、滲み出る魂
の美しさがある。人間はいつもそれを知っているのだが、つい忘れ、また思
い出す。」リトアニアの映画監督ジョナス・メカスの言葉である。そんな絵
が描けたらと、いつも考えている。
(根木悟)

美しい展示になりました。上の言葉を心に留めながら根木さんの世界をお楽
しみ下さい。
http://gallery-shimada.com/?p=4447

美しい光を孕んだ空間ですね。
http://gallery-shimada.com/blog/

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3 今日の言葉
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1903年にロンドンから帰国し、数年後には発表されはじめた夏目漱石の仕事
は、若い芸術家たちの芸術理解を大きく変更するほどの影響力を持った。漱
石の理論に触れた第一世代である津田青楓、坂本繁二郎、青木繁という世代
が示した大きな展開=先行世代からの断絶は漱石の存在なしには説明できな
い。そのなかでも漱石の理論にもっとも本質的な影響を受けたと思われるの
は熊谷守一である。
(『抽象の力』展より)

◆●◆蝙蝠から
私の守一は「独楽」(藤森武)の飄々たる世界でした。
そこに至る道は「未知」との遭遇でした。

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■□■□ 2017年5月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1324号 5月29日

■□■□ 2017年5月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1324号 5月29日

             現代アートと<いのち>

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1 蝙蝠日記  私がアートと関わるということ

2 今日の言葉
誰でもない自分でいること、それは人間にとって最も過酷な戦いを挑むこと

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1 蝙蝠日記  生きる実感の共有
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長くアートに関わってきました。
私にとってはアートは、どんな意味を持っているのか?
どのような思いでアーティストとつながり、今を生きること、
すなわち「現代」と、そして<いのち>と繋がっているのでしょう。

そんなテーマでお話しをする機会をいただきました。

榎 忠さんの仕事と生き方を考えながら
私の仕事と生き方をお話ししたいと思います。

昨年に続いての機会をいただきました。
ありがたい、そしてうれしいことです。

現代とは、まさに直面している今のことです。

皆さんとのやり取りも楽しみにしています。

◇ 想像文化研究組織 新カレッジ ICI ◇
  現代アートと<いのち>
お話:島田 誠
6月10日(土) 14:00−16:00
場所: 甲南大学 10 号館 1 階 1013 教室
受講料: 800 円(3講座一括 2000 円)
定員: 40 名です。ご予約お急ぎください。
(定員になり次第締め切ります)

>>ご予約はICI事務局へ
メール ici.uemura2010@gmail.com
電話  080-8946−5171
詳細は http://ici.webcrow.jp/

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2 今日の言葉
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「常にあなたを他の誰かのようにしようとする世の中で他の誰でもない自分
でいること、それは人間にとって最も過酷な戦いを挑むことを意味する。戦
いを諦めてはならない。」
川久保玲(コムデギャルソン)

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■□■□ 2017年5月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1323号 5月28日

■□■□ 2017年5月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1323号 5月28日 
 
              衝撃を受けて興奮  

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1 蝙蝠日記   導かれるように
2 展覧会案内  充実の空間  二つ
         松岡美子展
         花井正子展
3 今日の言葉  
 今という悪夢へとむかう時においてすら「他人事」でおられるということ。
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1 蝙蝠日記   抽象の力
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ほとんど毎夜のごとくうなされるように眠りが中断される。
それは現今の状況への怒りが内向してのことのように思える。

心配され、もっと気楽にどうぞ。と、様々に誘われる。
でも、時間が出来れば、いきたかったけどいけなかったところを目指す。

26日(金)
季村敏夫(詩人)に誘われるように豊田市美術館(愛知県)を訪ねた。
そこでやっていた東山魁夷展にはめもくれず
特別常設企画展示 岡崎乾二郎の認識―「抽象の力」 
現実concrete展開する、抽象芸術の系譜
を時を忘れて見入りました。
そうか! と唸りながら。

これは、ともかく凄い!!
http://www.museum.toyota.aichi.jp/home.php

いま、詳しく触れることはできませんが、6月11日までです。

旅の友は十川信介「夏目漱石」(岩波新書)だったのですが、
会場でいきなり漱石と出会い、ど肝を抜かれた。

 日本の近代文学を基礎づけたことで知られる文豪、夏目漱石(1867-1916)
 はロジャー・ フライ (1866-1934)よりわずか2ヶ月遅れ1867年2月に生ま
 れている。漱石の功績は20世 紀以降の芸術を支配するモダニズムとよばれ
 る一連の問題群をその基礎から構造的 に把握し、批評、実作によって実践
 的に示したことにある。漱石によってモダニズム芸 術の思想は世界同時性
 をもって日本に着床する。(図録P4)

表現世界をある時で輪切りにして様々に起こったことが作品体験とともに。

漱石が「草枕」(1906)で、やがて抽象画と呼ばれるもの が出現することを、
すでにはっきり予告していた。

グレン・グールドの死の枕に「草枕」がおかれていたことも思い出します。

時間を忘れました。このことはまた書きます。

岡崎乾二郎さん、ありがとう。

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2 展覧会案内 
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松岡美子展  構築的で堅牢
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然りながら繊細で複雑な陶磁肌のごときマチエール。
真摯な追及の到達点を是非、ご覧ください。

会場風景です。
http://gallery-shimada.com/?p=4444

――――――――――――――――――――――――――――――――――
花井正子展 虚(キョ)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
花井正子の強い思い
追い詰め、切り落とし、削り、磨き、ギリギリまで。
あろうことか、展示も延べ3日をかけた。

その思いが強度をもって伝わる。
会場風景です。
http://gallery-shimada.com/?p=4415
実は、これからさらに展示替えされているのです。

そこまでの強い想いを孕んだ作品空間とお出会い下さい。

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3 今日の言葉
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「国民は主権者ではない」ということの方が多くの日本人にとってはリアル
だということである。
戦後生まれの日本人は生まれてから一度も「主権者」であったことがない。
家庭でも、学校でも、部活でも、就職先でも、社会改革を目指す組織におい
てさえ、常に上意下達の非民主的組織の中にいた。
(内田樹 信濃毎日新聞 5月24日をはじめ、様々に語られていることば。)

◆●◆蝙蝠から
それが今という悪夢へとむかう時においてすら「他人事」でおられるという
こと。

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■□■□ 2017年5月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1322号 5月26日

■□■□ 2017年5月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1322号 5月26日 
 
              力を尽くして  

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1 蝙蝠日記  
 
2 展覧会案内   松岡美子展 27日から
          花井正子展 27日から  
          
3 今日の言葉 
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1 蝙蝠日記  やること 受け止めること
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高野卯港展、三瓶初美展が終わりました。
高野展では京子夫人が播磨町から三瓶さんは東京から終日、滞在されました。
そこに至るまでにもここの空間や宿るものを感じるために何度も打ち合わせ
を。

27日からの二人の作家、松岡さんは奈良から、花井さんは名古屋から、なん
ども運ばれてきての展覧会です。

日々、私たちもまた、それにふさわしい場であるべく努力を重ねます。

働きすぎ、もっと息を抜いて、齢を考えて・・・
なかには「そんなに儲けてどうするの?」と場違いな感想をいう人も・・

作家の皆さんの「気」がひたひたと迫って来るのをギャラリー 全体として
しっかり受け止めるために気を抜ける時がないのです。

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2 展覧会案内   是非、見ていただきたい二つの展覧会
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松岡美子展  27日(土)から
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2009年、2012年に続く5年ぶりの個展です。
数多くの作品を見てきましたが、今回の展示を終えて、小品、組作品、大作
で構成された空間全体がまたゆるぎなく構成され、松岡美子の到達点を示し
ています。

その世界については下記をお読みください。
http://gallery-shimada.com/?p=4444
まだ完成した会場風景はご覧いただけませんが、どう空間を構成していくか
試行中のスタッフです。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=7143

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花井正子展 虚(キョ) 27日(土)から
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なにもかも うつろい かわる・・・風景の曠野
ニンゲンの意図などには 関わりなくある  
圧倒的な あっけらかんとした風景  
到底   辿り着けない青 を・・・あかるい虚無・・・と
狭めることは 深めることでもある・・・  ポッと 灯だけ が のこる  
バリエーションでなく 一点完結に  なっています  冒険です
おおらかで  優しくて  そして 穏やか  
これは punk で 過激なこと(或人から)

花井正子

花井はイラストレータとしては大きな仕事をしてきたが2015年に「画家宣言」。
虚(キョ)を謳ってきた。しかし、その虚は「うつろ」ではない、全てをそぎ
落としでなお残る「核」と言ってもいい。
うつくしいではないか。
http://gallery-shimada.com/?p=4415
展示も未完である。

Punkな虚
面白い。
横溢する虚
展示作業途上の風景。
横溢する虚
http://gallery-shimada.com/blog/?p=7151

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3 今日の言葉
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虚(キョ) 言葉景

力 抜いて 危うきに あそぶ
ビロードの 華やぎ

おおきな愛 風は歌

背負われながら まぶたが オチた こども
とぉい とぉい・・・雷鳴
無限の胎内に 身をゆだね

鼻腔に沁みた ハッカのにおい
中央アジアの 大陸からの

この野原
吹きまくる風と
葉ウラを かえす木
冷たい熱
たぶん 知っている
コレハ deja-vu

はるか 西に 行こうとして
ぼんやり 
大地の 静寂を おもう

とおくの みどりの 山肌は
風のゆらぎに 
濃淡を ゆらし

東から西へ またたくあいだに 色をかえる
のびやかで 活発な
大地のふところ

圧倒的な しあわせに
ふいに 笑いが こみあげる

空と 風
ほかに 何が 必要だろうか
H砂丘

浮世離れ な
花の艶
(すべて知る あるいは 知らない)
痴の 光沢
華奢な 華やぎ

空が あんまり トルコ石色に 光れば
かえって昏く ガランとして
白いザクロが 割れた瞬間
平野も 顔色も 少し 青い
水の底で 少し 眠ろうと おもう

神聖な場所 
風の音にぞ おどろかれぬる
(なんともいえない 可笑しさに)

そらのはてに たちあがる すずしい幻想を夢みつつ
サイの目が 西と でたので 今日より明日は
K台地

さっきから 風景が とまったままなので
おもいは 放物線を 描いて ひろがる
悠久への 狂おしい 憧れ
T高原

浮世離れ

胸が熱くて 異国で deja-vu で
色ガラスの イメィジ

カラスウリの 熱の色
deja-vu 遠い 血の色
不意に 瞼が 熱く

午睡から醒める 恍惚
遠くでうねる 太鼓の 乱打の 抑揚
アニスが のみたい

南の海流と うるんだ積乱雲を なつかしみ
すこし 眠ろうと おもう

ひとつぶの
枇杷の
これほどの 優雅
はるかな 大陸の
おおらかな イエロウ

まるめろ
まるめろ
カリンの なつかしい 耳障り
あてなしの 自由
空の ひろさ

花の底の無心 浮遊の暗示
光沢(つや)消しの
光を孕む ノスタルジア
腔中に 満つる
水菓子の キオク
酸っぱく 甘い
恍惚の パラノイア
酸桃・・・

天の楽人たちが鳴らす 鼓や管が
きこえた気がした
宙に浮かぶ あまい桃の 至福

遠くに静かな 花火 水晶の火の玉
電熱の 灯り あびつつ
あわてて目を 反らし

楽士たちの 不意の 饗応
弦や 鉦や 鼓や 管や
セクシィで ヒュウモラスな
serenata
アニスが おいしい

一杯 一杯 又一杯
李白の ユゥトピア
このごろの うつろな 夢心地 は

冷たい 火照りの 蛍光に
ゆらぎ出る 翡翠の 果実
つきはなして なつかしい
根の 涼しさ

風も光も まばゆい土手の
白磁の雲を 眺めたら
からだは
リンネルを 懐かしむ

こんな明け方
どこまでも 白い道が つづくのは・・・

氷西瓜を 歯で味わって
れから まったり 
午睡に おちる
氷河の軋む
音の夢
(八月白昼 厭世的な 恍惚)

すべて忘れるほどの 赤

宇宙塵の 澱の底
ふわふわただよう
あかるい虚無
柘榴石に 似た
無花果の 赤

とろりとした空気の ながれ
ほろにがく ぬくい感情が からだに おこる
すべてを 肯定的に ながめる自分が いる
N砂丘

なつかしい 彼岸・・・
熱に浮かされたような 此岸・・・
K川

遠くに静かな花火
水晶の火の玉
よわよわしい光
あいまいで おだやかな
あてのない 行き先

弦の音に ちょっとふるえた だけのこと?
ただよう水晶の色を 捕まえられない だけのこと?
青紫のパラフィンが 世界に満ちる

あいたい

かすかに ぱちんと 聞こえたの は
芽吹きの 音
それから ゆらゆら 空に 風

El cielo azule
あおいあおい 空
海の向こう たちあがる
涼しい幻想を 夢みつつ・・・

水晶の 
雨の
透明な
夢うつつの
おと・・

遠い花火
無窮のかなた
過ぎていく甘さ
やさしい苦さ
まどろみ・・・
夏の おわりの 印象

滲むのは
モナドの粒子
電熱の灯り
つつむのは
溶解する
月光の慈愛
光の艶

冷たい炎が 溶け出すように
ピンクが ながれた
風景が 露の玉を
含んで 滲む
ほの暗い ユウウツに そこだけが
夢のような
ハスの 風格

紫紺色というのか
青の勝ったむらさきの
水際に群生するのは
かきつばた
たまゆらの
うつつの ゆらぎ
光こぼれる 5月

ニンゲンの なつかしさとは なに?
とおり雨は 
あたたかく 品位のある 母親を 思わせる
T川土手

心が疼く edgeの 風景
T川土手

うるんだ風で 
にわかに まわりが ひかりだす

注)島田より
上記は花井正子展で作品とともに提示される予定です。
ここでは改行などは原文とうりではないことをお許し下さい。

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■□■□ 2017年5月 Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1321号 5月20日

■□■□ 2017年5月
Gallery SHIMADA & Art Support Center KOBE Info―1321号 5月20日 
 
              奇想の系譜  

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1 蝙蝠日記
 
2 展覧会案内   三瓶初美展 20日から
          高野卯港展 24日まで  

3 今日の言葉   自由(リベルテ)

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1  蝙蝠日記  奇想の系譜
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20日(土)から兵庫県立美術館で「ベルギー 奇想の系譜展」が始まります。
一足早く、ゆっくりと見てきました。
http://www.artm.pref.hyogo.jp/

ヒエロニムス・ボス、ブリューゲル、マグリット、アンソールなど好きな作
家がずらり。
ボス、ブリューゲルは海外の多くの美術館で見てきました。
私の最初のエッセイ集「不愛想な蝙蝠」(1993)の最初が、スペインへの旅
でその書き出しが、プラド美術館。その2行目にはボッスの「快楽の園」と
ブリューゲルなのですから年季が入っています。
スペインには三度、ベルギーにも一度行っています。

ここでは、その大好きな作家、毛色の変わったパナマレンコ
に触れておきましょう。(カタログP132,133)
飛行物体を作品に引用するので「パンアメリカン航空」から名前がついてい
るそうですが、そういえば姫路市立美術館でぶら下がっている巨大な作品を
みました。多分、学芸員の方も誰も知らないエピソードを。

パナマレンコの若き日、私が繰り返し紹介してきたスェーデン在住の中島由
夫さんと一緒に暮らしていたことがあるのです。
1965年のことです。その写真もあるのです。
KAIBUNDO GALLERY が出版した「YOSHIO NAKAJIMA DOCUMENT 1940-1994」
(1994)に収めています。

そしてこのDOCUMENTを編集したのが、当時のギャラリースタッフ佐野玉緒さん、
すなわち、花方の珠寶さんなのです。。

今や、国際的に研究も進んでいる、中島由夫ですが、その基礎がこのDOCUMENT
にあるのです。

ギャラリー島田でご覧いただけるようにします。

中島由夫については下記で
http://www.yoshionakajima.net/

ギャラリー島田での中島由夫展は、今年 10月28日―11月8日 です。

◎ご招待情報
兵庫県立美術館「ベルギー 奇想の系譜展」10名様
FAX Mailにて受付いたします。
お名前、枚数、お電話番号をお知らせいただ後、ご来廊ください。

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2 展覧会案内
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三瓶初美展  風は約束にも思える   5/20(土)〜25(水) 1F deux
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2年ぶり、三度目の個展です。

あの時、あの場、あの風だった。立ち竦み、誘われ、見えないものが「内」
「外」を浸し、滲みだすような記憶が懐かしさと少しの哀しみをない交ぜに
しだ軌跡を遺す。

風は詩だった。詩は濃藍色を基調に白、墨、鼠などの豊かなニュアンスとな
り絵となり、心を震わせて通り抜けていく。
風のゆくへを見送る私もまた私の「あの」を抱いて佇みます。

誰が風をみたでしょう ぼくもあなたも見やしない
けれど木の葉を震わせて風は通り抜けていく

http://gallery-shimada.com/?p=4412

展示作業から、スタッフブログです。
http://gallery-shimada.com/blog/?p=7136

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高野卯港展 哀しみを抱いて   24(水)まで B1F
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洲之内徹に愛された卯港さん。
やはり豊かな情感を感じさせ、いいですね。
初めての方も是非・・・
http://gallery-shimada.com/?p=4409

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3 今日の言葉
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としをとる
それは おのが青春を
歳月のなかで 組織することだ
(エリュアール)

エリュアールはどんな失望の中にあっても真正面から「生きぬく希望」を書
きつづけた。
(石橋毅史 「本屋な日々」No.62 から)

◆●◆蝙蝠から
自由が制限され抑圧される危険な状態に直面しています。
「加川広重巨大絵画が繋ぐ東北と神戸2014」(KIITO)でアカペラ合唱団
「タローシンガーズ」にポール・エリュアールの詩、プーランクが作曲した
名曲「リベルテ」を歌ってもらい、感動しました。

小学校のノートに
僕の机に、木々に
砂に、雪に
僕は書く 君の名を

読んだすべてページに
白いすべてのページに
石に、血に、紙に、灰に
僕は書く 君の名を

金ぴかの肖像に
戦士の武器に
王様の冠に
僕は書く 君の名を

ジャングルに、砂漠に
獣や鳥の巣に、エニシダに
子供時代の木霊に
僕は書く 君の名を

夜の素晴らしい時に
昼の白いパンに
婚約した季節に
僕は書く 君の名を

僕の青空の切れ端すべてに
カビた太陽の池に
輝く月の湖に
僕は書く 君の名を

野に、地平線に
鳥たちの翼に
さらに影の風車に
僕は書く 君の名を

夜明けの 吹きつける風に
海に 船に
そびえ立つ山に
僕は書く 君の名を

雲たちの泡に
嵐の汗に
降りしきる退屈な雨に
僕は書く 君の名を

きらめく形象に
色とりどりの鐘に
自然の真理に
僕は書く 君の名を

目覚めた小道に
広がった道路に
あふれる広場に
僕は書く 君の名を

ともる灯りに
消える灯りに
集まった僕の家々に
僕は書く 君の名を

ふたつに切られた
鏡の中と、僕の部屋の果物に
空っぽの貝殻の僕のベッドに
僕は書く 君の名を

食いしん坊で大人しい僕の犬に
その立てた耳に
そのぎこちない前足に
僕は書く 君の名を

ぼくの戸口の踏み台に
慣れ親しんだ物に
祝福された炎の波に
僕は書く 君の名を

同意した全ての肉体に
友だちの額に
差しのべられた手それぞれに
僕は書く 君の名を

驚きのガラスに
沈黙よりはるかに
慎み深い唇に
僕は書く 君の名を

破壊されたぼくの隠れ家に
崩れ落ちたぼくの灯台に
ぼくの倦怠の壁に
僕は書く 君の名を

希望のない不在に
裸の孤独に
死の歩みに
僕は書く 君の名を

よみがえった健康に
消え去った危機に
記憶のない希望に
僕は書く 君の名を

そして、ただひとつの言葉の力を借りて
僕はまた人生を始める
僕は生まれた

君を知るために
君を名づけるために

自由(リベルテ)と。

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