太郎さん 花子さん ご冗談でしょう

お金をめぐるalternative

この通信や私が書くものにお金のことがよく出てきます。
神戸の震災の時の「アート・エイド・神戸」も、東北の震災の時の「アーツ・エイド・東北」も、まずはアーティストの活動を市民の皆さまの力で支援(いまは志縁)することを考えました。
行政や企業とは違う、市民の皆さまの一人一人の志を大切につなぎたいと思います。
その源と行先こそが大切なのであり、お金の話ではないのです。

太郎さんが言いました。 「金持ちやねえ」
花子さんが言いました。 「お金集めが上手やねえ」

島田から 「ご冗談でしょう」
芸術文化を支えるもの

国や県・市や外郭団体によるものの原資は概ね税金です。企業によるものは企業活動の原資によるものです。
私たちの活動は無名の市民の皆さまによるものです。

公益財団法人「神戸文化支援基金」をはじめとして、この25年で、「アート・エイド・神戸」「ぼたんの会」「アート・サポート・センター神戸」「加川広重巨大絵画プロジェクト」(3回)などに対して大きなお金をいただいていて、その多くは市民の皆さまによるものですが、行政や企業からの助成も含んでいます。私はひたすら、そのことの意味することを語り続けてきました。※1
それは愛かもしれない

ロバートフランク展は7000人を超える皆さまに見ていただいた奇跡のごときプロジェクトでした。そして多くの皆さんからご寄付をいただきました。Closing Eventで多額の寄付を下さったTさんが「私、志あるものに弱いねん」と笑顔いっぱいでした。
皆さまの寄付は「志」であり「プロジェクトを愛し」「地域を愛する」ことの形だと思います。

太郎さんへ。 私はその愛について語り続けているのかもしれないですね。
花子さんへ。 お金は集めるものではなく集まるものなのかもしれないですね。

——そして私は
見て来たものを 島々を 波を 岬を 日光月光を
だれもきいてゐないと知りながら 語りつづけた……
立原道造「のちのおもいに」より

ギャラリーでは多くの作家と出会い、作家も作品も大切に思い、書いたり語ったり。神戸の街や文化や人々のことをわがこととして「あめにもまけず、かぜにもまけず」に語りつづけています。ネットの「いいね!」でもCrowdfundingとも違う、手から手へ、魂から魂へ渡されていくものだと信じて。そういう意味ではanalogそのものかもしれません。
次郎さん 愛子さん それは誤解です

「過激派」だ「天敵だ」と言われ、そうした面は確かにあり、自分でも冗談めいて使っていますが、必ずしもそうではありません。

次郎さんへ。
みんながもっと自由に行動されることを願って伝えたいことです。
私が企画した大きなプロジェクトは兵庫県や神戸市と共催して実現していて、しかも既存の助成制度の枠外でのことなのです。もちろん企業の支援もいただいています。※2 それらは詳細に記録集を作成し、公開してきました。
世の中は案外と柔軟であることを示していませんか。

愛子さんへ。
こうしてまとめてみれば改めて大きなお金(志)を託されていることに気づきます。
そしてギャラリーでも才能溢れるあたらしい作家たちの場でありたいと思います。
その作家たちは、ここで何かを感じ、出会い、また新しい場へと旅立っていきます。私が関わる財団にしてもプロジェクトにしてもギャラリーであっても、誰でも学び、創り出していけるものとしてのモデルでありたいと思っています。
もっと自由であり、楽しみながら豊かであって欲しいのです。