高野卯港画文帖「夢の道」出版記念展

存在全体に悲しみを抱えて疾走した卯港さんは‘08年10月2日逝った。
「きっとここが、ぼくの舞台、小説の舞台になるであろう」という若き日の言葉どおり、最後の日々に古里・毛馬を描き、反発もし疎みもした母への追慕を滲ませた卯港さんの59才の生涯は、全てを予感したように完結して美しく輝いて見える。翻って、私はといえば、全力で仕事に挑んだ卯港さんに、十分に応えぬまま、これからという時に逝ったという意識が消えない。数々の本つくりを一緒にやってきた縁で伊原秀夫(風来舎)さんが卯港さんの仕事に惚れて、卯港さんが亡くなって4ヶ月後に「高野卯港スケッチ帖」が刊行され、今回、卯港さんにとっての天女、京子さんと計らって念願の卯港さんの忘れえぬ言葉を添えた画文帖を出すことが出来た。出来上がった本を撫でさすって卯港さんを思った。そして待ち望んでいた東京での展覧会も実現する。作家の命は有限であっても作品という永遠の命を残す、でも埋もれたまま土に返ったのでは仕方がない。この優れた仕事が、これを機会に地上の命を得ることを願っている。

高野卯港画文帖「夢の道」
(石井一男さんの画集とほぼ同じ図版数、ページ。少し大きい)
¥3000円+税  お送りご希望の方は¥3500

-出版記念展  下記巡回予定-
ギャラリー枝香庵(東京・銀座)3月30日~4月8日
天音堂ギャラリー(大阪)    4月15日~30日

◆1F deuxにて 12:00~19:00
※火曜日は~18:00、最終日は~17:00まで。

■会場の様子 ※画像をクリックすると拡大して表示されます。

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